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後場に注目すべき3つのポイント~持ち高調整してパウエル講演へ

2021/8/27 12:22 FISCO
*12:22JST 後場に注目すべき3つのポイント~持ち高調整してパウエル講演へ 27日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は反落、持ち高調整してパウエル講演へ ・ドル・円は110円付近、米金融政策に思惑 ・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がテルモ<4543> ■日経平均は反落、持ち高調整してパウエル講演へ 日経平均は反落。90.78円安の27651.51円(出来高概算4億3000万株)で前場の取引を終えている。 26日の米株式市場でNYダウは5日ぶりに反落し、192ドル安となった。好決算のセールスフォース・ドットコムがけん引する形で上昇する場面もあったが、複数の地区連銀総裁が年内にも金融緩和の縮小(テーパリング)を開始することを支持すると述べ、警戒感から下落に転じた。また、アフガニスタンの空港周辺で自爆テロとみられる爆発が発生し、下げ幅を拡大した。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで161円安からスタートすると、朝方には一時27481.23円(261.06円安)まで下落。ただ、米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に一段と売り込む動きは限られ、香港・上海株が底堅いスタートとなったこともあって下げ渋った。 個別では、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>などがさえない。イオン<8267>は2%近く下落しているが、8月末の配当・株主優待権利落ちを前に売りが出ているようだ。7月の単体業績速報を発表した神戸物産<3038>は伸び鈍化と受け止められて3%超の下落。また、グリー<3632>やガンホー<3765>といったゲーム関連株の一角が東証1部下落率上位に顔を出している。一方、商船三井<9104>が9%近い上昇。1万円を超える強気の目標株価設定が相次ぎ、買い材料視されているようだ。郵船<9101>や川崎船<9107>といった他の海運株も大幅高となり、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>はしっかり。また、業績上方修正のスター・マイカ・ホールディングス<2975>が急伸し、海運株などとともに東証1部上昇率上位に顔を出している。 セクターでは、石油・石炭製品、精密機器、ゴム製品などが下落率上位で、その他も全般軟調。一方、海運業、保険業、金属製品など4業種が上昇した。東証1部の値下がり銘柄は全体の56%、対して値上がり銘柄は37%となっている。 本日の日経平均は米国株の反落を受けて一時200円超下落したが、その後下げ渋って前場を折り返した。日足チャートを見ると、27600円台に位置する25日移動平均線を下回ってのスタートだったが、ほぼ同線水準まで値を戻した格好。業種別では海運業の上昇が突出しているが、NY原油先物相場の反落が売り材料視された石油・石炭製品を中心に全般軟調な印象だ。ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまりで、前日と比べればやや多いが様子見ムードと言っていいだろう。 新興市場ではマザーズ指数が-0.29%と6日ぶり反落。こちらも朝方売られた後は下げ渋り、1080pt近辺に位置する25日移動平均線を割り込むことなく推移している。前日のネット証券売買代金ランキングでは新興株が複数上位に入っており、ジャクソンホール会議を控え中小型株に幕間つなぎ的な物色が向かったことを窺わせた。ただ、さすがにジャクソンホール会議直前、かつ週末とあって手仕舞いの売りも出ているだろう。また、本日マザーズ事情に新規上場したジェイフロンティア<2934>は公開価格を15%も下回る初値となった。公募・売出し規模がやや大きかったこともあるが、個人投資家の初値買い意欲は想定以上に悪化している印象だ。初値後の株価も伸びが鈍く、資金回転は利きにくいだろう。 さて、米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は「遅かれ早かれテーパリングについて協議する準備ができている」、また米セントルイス連銀のブラード総裁は「現時点で資産購入は必要ない」などと発言。早期テーパリングへの警戒感にアフガニスタン情勢悪化への懸念も加わり、前日のNYダウは200ドル近く下げた。ただ、株安にもかかわらず米10年物国債利回りは小幅ながら上昇(債券価格は下落)。NYダウは今週に入ってからの急ピッチの上昇で高値圏にあったが、10年債利回りは今週初めまで比較的低位で推移していた。これらを踏まえると、金融市場全体の動向としては様々な要因が挙げられつつも、あくまでジャクソンホール会議前の持ち高調整だったのだろう。 ジャクソンホール会議前にタカ派的な発言が目立った分、パウエル議長の講演で早期テーパリングへの警戒感が和らぐと期待する声もある。ただ、そもそも米ダラス連銀のカプラン総裁が20日、メディアへの出演でタカ派姿勢を軟化させる可能性を示唆し、緩和長期化を織り込む動きもあった。このため、金融市場はあくまで中立的な目線でパウエル議長講演を迎えることになるとみておきたい。 カプラン総裁が示したように新型コロナウイルス・デルタ株の脅威が続く一方、緩和マネーによるインフレ加速への懸念も根強くある。世界最大級のヘッジファンドである米ブリッジウォーター・アソシエーツのグレッグ・ジェンセン共同最高投資責任者(CIO)は「インフレは当局の目標を大きく上回っている状態で、当局が行動しないならインフレは加速を続けると考えている」などと述べ、テーパリングは市場が予想する以上に速く進むとの見方を示した。やはり予断をもってパウエル議長講演に臨むべきではないだろう。 香港・上海株の反発などはまずまず安心できる材料だが、後場の日経平均は戻りの鈍い展開になるとみておきたい。 (小林大純) ■ドル・円は110円付近、米金融政策に思惑 27日午前の東京市場でドル・円は方向感の乏しい値動きとなり、110円を挟んでもみ合った。今晩のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長による発言を見極めるムードのなか、金融政策への思惑でドルへの売り買いは交錯。一方、地政学リスクで安全通貨が買われやすい。