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米金利上昇や中東情勢の緊迫化を映しリスク回避の動き【クロージング】

2024/4/16 15:52 FISCO
*15:52JST 米金利上昇や中東情勢の緊迫化を映しリスク回避の動き【クロージング】 16日の日経平均は大幅続落。761.60円安の38471.20円(出来高概算19億7000万株)と2月21日以来、約2カ月ぶりに38500円を割り込んで取引を終えた。米長期金利の上昇が嫌気され、ハイテク株を中心に売られた前日の米国市場の流れを引き継いで、東京市場でも半導体関連など値がさ株を中心に幅広く売りが先行した。また、イランとイスラエルの関係悪化に伴う地政学リスクも相場の重荷となり、日経平均は39000円台を割り込んでスタート。その後も継続的に売りが続き、後場中盤にかけて38322.32円まで下押しした。 東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1400を超え、全体の9割近くを占めた。セクター別では、精密機器、医薬品を除く31業種が下落し、海運、石油石炭、保険、非鉄金属の下げが目立った。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、テルモ<4543>、ニデック<6594>、HOYA<7741>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>が軟調だった。 週明けの米国市場は、3月の小売売上高が市場予想を上回る結果となり、米消費の底堅さから利下げ期待が後退し、米長期金利が上昇するなか、主要株価指数は下落した。これが東京市場にも悪影響を及ぼし、ほぼ全面安となった。また、1ドル=154円台へと進んだ円安や中東情勢の緊迫化を背景に原油市況も高値圏で推移しており、輸入物価上昇による国内インフレ圧力の高まりから日銀が利上げを迫られるのではないかとの思惑も拭えず、ヘッジファンドなど海外勢による「債券先物買い・株式先物売り」が活発化したことも株式相場を押し下げる要因となり、日経平均の下げ幅は一時900円を超えた。 中東情勢の緊迫化が下落の要因の一つになっているが、イスラエルとイランの事情を踏まえると、イスラエルがイランに対し報復攻撃に踏み切る可能性は低いとの見方が大勢だ。イスラエルはイスラム組織ハマスとの戦闘が継続中で、イランと報復の応酬に発展すれば大きな負担となる。また、イランは米国の経済制裁などで国内経済が悪化しており、イスラエルとの本格的な交戦は避けたいという意向がある。目先的には中東情勢の報道に一喜一憂するだろうが、徐々に落ち着きを取り戻すとの見方が多い。 《CS》
関連銘柄 8件
4543 東証プライム
3,073
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 4,580,912百万円
医療機器メーカー。北里柴三郎などが発起人となり1921年に設立。血管内治療関連デバイスなどの心臓血管部門が主力。電子体温計、血糖自己測定器等も手掛ける。コスト削減のほか、設備投資で生産能力の拡大図る。 記:2024/08/26
6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6954 東証プライム
4,114
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
7741 東証プライム
19,375
11/22 15:30
-95(%)
時価総額 6,799,831百万円
メガネレンズ、医療用内視鏡などを手掛けるライフケア事業が主力。エレクトロニクス関連製品、映像関連製品等も。半導体用マスクブランクスで世界トップシェア。コンタクトレンズはPB品、オンラインサービスが順調。 記:2024/08/30
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17