マーケット
9/27 15:15
39,829.56
+903.93
42,313.00
+137.89
暗号資産
FISCO BTC Index
9/29 7:17:08
9,343,124
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

後場に注目すべき3つのポイント~米長期金利の上昇はいつまで続くか

2023/10/4 12:24 FISCO
*12:24JST 後場に注目すべき3つのポイント~米長期金利の上昇はいつまで続くか 4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅に5日続落、米長期金利の上昇はいつまで続くか ・ドル・円は小じっかり、米金利高で ・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位は東エレク<8035> ■日経平均は大幅に5日続落、米長期金利の上昇はいつまで続くか 日経平均は大幅に5日続落。603.05円安の30634.89円(出来高概算9億1489万株)で前場の取引を終えている。 3日の米株式市場でダウ平均は430.97ドル安(-1.28%)、ナスダック総合指数は-1.86%と大幅に下落。8月JOLTS求人件数が予想に反して増加に転じたことで長期金利が急伸しリスク回避の売りが広がった。また、つなぎ予算を成立させ政府機関閉鎖回避にこぎつけたマッカーシー下院議長が共和党内の保守強硬派からの反発で解任されたことも先行き不透明感を強めた。米国株の急落を受けて日経平均は472.91円安からスタート。時間外取引の米10年債利回りが一段と上昇するなかリスク回避の売りが膨らみ、前場中ごろには30581.61円(656.33円安)まで下落。その後は下げ止まったが、買い戻しは鈍く安値圏での底這いが続いた。 個別では、米国時間に一時急速に円高・ドル安が進むなど神経質な動きが見られた為替動向の影響もあり、マツダ<7261>や三菱自<7211>などの輸送用機器セクターが前日に続き急落。丸紅<8002>、神戸製鋼所<5406>、フジクラ<5803>、三菱重工業<7011>、東京電力HD<9501>など景気敏感やバリュー(割安)系のセクター・銘柄も総じて大幅に続落。日米長期金利の上昇にもかかわらず三菱UFJ<8306>などの銀行株も急落。大型株は軒並み売られていて、アドバンテスト<6857>や東エレク<8035>の半導体株も大きく下落している。 一方、オリンパス<7733>やテルモ<4543>の精密機器、エムスリー<2413>やストライク<6196>、M&Aキャピ<6080>のグロース(成長)株の一角が上昇。好決算を手掛かりにクスリのアオキ<3549>は急伸。好業績の観測報道が伝わったオービック<4684>や前日の決算説明会で過度な警戒感が後退したネクステージ<3186>も上昇。東証スタンダードでは、電気自動車を走行中に給電する技術の開発に取り組んでいることを発表したカーメイト<7297>がストップ高まで買われた。 セクターでは輸送用機器、電気・ガス、卸売を筆頭にほぼ全面安となっている一方、精密機器のみが上昇している。東証プライム市場の値下がり銘柄が全体の89%、対して値上がり銘柄は9%となっている。 米長期金利の上昇が止まらず、株式市場ではリスク回避の動きが強まっている。米10年債利回りは3日、4.8%台に到達し、連日で2007年以来の高値を更新している。4日現在、時間外取引では4.82%まで上昇してきている。米労働省の8月雇用動態調査(JOLTS)の求人件数が上方修正された前月分から小幅ながら減少するとの予想に反し、大幅に増加したことが米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測を高めた。日本の10年債利回りも連日で0.780%と約10年ぶりの水準で推移している。 一方、東京株式市場では前日と同様、景気敏感・バリュー(割安)株の方がハイテク・グロース(成長)株より下落率の大きいことが目立っている。セオリー通りであれば、長期金利の上昇は株価バリュエーションが高く、金利に対する感応度の高いグロース株の方により大きなネガティブな影響をもたらす。 しかし、10-12月期に入ったことで、機関投資家は前四半期(7-9月期)に株価パフォーマンスの良かったバリュー株に利益確定売りを出すなど持ち高調整を進めているもよう。対して、前四半期に株価パフォーマンスの冴えなかったグロース株についてはこうした影響が小さく、これが金利上昇下でのセオリーに反した物色動向につながっているようだ。歯止めのかからない米長期金利の上昇は株式市場にとってネガティブな材料でしかないが、グロース株の金利上昇に対する底堅さが見られている点はポジティブに捉えられる。 米10年債利回りの動向については予断を許さないが、これまでの上昇ペースが非常に速かったことで、次の大台となる5%が近づいてきたこともあり、目先は騰勢が一服となる可能性もある。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、投機筋は米10年債に対するポジションについて2021年後半以降、徐々に売り持ち高を増やしてきて、今年5月以降は過去10年を振り返る限り最大の売り持ち状況が続いている。