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米中の株安を映してリスク回避の動きも経済対策報道で下げ渋る【クロージング】

2021/11/18 16:00 FISCO
*16:00JST 米中の株安を映してリスク回避の動きも経済対策報道で下げ渋る【クロージング】 18日の日経平均は続落。89.67円安の29598.66円(出来高12億2000万株)で取引を終えた。前日の米国市場でハイテク関連株が下落した流れを受けて、売りが先行して始まった。その後、中国などアジア市場株安も加わって、リスク回避の動きが高まり、前引け間際に一時29402.57円まで下押した。その後は、11月の特別清算指数(SQ)値である(29388円)近辺に接近すると、押し目を拾う動きもあり、下げ渋る動きに。午後2時に「経済対策の財政支出55.7兆円、呼び込む民間資金を加えた事業規模が78.9兆円に上る」などと伝わると、対策効果への期待から買い戻しの動きが強まり、取引終盤にかけてプラスに転じる場面もあった。 東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄が1300を超え、全体の6割を占めた。セクター別では、ガラス土石、サービス、その他製品など13業種が上昇。一方、鉱業、海運、石油石炭など20業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、TDK<6762>、リクルートHD<6098>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>、塩野義<4507>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、エーザイ<4523>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>が値を消した。 バイデン米大統領が17日、日本や中国などに石油の戦略備蓄の放出を要請したことから、原油先物相場が下落し、鉱業や石油石炭など資源セクターが下落。午後に入り、中国政府当局が「原油備蓄を放出する作業を行っている」と海外メディアが伝えたこともあり、下げ圧力が強まった。また、英半導体設計会社アーム売却を巡り米当局が懸念を示したと伝わったことで、ソフトバンクGが一時3%超下落したことも投資家心理を悪化させていた。一方、経済対策の事業規模が伝わったことで、市場では「想定以上の規模の対策になりそうで、相場もひとまず好感した形になった」とされ、短期筋中心に買い戻しの動きが活発化した。 なお、日経平均は節目の3万円大台回復は再び厚い壁になりそうな気配だ。米国の債務上限問題や中国の不動産企業の経営不安、国内でも政府・与党が岸田首相の掲げる所得再分配に向け、来年以降に金融所得課税の強化を本格的に議論する方向で調整に入るなど、懸念要因が山積しているためだ。また、ヘッジファンドなど短期筋の買い戻しが中心で新規の買いが入ってきていないとの指摘もあり、目先はこう着感の強い値動きが続きそうだ。 《FA》
関連銘柄 10件
4507 東証プライム
2,094.5
11/22 15:30
+35.5(%)
時価総額 1,863,334百万円
製薬会社大手。1878年創業。抗HIV薬、抗インフル薬など感染症分野に強み。自社創薬比率が高い。HIVフランチャイズなどロイヤリティー収入が収益源。国内における急性呼吸器感染症薬の販売拡大などを図る。 記:2024/08/06
4523 東証プライム
4,650
11/22 15:30
+31(%)
時価総額 1,379,037百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」、不眠症治療剤「デエビゴ」などが主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アルツハイマー病治療剤「レケンビ」に積極的な成長投資実施。 記:2024/10/20
9,824
11/22 15:30
+288(%)
時価総額 16,208,048百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
6367 東証プライム
18,295
11/22 15:30
-90(%)
時価総額 5,362,521百万円
空調・冷凍機事業が主力。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。差別化新商品の投入、増産投資等に取り組む。26.3期営業利益5000億円目標。 記:2024/06/07
6762 東証プライム
1,875.5
11/22 15:30
-6.5(%)
時価総額 3,645,709百万円
大手電子部品メーカー。1935年創業。二次電池などエナジー応用製品が主力。スマホ内臓バッテリーで世界トップシェア。海外売上高比率は9割超。高収益事業の強化図る。中計では27.3期売上高2.5兆円目標。 記:2024/08/29
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6954 東証プライム
4,114
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17