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後場に注目すべき3つのポイント~「ダウ反発の要因」と「戻りの持続力」

2021/8/24 12:22 FISCO
*12:22JST 後場に注目すべき3つのポイント~「ダウ反発の要因」と「戻りの持続力」 24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続伸、「ダウ反発の要因」と「戻りの持続力」 ・ドル・円はじり高、アジア株高で円売り ・値上がり寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は続伸、「ダウ反発の要因」と「戻りの持続力」 日経平均は続伸。269.19円高の27763.43円(出来高概算4億6000万株)で前場の取引を終えている。 週明け23日の米株式市場でNYダウは続伸し、215ドル高となった。食品医薬品局(FDA)が米国内で初めてファイザー・独ビオンテック製の新型コロナウイルスワクチンを正式承認し、今後接種が一段と進むとの期待が高まった。また、引き続き金融緩和の早期縮小への警戒感が和らいだことや、原油先物相場が大幅反発したことも買いを誘った。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は1.5%高となり、過去最高値を更新。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで158円高からスタートすると、その後もアジア株高などを追い風に上げ幅を広げ、前場中ごろを過ぎると一時27817.89円(323.65円高)まで上昇した。 個別では、郵船<9101>や商船三井<9104>などの海運株、レーザーテック<6920>などの半導体関連株、それにソニーG<6758>の上昇が目立つ。その他売買代金上位もソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、任天堂<7974>など全般堅調。ヤマハ発<7272>株の売却と自社株買いを発表したヤマハ<7951>、業績上方修正を発表したタカショー<7590>は大きく買われ、前日ストップ高の邦アセチレン<4093>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、ヤマハ発は6%超の下落となり、公募増資の実施を発表した昭電工<4004>は11%を超える下落で、ともに東証1部下落率上位にランクイン。8月既存店売上が減収となったしまむら<8227>なども売りが出ている。 セクターでは、海運業、鉄鋼、空運業などが上昇率上位で、その他も全般堅調。一方、ゴム製品、銀行業、精密機器の3業種が下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の80%、対して値下がり銘柄は15%となっている。 本日の日経平均はリバウンドが続き、200円超の上昇で前場を折り返した。日足チャートを見ると、窓を開けての上昇で27600円台に位置する25日移動平均線を上回った。米国などの海外株高を受け、先週末にかけて売られた海運株やその他市況関連株、またこのところ軟調だった半導体関連株などが上昇。前日の先物手口では、海外勢による株価指数先物の買い戻しも観測されている。ただ、ここまでの東証1部売買代金は1兆1000億円あまりとさほど膨らんでいない。新興市場ではマザーズ指数が+0.91%と3日続伸しているが、日経平均と異なって1080pt台に位置する25日移動平均線が上値を抑え、朝方に本日の高値を付けてからはやや伸び悩みといった様相だ。 さて、先週末からのNYダウの上昇を巡っては、(1)タカ派的だったダラス連銀のカプラン総裁が見解を調整する可能性を示唆したことなどから、金融緩和の早期縮小懸念が後退、また(2)新型コロナワクチンの正式承認による一段の普及期待、などといった説明がなされているが、市場関係者からは「思いのほか上げ幅が大きかった」との声が聞かれる。実際のところ、20日のオプション取引期日を通過したによる買い戻し、あるいは取引機会を求めて短期的な反騰に乗る動きが想定以上に強かったに過ぎないのかもしれない。 米国では相場下落を見越したプットオプション(売る権利)の買いが広がっていたといい、それに対応するオプションディーラーがヘッジ目的で先物を売建て、相場下落の一因になっていると考えられている。特にここ数カ月は因果関係こそはっきり説明されていないが、取引期日にかけて相場が急落する傾向があったため、今回も波乱を警戒する向きがあった。反動が強く出やすかった面もあるだろう。 しかし、英IHSマークイットが23日発表した8月の米購買担当者景気指数(PMI)は55.4と低下が続き、株高とは裏腹に10年物国債利回りの戻りは限定的。経済減速懸念が和らいだとみるのは時期尚早だろう。今晩の米国では7月の新築住宅販売件数が発表されるが、住宅価格の高騰が消費者のセンチメントを悪化させているだけに、やはり市場予想を下回ってくるかもしれない。 先週の下落幅の大きさを考慮すれば、日経平均もまだまだ自律反発の範囲内だろう。戻りの持続力を慎重に見極めて取り組みたい。 (小林大純) ■ドル・円はじり高、アジア株高で円売り 24日午前の東京市場で、ドル・円はじり高となり、109円半ばから後半にやや値を上げた。日経平均株価や上海総合指数などアジア株が堅調地合いとなり、リスク選好的な円売りが主要通貨を支える。原油価格の回復基調も、円売りの支援材料となった。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円64銭から109円78銭、ユーロ・円は128円79銭から128円87銭、ユーロ・ドルは1.1737ドルから1.1749ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・プラコー<6347>、インティメート・マージャー<7072>など、5銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・NZ・4-6月期小売売上高:前期比+3.3%(予想:+2.5%、1-3月期:+2.8%←+2.5%) 【要人発言】 ・米食品医薬品局(FDA)「ファイザーの新型コロナウイルスワクチンを正式承認」 ・報道 「北海道・岐阜・愛知・三重に緊急事態宣言検討へ、25日から」 <国内> 特になし <海外> ・15:00 独・4-6月期GDP改定値(前年比予想:+9.6%、速報値:+9.6%) 《CS》
関連銘柄 16件
3,978
11/22 15:30
+177(%)
時価総額 735,536百万円
昭和電工、旧日立化成が統合した機能性化学メーカー。半導体・電子材料、石油化学等のケミカルが柱。自動車部品、セラミックス等も。半導体後工程材料で世界トップシェア。事業ポートフォリオ改革等に取り組む。 記:2024/10/13
4093 東証プライム
354
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 12,397百万円
セパレートガス製造メーカー。宮城県多賀城市に本社。溶解アセチレン、酸素、窒素、水素等の供給を行う。溶接材料や溶接ロボット、医療ガス等も。食品関連器材は需要増。溶接材料は自動車関連向けで需要が伸びる。 記:2024/06/24
6347 東証スタンダード
205
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 1,931百万円
プラスチック成形機メーカー。インフレーション成形機事業、一軸式破砕機などのリサイクル装置事業が柱。ブロー成形機事業、メンテナンス事業も展開。インフレーション成形機、ブロー成形機の深耕強化等に取り組む。 記:2024/07/26
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
694
11/22 15:30
+9(%)
時価総額 2,301百万円
マーケティング支援やデータマネジメント・アナリティクス、成果報酬型ディスプレイ広告運用サービス「Performance DMP」などを手掛ける。マーケティング支援ではイベント出展強化などで販路拡大図る。 記:2024/07/28
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7272 東証プライム
1,335.5
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 1,403,146百万円
二輪車を主力とするランドモビリティ事業が柱。船外機が主力のマリン事業、ロボティクス事業等も。1955年に日本楽器製造(現ヤマハ)から分離独立。海外売上比率が高い。二輪車はインド、ブラジルで強い需要続く。 記:2024/07/04
7590 東証スタンダード
477
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 8,390百万円
環境エクステリア関連製品の企画・開発、ガーデン用品の輸出入販売などを行う。和歌山県海南市に本社。直販ECサイト「青山ガーデン」の運営等も手掛ける。海外事業では新商品の投入による販売強化などに取り組む。 記:2024/08/10
7951 東証プライム
1,090.5
11/22 15:30
+12(%)
時価総額 592,142百万円
世界最大の総合楽器メーカー。1887年創業。静岡県浜松市に本社。ピアノ、電子楽器、弦楽器等の製造・販売を行う。音響機器、電子デバイス等も手掛ける。総還元性向50%目標。業務用音響機器は旺盛な需要続く。 記:2024/08/30
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8227 東証プライム
7,969
11/22 15:30
+308(%)
時価総額 588,327百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」、ベビー業態「バースデイ」等も展開。アベイルはアウター衣料の品揃えを拡充。27.2期営業利益660億円目標。 記:2024/10/24
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17