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後場に注目すべき3つのポイント~中小型グロース株高の構図に持続性は?

2022/3/1 12:43 FISCO
*12:43JST 後場に注目すべき3つのポイント~中小型グロース株高の構図に持続性は? 3月1日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅に3日続伸、中小型グロース株高の構図に持続性は? ・ドル・円は底堅い、買い一服も高値圏維持 ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は大幅に3日続伸、中小型グロース株高の構図に持続性は? 日経平均は大幅に3日続伸。390.15円高の26916.97円(出来高概算6億株)で前場の取引を終えている。 週明け2月28日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに反落し、166ドル安となった。西側諸国がロシアの一部銀行を国際銀行間通信協会(SWIFT)の決済網から排除したほか、米政府がロシア中央銀行との取引禁止を発表し、ウクライナ危機を巡る対ロ制裁の強化を受けて世界経済の減速懸念が広がった。ただ、停戦協議の進展への期待もあって下げ幅を縮小。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は金利低下を受けて+0.41%となった。本日の東京市場でも停戦協議への期待や米ハイテク株高で投資家心理が改善し、日経平均は309円高からスタート。寄り付き後も上げ幅を広げる展開となり、前場中ごろを過ぎると27013.26円(486.44円高)まで上昇する場面があった。 個別では、売買代金トップの商船三井<9104>が7%の上昇。31日を基準日として1株につき3株の割合で株式分割を実施すると発表している。郵船<9101>や川崎船<9107>も上げが目立つ。その他売買代金上位ではソフトバンクG<9984>や東エレク<8035>が堅調で、トヨタ自<7203>は小幅に上昇。また、「物言う株主」として知られる香港の投資ファンドが大量保有報告書を提出したマネックスG<8698>は東証1部上昇率トップとなっている。一方、レーザーテック<6920>やソニーG<6758>、三井物産<8031>はさえない。三井物産は英シェルがロシアの天然ガス事業「サハリン2」から撤退すると発表し、引き続きロシア事業の先行き懸念がくすぶっているようだ。また、前日まで急騰していたフジ<8278>などが東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、海運業、鉱業、サービス業などが上昇率上位で、その他も全般堅調。一方、空運業、銀行業、ゴム製品など4業種が下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の65%、対して値下がり銘柄は31%となっている。 前日のNYダウは世界経済の減速懸念から反落するも下げ渋り、米ハイテク株には金利低下を受けて買いが入った。本日の東京市場でもこうした流れから先行き懸念が和らいだとみられ、日経平均は大幅に3日続伸し、前場に27000円台を回復する場面があった。日足チャートを見ると、26400円台に位置する5日移動平均線を寄り付きから大きく上回り、値動き良化に期待した買いが入っていそうだ。一方、27000円あまりのところに位置する25日移動平均線近辺まで上昇し、目先の利益を確保する売りも出やすいか。前引けの日経平均が+1.47%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は+0.93%。ここまでの東証1部売買代金は1兆5000億円ほどとまずまず多い。 売買代金上位では株式分割の実施を発表した商船三井を中心に海運株の上昇が目立ち、上昇率上位には中小型グロース(成長)株が多くランクインしている。一方、金融株がやや軟調で、三井物産などロシア事業への懸念がくすぶる銘柄にも売りが続いている。 新興市場ではマザーズ指数が+5.81%と大幅に3日続伸。こちらは先んじて740pt台に位置する25日移動平均線を上回ってきた。前述のとおり中小型グロース株高の追い風が大きい。2月24日安値(648.20pt、取引時間中)から急ピッチのリバウンドを見せており、個人のセンチメントや資金余力の改善につながっているのだろう。振り返ってみると、東証1部でも海運株を中心に個人投資家に人気の銘柄が賑わっている印象を受ける。 さて、前日の米市場では原油先物相場(ウエスト・テキサス・インターミディエート、WTI4月物)が1バレル=95.72ドル(+4.13ドル)と反発。商品市況の先高観から期待インフレ率の指標とされる10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)も2.62%(+0.08pt)に上昇した。一方、世界経済の減速懸念とともに金融引き締めを織り込む動きが一段と後退し、金利は幅広い年限で低下。10年物国債利回りは1.82%(-0.14pt)となった。「対ロ制裁の影響は限定的」とか「停戦協議の進展に期待」といった声もあるが、これらの動きはウクライナ危機の長期化を見据えたものだろう。結果的に名目金利から期待インフレ率を差し引いた実質金利は低下し、特にこれまできつい調整を強いられてきた中小型グロース株の押し目買いの手掛かりとなっているようだ。 また、2月月間で日経平均は-1.76%(-475.16円)、TOPIXは-0.47%(-9.00pt)と2カ月連続で下落しており、株式相場全体としてリバランス(資産配分の再調整)目的の買い需要に期待する向きもある。 もっとも米金融政策を巡っては、アトランタ連銀のボスティック総裁が「持続的な高インフレが示されれば、3月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5ptの利上げを検討」する可能性を示唆している。ウクライナ危機の陰であまり注目されなかったが、2月25日に発表された1月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比+6.1%と大幅に伸び、商品市況の高止まりからもインフレ懸念は拭いづらいだろう。「金利低下+期待インフレ率上昇=グロース株買い」の構図が持続的なものかよく見極めたうえで取り組む必要があるだろう。 