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新興市場見通し:出遅れ感解消に期待したい頃合い

2023/5/20 14:54 FISCO
*14:54JST 新興市場見通し:出遅れ感解消に期待したい頃合い   ■新興株は「蚊帳の外」状態継続 新興市場は冴えない展開が継続。東証のPBR1倍割れ改善要請や米著名投資家バフェット氏の日本株への追加投資表明などを背景に、海外投資家による日本株への見方が変わるなか、東証プライム市場の主力株への投資が物色の中心となり、新興株は「蚊帳の外」状態が続いた。また、日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(ETF)<1570>などを通じて日経平均の下落に賭けていた個人投資家は多く、日経平均の高値更新が続くなか、含み損の悪化を新興株の売りで相殺しようとする動きも需給面での重しになったようだ。なお、今週の騰落率は、日経平均が+4.83%であったのに対して、マザーズ指数は-0.02%、東証グロース市場指数は+0.12%だった。 個別では、業績絡みのリリースを材料に明暗が素直に株価に反映される形となり、週間上昇率上位にはセキュア<4264>、デジタルメディア<3652>、ビープラッツ<4381>、GENOVA<9341>が入った一方、下落率上位にはアライドアーキテクツ<6081>、リビングPF<7091>、アクリート<4395>などが入った。時価総額上位銘柄ではVTuber関連ビジネスを展開するカバー<5253>が連続大幅増益見通しを発表したことで週間で+23%、同業のANYCOLOR<5032>も+10%と上昇した。宇宙ベンチャーのispace<9348>は今期の大幅増収および赤字幅縮小の見通しを契機に月面着陸失敗後の下落から出直り、週間で+18%となった。 ■出遅れ感のある銘柄に着目、6月IPO新たに6社承認 来週の新興市場は強含みか。今週まで東証プライム市場の主力株を中心とした物色がしばらく続いてきた。しかし、日経平均のバブル崩壊後の高値更新に伴う目先の達成感もあり、こうした流れは一服すると考える。 また、今週末にかけて、一時楽観的な見方が広がっていた米連邦政府の債務上限問題を巡る交渉が一時停止されたと伝わっている。リスク回避の為替の円高も誘発されやすい状況を想定すると、これまでの反動で東証プライムの主力株に売りが出やすいことが予想される。 一方で、今週末、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は銀行の貸し出し態度の悪化を通じた信用収縮がもたらす影響を指摘し、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ停止を示唆した。その直前まで各連銀総裁から追加利上げを示唆する発言が相次いでいたことから、新興株にとっては安心材料となる。 加えて、レバレッジ型ETFを通じて日経平均の下落を狙ったポジションを形成していた個人投資家の多くは、これまで日経平均の高値更新により含み損を抱えさせられていたが、こうした状況の解消も期待される。海外投資家の日本株への見方が変わっているなか、これまでよりは下値への耐性がついていると思われ、日経平均の下落はせいぜい29000円台半ばまでと予想されるが、それでも個人の含み損の減少は新興株の支援材料となろう。 個別では、まずカバーのようなマザーズ指数が軟調に推移している中でも高値をとってきている強い銘柄は面白い。また、これまでの物色の流れの反動を想定するならば、チャートにおいて出遅れ感があり、かつ足元で反転の兆しが見られつつあるispace、プロジェクトC<9246>、エクサウィザーズ<4259>、アイドマHD<7373>などに注目したい。なお、今週は6月の新規上場案件が新たに6社承認されている。 《FA》
関連銘柄 13件
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時価総額 5,346百万円
LSI半導体製品、画像認識システム等の販売を行う製品事業が主力。IPコアライセンス事業、AI受託開発サービス等のプロフェッショナルサービス事業を展開。セーフティ分野、ロボティクス分野などで新規獲得に注力。 記:2024/07/01
4259 東証グロース
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-14(%)
時価総額 33,149百万円
国内最大級のAIプラットフォーム「exaBase」を軸にAI/DXプロジェクトを手掛けるAIプラットフォーム事業が主力。AIプロダクト事業等も展開。「exaBase 生成AI」などの販売拡大を図る。 記:2024/08/13
4264 東証グロース
2,000
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時価総額 9,536百万円
顔認証・画像認識技術を用いた入退室管理システム、監視カメラシステムの開発・販売等を行う。主にオフィス、工場、商業施設向けにサービスを提供。NVIDIAのGPUを活用したAI学習モデルの開発を開始。 記:2024/06/25
4381 東証グロース
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時価総額 1,391百万円
サブスクリプション統合プラットフォーム「Bplats」の開発・提供を行う。SaaSサービスを一元管理するクラウドサービス「サブかん」等も。契約社数は250社超。通信インフラコストの縮減などに取り組む。 記:2024/07/08
4395 東証グロース
763
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+4(%)
時価総額 4,561百万円
SMS(ショートメール)配信サービスを展開。学校安心メール、防犯・防災危機管理緊急連絡システム「自治体安心メール」等も手掛ける。国内SMS配信通数は順調。SMS配信サービスの営業体制強化などに注力。 記:2024/10/24
5032 東証プライム
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時価総額 133,741百万円
VTuberグループ「にじさんじ」の運営が主力。英語圏におけるVTuberビジネス「NIJISANJI EN」等も手掛ける。29歳以下のユーザーが多い。所属VTuber数は160人超。ID数は順調に増加。 記:2024/10/26
5253 東証グロース
2,652
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-53(%)
時価総額 165,015百万円
VTuberプロダクション「ホロライブプロダクション」を運営。在籍VTuber数は80超。知名度やファンコミュニティに強み。音楽起点の商品、サービスを拡充。ロサンゼルス・ドジャースとコラボ企画を実施。 記:2024/08/13
6081 東証グロース
182
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 2,593百万円
自社開発マーケティングSaaSツールの提供等を行う。CVR最適化プラットフォーム「Letro」などが主要ツール。マーケティングDX戦略の支援等も手掛ける。海外事業では事業構造の抜本的な改革を図る。 記:2024/10/12
994
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+12(%)
時価総額 4,465百万円
介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の運営等を行う介護事業が主力。障がい者支援事業、保育事業も。東日本中心に展開。施設数は130施設超。27.3期売上高236億円目標。 記:2024/10/05
1,670
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-4(%)
時価総額 25,536百万円
セールス・プラットフォームサービスを中心とする営業支援サービスが主力。ママワークス等の人材支援サービス、オンラインMTGツール等も手掛ける。営業支援サービス、人材支援サービスともに受注件数は増加傾向。 記:2024/10/26
985
11/22 15:15
-1(%)
時価総額 5,784百万円
顧客のDX戦略策定から実行・改善までを一気通貫で支援する。SBIホールディングスの関連会社。DX支援コンサルは堅調。人件費増が重し。採用強化と離職抑制によるエンジニア数拡大へ。採用・人事労務支援事業は譲渡。 記:2024/08/24
9341 東証プライム
1,468
11/22 15:30
-51(%)
時価総額 26,126百万円
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9348 東証グロース
521
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 48,604百万円
月面開発事業を展開。顧客の荷物を月周回軌道・月面まで輸送するペイロードサービスが中核。パートナーシップサービス、データサービス等も。「HAKUTO-R」ミッション2を最速で24年12月に打ち上げへ。 記:2024/10/05