投機筋が債券の売り持ち高を積み増す余地が少なくなっていると推察されるなか、今後は買い戻しによる債券価格の上昇(金利の低下)も予想される。 今晩の米9月ADP雇用リポートでは雇用者数の伸びが15万人と前月(17万7000人)から減少が予想されている。米8月JOLTS求人件数の予想外の上振れにより予断を許さない状況とはいえ、事前に警戒感がかなり高まっている分、予想通りに前月からの減少となれば、目先の安心感から株式の短期的な買い戻しが誘発されそうだ。 仮に米ADPの雇用者数も予想に反して前月から増加した場合には、もう一段の金利上昇・株価下落のリスク回避の展開が起こり得る。ただ、そうしたネガティブなシナリオが実現した場合には、週末の米雇用統計に対する警戒感は一段と高まる分、株式のさらなる下落余地は短期的には限られてくると考えられ、短期トレードのリスクリワードには妙味が出てこよう。 他方、つなぎ予算を成立させ米政府機関閉鎖回避にこぎつけたマッカーシー下院議長が共和党内の保守強硬派からの反発で解任されるなど、米政治情勢は混迷の様相を深めてきている。この問題については先行きをなかなか予想しづらく、引き続き株式市場のリスク要因としてくすぶる。 ■ドル・円は小じっかり、米金利高で 4日午前の東京市場でドル・円は小じっかりとなり、148円96銭から149円32銭まで値を上げた。前日の円急騰で為替介入の可能性について、日本政府は否定していない。一方、米10年債利回り上昇でドル買いに振れ、主要通貨は対ドルで弱含んでいる。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は148円96銭から149円32銭、ユーロ・円は155円93銭から156円26銭、ユーロ・ドルは1.0460ドルから1.0475ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・BBDイニシアティブ<5259>、KTC<5966>など、4銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位は東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・8月JOLT求人件数:961万件(予想:881.5万件、7月:892万件) 【要人発言】 ・NZ準備銀行 「政策金利は制限的なレベルにとどまる必要があると合意」 「成長見通しは依然として低迷」 「インフレ圧力の低下には、経済活動低迷の長期化が必要」 ・鈴木財務相 「為替介入の有無のコメントは控える」 「為替相場はファンダメンタルズを反映し安定的な動きが望ましい」 「市場動向を極めて注意深く緊張感を持ってみている」 「過度な変動はあらゆる可能性を排除しない」 ・神田財務官 「介入の有無、コメントを差し控える」 「過度な変動にはこれまで通り対応する」 「過度な変動に対してはあらゆる選択肢を排除せず適切に対応する」 <国内> ・14:00 日銀・需給ギャップと潜在成長率 <海外> ・特になし 《CS》
関連銘柄 21件
2413 東証プライム
1,519.5
9/27 15:00
+39.5(%)
時価総額 1,031,637百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3186 東証プライム
1,874
9/27 15:00
+23(%)
時価総額 151,202百万円
大手中古車販売会社。総合店「ネクステージ」に加え、SUV専門店「SUV LAND」や中古輸入車大型専門店「UNIVERSE」などを展開。店舗数は320店舗超。計画出店継続による市場シェア獲得などを図る。 記:2024/07/05
3,361
9/27 15:00
+84(%)
時価総額 317,944百万円
北陸最大手のドラッグストアチェーン。ドラッグストア「クスリのアオキ」を運営。グループ店舗数は900店舗超。調剤併設推進。株主優待制度を拡充。26.5期売上高5000億円目指す。調剤併設率は70%目標。 記:2024/04/29
4543 東証プライム
2,854
9/27 15:00
+149(%)
時価総額 4,254,449百万円
医療機器メーカー。北里柴三郎などが発起人となり1921年に設立。血管内治療関連デバイスなどの心臓血管部門が主力。電子体温計、血糖自己測定器等も手掛ける。コスト削減のほか、設備投資で生産能力の拡大図る。 記:2024/08/26
4684 東証プライム
5,115
9/27 15:00
-20,850(%)
時価総額 509,454百万円
独立系システムインテグレーター。統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」が主力。ERP市場で国内トップシェア。企業内システムの設計から導入、保守までの一貫体制構築。OBIC7シリーズは新規顧客開拓進む。 記:2024/05/17
5259 東証グロース
762
9/27 14:23
-8(%)
時価総額 3,933百万円
クラウド型営業支援ツール「Knowledge Suite」、BtoB営業リスト作成サービス「Papattoクラウド」などを手掛けるDX事業、BPO事業を展開。中堅・中小企業向けSaaSシェアの拡大に注力。 記:2024/08/26
5406 東証プライム
1,768
9/27 15:00
+2(%)