ウクライナ情勢についても、ロシア側が強硬な停戦条件を突き付けていると報じられていることに加え、米国防総省などの戦況分析でロシア軍に攻勢を緩める気配が感じられないのも懸念される。これまでの米政府の発表を見ると、米情報機関は侵攻開始前からロシア軍の動きをかなり正確につかんでいる印象を受ける。危機収束はなお見通しづらく、金融市場も不安定な状況が続くとみておいた方がよさそうだ。 ■ドル・円は底堅い、買い一服も高値圏維持 3月1日午前のアジア市場でドル・円は底堅い値動きとなり、115円台で推移。仲値にかけて国内勢による買いが強まり、114円後半から115円20銭台に浮上した。日経平均株価の強含みで円売りに振れており、買い一巡後も115円台を維持している。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は115円00銭から115円29銭、ユーロ・円は128円92銭から129円25銭、ユーロ・ドルは1.1206ドルから1.1221ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・セキュアヴェイル<3042>、ニューラルポケット<4056>など、8銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・豪・10-12月期経常収支:+127億豪ドル(予想:+153億豪ドル、7-9月期:+239億豪ドル) ・中・2月製造業PMI:50.2(予想:49.8、1月:50.1) ・中・2月非製造業PMI:51.6(予想:50.7、1月:51.1) ・中・2月財新製造業PMI:50.4(予想:49.2、1月:49.1) 【要人発言】 ・バネッタECB専務理事 「緩和縮小をさらに進めるのは軽率だろう」 <国内> 特になし <海外> ・12:30 豪準備銀行が政策金利発表(0.10%に据え置き予想) ・G7財務相・中銀総裁会議 ・バイデン米大統領が一般教書演説 《CS》
関連銘柄 14件
3042 東証グロース
285
5/17 15:00
+7(%)
時価総額 2,192百万円
ネットワーク・セキュリティの運用監視サービスを中心に、情報セキュリティ人材の育成・派遣も展開。既存案件への増員等で人材サービス事業は収益伸長。投資有価証券売却益を計上。24.3期3Qは最終黒字転換。 記:2024/04/09
4056 東証グロース
974
5/17 15:00
-6(%)
時価総額 14,059百万円
独自の深層学習モデルや開発・運用支援ツールによるAI解析サービスやエッジAI機器、LEDサイネージ、AIライセンスを提供する。23年12月期はAIサービスが堅調も、研究開発費や人件費が重しとなった。 記:2024/04/13
6758 東証プライム
13,100
5/17 15:00
+85(%)
時価総額 16,520,174百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や半導体画像センサに強み。モバイル機器向けイメージセンサーは販売数量が伸びる。映画分野は劇場興行収入などが増加。金融ビジネス収入は大幅増。24.3期3Q累計は2桁増収。 記:2024/02/22
6920 東証プライム
43,170
5/17 15:00
+400(%)
時価総額 4,070,327百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
7203 東証プライム
3,436
5/17 15:00
+84(%)
時価総額 56,058,295百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
8031 東証プライム
7,968
5/17 15:00
+93(%)
時価総額 12,688,777百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。ペルーの鉱山機械販売・サービス会社コマツ・マイニング・コープ・ペルーの株式を取得。エネルギーと金属資源セグメントが伸び悩み、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/04
8035 東証プライム
36,090
5/17 15:00
-730(%)
時価総額 17,021,235百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
8278 東証プライム
1,912
5/17 15:00
-1(%)
時価総額 166,071百万円
愛媛県地盤のスーパーマーケットチェーン。イオングループ。四国4県と広島県、山口県で店舗を運営。外食やフィットネス、移動スーパー、ネットショップも展開。デリバリーを拡大。業容好調で3Q累計は大幅営業増益。 記:2024/01/26
8698 東証プライム
819
5/17 15:00
+3(%)
時価総額 219,039百万円
大手ネット証券会社。マネックス証券を中核に、株式や先物・オプション、投信、債券、FXのオンライン取引サービスを提供する。NTTドコモと資本業務提携。今期3Q累計は国内と米国が堅調、増収、大幅増益となった。 記:2024/03/03
9101 東証プライム
4,933
5/17 15:00
+111(%)
時価総額 2,516,644百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9104 東証プライム
5,064
5/17 15:00
+33(%)
時価総額 1,833,224百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9107 東証プライム
2,309
5/17 15:00
+1(%)
時価総額 1,650,307百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
9983 東証プライム
41,010
5/17 15:00
-370(%)
時価総額 13,050,243百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
8,550
5/17 15:00
+11(%)
時価総額 14,731,257百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10