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円97銭から110円09銭、ユーロ・円は129円16銭から129円43銭、ユーロ・ドルは1.1742ドルから1.1759ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・グローバルウェイ<3936>、イーエムネットジャパン<7036>など、5銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がテルモ<4543> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・8月東京都区部消費者物価指数(生鮮品除く) :0.0%(前年比予想:-0.1%、7月:-0.3%←+0.1%) ・豪・7月小売売上高:前月比-2.7%(予想:-2.5%、6月:-1.8%) 【要人発言】 ・カプラン米ダラス連銀総裁 「9月FOMCでのテーパー発表を支持する」 「企業はデルタ株による障害を切り抜けている」 「市場はテーパリングの準備、我々は市場にテーパリングが近いことを伝達」 「米国の経済は需要の問題はない」 <国内> 特になし <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 18件
2934 東証グロース
2,097
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時価総額 9,980百万円
医療プラットフォームサービス「SOKUYAKU」、医薬品通販等を手掛けるメディカルケアセールス事業が主力。ヘルスケアマーケティング事業等も。SOKUYAKUはユーザー拡大。処方薬の当日宅配地域の拡充図る。 記:2024/10/27
672
11/21 15:30
-6(%)
時価総額 22,848百万円
リノベーションマンションの賃貸、売買等を行うリノベマンション事業が主力。インベストメント事業、不動産の売買・賃貸仲介等を行うアドバイザリー事業も。オーナーチェンジ物件中心に積極的な物件購入を実施。 記:2024/10/24
3038 東証プライム
3,551
11/21 15:30
+22(%)
時価総額 971,554百万円
冷凍・加工食品など食品中心の「業務スーパー」を展開。デザート、菓子類に大ヒット商品多数。独自の輸入ルートに強み。業務スーパーの総店舗数は1070店舗超。中計では26.10期売上高5430億円目標。 記:2024/10/24
3632 東証プライム
425
11/21 15:30
+4(%)
時価総額 76,394百万円
スマホゲームの運営等を行うゲーム・アニメ事業が主力。スマホ向けメタバース「REALITY」等のメタバース事業、DX事業、投資事業も展開。配当性向30%程度以上目処。ゲーム・アニメ事業では開発体制を強化。 記:2024/08/27
3,037
11/21 15:30
-48(%)
時価総額 252,560百万円
スマホゲームのパズルRPG「パズル&ドラゴンズ」が主力。コンソールゲームの企画・開発・販売等も。パズドラは国内累計6200万DL突破。ニンジャラは世界累計1100万DL超。ゲームブランドの強化図る。 記:2024/07/05
3936 東証グロース
119
11/21 15:30
±0(%)
時価総額 4,335百万円
クラウドプラットフォーム構築支援やセールスフォースの導入支援、人材転職サービスの提供、転職口コミサイト「キャリコネ」を運営。。プラットフォームはDX支援が堅調。人件費や開発費重し。継続前提重要事象。 記:2024/08/08
4543 東証プライム
3,038
11/21 15:30
-25(%)
時価総額 4,528,737百万円
医療機器メーカー。北里柴三郎などが発起人となり1921年に設立。血管内治療関連デバイスなどの心臓血管部門が主力。電子体温計、血糖自己測定器等も手掛ける。コスト削減のほか、設備投資で生産能力の拡大図る。 記:2024/08/26
6920 東証プライム
17,280
11/21 15:30
-140(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7036 東証グロース
941
11/21 11:13
±0(%)
時価総額 3,678百万円
ソフトバンク傘下のインターネット広告代理店。検索連動型広告や運用型ディスプレイ広告、インバウンド誘致・海外広告、SNS広告等を手掛ける。ポケトークと資本業務提携。既存クライアント企業の売上拡大等に注力。 記:2024/08/06
7203 東証プライム
2,674.5
11/21 15:30
-24(%)
時価総額 42,243,693百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
8,203
11/21 15:30
-23(%)
時価総額 10,653,154百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
21,780
11/21 15:30
-90(%)
時価総額 10,272,167百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8267 東証プライム
3,618
11/21 15:30
-116(%)
時価総額 3,154,625百万円
流通大手。総合スーパーを軸に、食品スーパーやドラッグストア、金融、不動産などを手掛ける。アセアンなどアジアでも事業展開。GMS事業では食品PB中心に低価格戦略実施。SM事業では地域オリジナル商品を拡充。 記:2024/10/24
9101 東証プライム
5,037
11/21 15:30
+9(%)
時価総額 2,322,057百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,439
11/21 15:30
-41(%)
時価総額 1,971,931百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,189
11/21 15:30
+13.5(%)
時価総額 1,477,952百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9983 東証プライム
48,470
11/21 15:30
-1,190(%)
時価総額 15,424,172百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,550
11/21 15:30
-96(%)
時価総額 12,568,457百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17