時価総額 700,740百万円
1905年創業の鉄鋼大手。鋳鍛鋼製品等の素形材、製鉄プラント等のエンジニアリング、油圧ショベル等の建設機械、電力事業等も手掛ける。等方圧加圧装置で世界トップシェア。鉄鋼部門では引き続き価格転嫁を推進。 記:2024/06/18
5803 東証プライム
5,017
9/27 15:00
+27(%)
時価総額 1,484,345百万円
独立系電線メーカー大手。1885年創業。光ファイバケーブルや通信ケーブル、圧力センサ、プリント回路、自動車電装品等を手掛ける。光ファイバ融着接続機に強み。自動車事業部門は収益性改善に引き続き取り組む。 記:2024/08/05
5966 東証スタンダード
2,509
9/27 10:57
-24(%)
時価総額 6,215百万円
総合工具メーカー。トルクレンチ、ドライバー等の工具で国内トップ。自動車整備用工具を中心に、医療用工具、精密工作機械部品等も。トヨタなどが主要取引先。TRASASシリーズのメモルクのラインナップ拡充図る。 記:2024/06/18
2,327
9/27 15:00
+110(%)
時価総額 73,833百万円
M&A仲介会社。2016年に同業のレコフなどと経営統合。売手・買手の間に立ってM&A成立に向けたアドバイザリー業務を行う。大型案件で業界随一の実績。コンサルタント数は180名超。成約件数は過去最高水準。 記:2024/06/28
6196 東証プライム
4,550
9/27 15:00
-50(%)
時価総額 88,061百万円
独立系M&A仲介会社。小型・中型案件に特化。M&Aプラットフォーム「SMART」やM&A情報発信サイト「M&A Online」の運営等も。金融機関との提携等でM&A支援体制を強化。積極的な人材採用進める。 記:2024/07/02
6857 東証プライム
7,209
9/27 15:00
+309(%)
時価総額 5,523,312百万円
半導体検査装置大手。メモリ用に強い。非メモリ用も強化中。電子ビーム露光装置も。24.3期3Q累計はメモリ向けが1Qを底に上向く。だが非メモリ向けの回復に遅れ。償却費増も利益の重石。総還元性向5割以上目安。 記:2024/04/15
7011 東証プライム
2,194
9/27 15:00
+102(%)
時価総額 7,401,784百万円
総合重機国内最大手。1884年創立。各種発電システムや航空機用エンジン、物流機器、製鉄機械、特殊車両等を手掛ける。ガスタービンで世界トップシェア。中期経営計画では27.3期売上高5.7兆円以上目標。 記:2024/09/03
7211 東証プライム
408.6
9/27 15:00
+8.6(%)
時価総額 608,929百万円
SUV・4WD技術に強みを持つ自動車メーカー。仏ルノー及び日産自動車と提携。海外売上高比率は7割超。アセアンの販売台数比率が高い。26.3期営業利益2200億円目標。アセアンで新商品の連続投入計画。 記:2024/06/17
7261 東証プライム
1,151.5
9/27 15:00
+23(%)
時価総額 727,522百万円
1920年創業の自動車メーカー。広島県安芸郡府中町に本社。トヨタと資本業務提携。人気車種にクロスオーバーSUV「CX-5」など。高効率エンジン等に強み。北米市場は販売順調。25.3期は販売台数増を見込む。 記:2024/08/30
7297 東証スタンダード
900
9/27 13:22
+1(%)
時価総額 7,136百万円
カー用品メーカー。ドライブレコーダーやルーフキャリア、カーアクセサリーなどを手掛ける。非金属タイヤチェーン「バイアスロン」で国内販売台数トップ。新製品などの市場導入強化、海外市場への積極展開を図る。 記:2024/08/20
7733 東証プライム
2,827
9/27 15:00
+144.5(%)
時価総額 3,635,217百万円
医療機器メーカー。1919年創業。消化器内視鏡で世界トップシェア。外科手術用エネルギーデバイス、人工骨補填材、整形外科用器具等も。海外売上比率が高い。消化器内視鏡システム「EVIS X1」の拡販図る。 記:2024/06/24
8002 東証プライム
2,427.5
9/27 15:00
-1(%)
時価総額 4,170,960百万円
大手総合商社。芙蓉グループ。生活産業、食料・アグリ、素材産業、エナジー・インフラソリューション、社会産業・金融分野などで事業展開。みずほリースと資本業務提携。総還元性向は30%~35%程度が目安。 記:2024/08/30
8035 東証プライム
27,475
9/27 15:00
+1,715(%)
時価総額 12,958,117百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,451
9/27 15:00
-30.5(%)
時価総額 19,272,175百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
701.6
9/27 15:00
+14.8(%)
時価総額 1,127,484百万円
電力事業を行う東京電力グループの事業持株会社。福島第一原発の廃炉作業や賠償・除染事業に重点。電気代の値上げは寄与するが、原油高や節電進み環境厳しい。柏崎刈羽原子力発電所7号機は再稼働の時期を見通せず不透明。 記:2024/07/13