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BS11 Research Memo(7):2019年4月の改編は継続番組主体で臨む
2019/5/22 15:07
FISCO
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*15:07JST BS11 Research Memo(7):2019年4月の改編は継続番組主体で臨む ■中長期成長に向けた取り組み 2. “自社制作番組の充実と拡大”の進捗状況 “自社制作番組の充実と拡大”は基本戦略の「5本の矢」の中の1つに掲げられている。コンテンツ作りに直結する命題であり、BS放送局である日本BS放送<
9414
>にとって最重要な取り組み課題と言える。 2019年4月の改編では新番組を1本に抑制し、2018年秋の改編で投入した番組の継続放送に比重を置いている点が特徴的だ。これは、自社制作番組がスポンサー収入を獲得するまでの時間差を考慮した施策とみられる。スポンサー獲得までの現実の流れとしては、まず番組の制作と放送があり、一定期間の評価の後にスポンサーが番組提供やスポット広告などを決定するという順序となる。この“一定期間”というのがおおむね半年と同社では捉えており、2018年10月投入した自社制作番組による“回収”への手応えや自信度が継続を主体とする今春の番組編成につながったものと推測される。 明確に手応えが悪い番組について入れ替えを躊躇することはまったくないという状況のなかで、2018年秋に投入した番組の継続割合が非常に高い結果となったことは、同社が取り組んできた「良質な番組作り」の腕前が着実に上がってきていることの証左と弊社では考えている。同社は『北斎ミステリー ~幕末美術秘話 もう一人の北斎を追え~』で2018年の日本民間放送連盟賞最優秀賞(テレビエンターテインメント番組部門)を受賞したが、その良い流れが続いていると言えるだろう。 2019年4月に投入された新番組は『八代亜紀 いい歌いい話』だ。これは演歌歌手の八代亜紀が歌番組のMC(司会者)に初挑戦したもので、毎回ゲストを迎えてトークと歌を届けるほか、様々な分野で活躍する方を訪ねる企画やショッピング番組とのコラボ企画なども用意されている。 自社制作番組の充実を示す事象としては、自社制作番組の外部販売の拡大もある。従来からのローカル局に加えて、航空会社などへと販売先が拡大しつつある。同社は“自社制作番組の充実と拡大”の具体的内容の1つとして“番組を「作品」から「商品」へと昇華”を掲げているが、番組販売の拡大は「商品」としての番組作りが順調に進捗していることを如実に示すものと言えるだろう。 得意領域のアニメ番組関連では、幅広い事業展開が順調に進捗 3. “アニメ番組の強化”の進捗状況 “アニメ番組の強化”もまた「5本の矢」の1つに掲げられる重要施策だ。同社は伝統的にアニメ番組で強みを持っており、アニメ番組を核とした事業展開を加速させるべく2018年にはアニメ関連事業を行う営業部隊として「アニメbiZ局」を創設した。これまでの事業展開は以下に掲げるよう非常に幅広いものとなっている。 “アニメ”を活用した施策展開としては、企業とのコラボレーションやイベントへの出展がある。前者の事例としては人気番組「アニゲー☆イレブン」の公開収録をよみうりランドや日テレらんらんホールで実施したことが挙げられる。後者の事例としては日本最大のアニメイベントである「Anime Japan」への出展がある。 人気番組の多角展開では、「Anison Days」について(株)文化放送との協業によるラジオ版「Anison Days+」のレギュラー放送の実施や、ライブイベント『Live「Anison Days」Day1』の実施(2019年5月4日・5日)などがある。ライブイベントは2018年10月に続くもので、今後もこの動きが継続する可能性がある。 アニメ製作委員会への出資も順調なペースで実施されている。2019年8月期上期(2018年9月−2019年2月)には「転生したらスライムだった件」など9作品の製作委員会に出資した。2019年8月期下期(2019年3月−8月)では「賢者の孫」など4作品への出資がこれまでに決定しており、今後も増加する見通しだ。 親会社のビックカメラグループとのシナジー追求も積極化。新たな事業モデルの開発加速を目指す 4. ビッグカメラグループとのシナジー施策 中長期成長に向けた同社の取り組みには、前述の“自社制作番組の充実と拡大”や“アニメ番組の強化”だけでなく、ローカル局とのコラボやスポーツコンテンツの充実などが、基本戦略「5本の矢」に沿って着実に進捗している。そうしたなかで、ここ最近とくに注力しているのがビックカメラグループとのシナジー施策だ。具体的には、1)番組収録・放送後の店内装飾・商品へのPOP展開、2)1社提供ミニ番組について、店頭での放映や2次コンテンツ利用による物販拡大の取り組み、などが行われている。 また、2018年に同社が初開催した「全日本eスポーツ学生選手権大会」の地方予選はビックカメラ店舗で実施しており、これもまたビックカメラグループとのコラボレーションと言える。「全日本eスポーツ学生選手権大会」については高評価を獲得しており、2019年も開催する予定だ。グループシナジーという側面以外にも、BS11オンデマンドでの初放送・ネット同時配信という取り組みの観点でも注目されるイベントとなっており、同社におけるベストプラクティス(成功事例)の1つとなっている。これに続くものが今後も継続的に打ち出せれば、同社の収益成長にも大きな貢献が期待できる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《MH》
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日本BS放送
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時価総額 15,911百万円
ビックカメラ傘下の無料BS放送局。子会社で児童書の出版も。タイム収入は通販枠の強化・拡充により堅調。スポット広告収入が足踏み。アニメ強化に向けた費用増は重し。配当性向4割目安。コンテンツ価値の最大化を図る。 記:2024/07/31
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