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来週の相場で注目すべき3つのポイント:米FOMC、日銀金融政策決定会合、インテグラル上場
2023/9/16 18:00
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*18:00JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:米FOMC、日銀金融政策決定会合、インテグラル上場 ■株式相場見通し 予想レンジ:上限33700円-下限32400円 来週の東京株式市場は神経質な展開か。今週末15日の米株式市場はハイテクを中心に大きく下落。株価指数および個別株の先物・オプション取引の4つの取引の決済日が集中する「クアドラプル・ウィッチング」に伴い、テクニカル要因で変動率が高まった可能性もあるが、米長期金利が大幅に上昇していたこともあり、先行き警戒感が高まる動きといえる。また、半導体受託製造最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が製品納入を遅らせるよう取引メーカーに要請したことで半導体株が大幅安となったことは気掛かりだ。指数寄与度の大きいハイテク株を中心に週明けの東京市場はやや荒いスタートとなりそうだ。 来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合が最大の焦点となる。米8月消費者物価指数(CPI)は食品・エネルギーを除くコア指数の鈍化が続き、約2年ぶりの小幅な伸びとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)が19-20日に開催するFOMCでは金利が据え置かれるだろう。一方、今会合では最新の政策金利見通しも公表される予定で注目だ。金利先物市場では年内の追加利上げの織り込みが4割程度にとどまり、来年末時点については0.25ポイントの利下げ3回分の実施を織り込んでいる。政策金利中央値が市場予想より高い場合には相場はネガティブに反応する可能性がある。ただ、「政策判断はデータ次第で会合ごとに決定」とのFRBの従来の方針に大きな変更はないとみられる。利上げサイクル終了期待は根強く残り、株式市場が急落するような事態は避けられるだろう。 他方、9日付の読売新聞が報じた植田日銀総裁へのインタビューを材料に一時マイナス金利解除の思惑が急速に高まった。ただ、週末には総裁発言と市場解釈にギャップがあるとした一部報道が伝わり警戒感は後退した。仮に年内の追加政策修正があったとしてもそれは9月会合以降の話で、来週21-22日の金融政策決定会合では現状維持が決定され、無難に消化されることが予想される。 日米の金融政策イベント前後では、相場は神経質な展開となる可能性をはらんでいるものの、米VIX指数が今年最低水準で推移しているなか投資家心理は悪くないことが窺える。FOMCと日銀金融政策決定会合を無難に消化できれば、日経平均は6月19日のバブル後高値33772.89円を捉えてくる可能性もありそうだ。また、引き続き9月の中間配当の権利取りを狙った買いや原油市況の上昇を背景としたエネルギー関連株の上昇が相場をけん引する可能性があろう。 ほか、海外の投資家や資産運用会社等を集中的に日本に招致し、国際金融センターの実現に向けた日本政府の関連施策や日本の金融資本市場としての魅力等を情報発信する「Japan Weeks(ジャパンウィークス)」が9月25日から10月6日の日程で開催される。過去に大手証券会社などが独自に海外機関投資家を招聘するイベントはあったが、金融庁が主催するのは初の試みだ。このイベント開催を手掛かりに海外投資家の日本株に対する関心がさらに高まる可能性があり、東京株式市場の下値を支えることが期待される。 ■為替市場見通し 来週のドル・円は伸び悩みか。米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利は据え置きの見通しだが、年内1回の追加利上げの可能性は残されており、リスク選好的なドル買い・円売りが大幅に縮小する可能性は低いとみられる。ただ、日本銀行の金融政策が注視され、金融緩和策の早期修正観測が再浮上した場合、ドルは伸び悩む可能性がある。9月13日に発表された米国の8月消費者物価指数(CPI)で総合指数はインフレ高止まりを示した。一方で、コア指数は鈍化予想と一致した。それを受け今月19-20日開催のFOMCで政策金利は据え置きの公算。ただ、市場はすでに織り込み済みでドル売りは限定的。FRBは声明などで引き続きインフレ抑止に前向きな方針を打ち出すとみられる。FOMC後の9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が想定通りの内容なら、ドル買いを支援しよう。 一方、9月21-22日開催の日本銀行金融政策決定会合も注目材料。植田日銀総裁は国内メディアのインタビューで「マイナス金利の解除後も物価目標の達成が可能と判断すれば、解除する」と発言している。また、「年末までに十分な情報やデータがそろう可能性はゼロではない」とも述べた。市場ではマイナス金利解除を巡る発言などに反応しやすく、金融政策決定会合後の植田総裁の記者会見で円買い優勢の展開も想定される。ドル・円は次の節目である1ドル=150円を目指す可能性があるが、日本の為替介入が引き続き警戒され、リスク選好的なドル買い・円売りが一段と強まる可能性は低いとみられる。 ■来週の注目スケジュール 9月18日(月):米・アップルが「iOS 17」リリース、露・中ロ外相会談、など 9月19日(火):欧・ユーロ圏経常収支(7月)、欧・ユーロ圏CPI(8月)、米・住宅着工件数(8月)、米・住宅建設許可件数(8月)、など 9月20日(水):日・貿易収支(8月)、東芝に対するTOBの公開買付期間終了、インテグラルが東証グロースに新規上場(公開価格:2400円)、英・消費者物価コア指数(8月)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利発表、など 9月21日(木):日銀政策委員会・金融政策決定会合(1日目)、中・SWIFTグローバル支払い元建て(8月)、英・イングランド銀行(英中央銀行)が政策金利発表、米・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(9月)、米・中古住宅販売件数(8月)、など 9月22日(金):日・消費者物価コア指数(8月)、日銀政策委員会・金融政策決定会合(2日目)、終了後決定内容発表、独・製造業PMI(9月)、欧・ユーロ圏製造業PMI(9月)、など 《CN》
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