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後場に注目すべき3つのポイント~本当に「経済成長期待は再燃」?

2021/6/22 12:19 FISCO
*12:19JST 後場に注目すべき3つのポイント~本当に「経済成長期待は再燃」? 22日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は5日ぶり大幅反発、本当に「経済成長期待は再燃」? ・ドル・円は小じっかり、正午にかけて上昇 ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がダイキン工業<6367> ■日経平均は5日ぶり大幅反発、本当に「経済成長期待は再燃」? 日経平均は5日ぶり大幅反発。811.35円高の28822.28円(出来高概算5億5000万株)で前場の取引を終えている。 週明け21日の米株式市場でNYダウは6日ぶりに大幅反発し、586ドル高となった。原油高や根強い経済成長への期待を背景に、景気敏感株に再び買いが向かった。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が「経済の強さが金融政策を修正するにはまだ不十分」との見解を示したことも相場を押し上げた。本日の東京市場でも先週末にかけて下落した景気敏感株を中心に買いが入り、日経平均は502円高からスタート。その後も堅調な展開となり、この日の高値で前場を折り返した。 個別では、トヨタ自<7203>、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>が3%前後の上昇。三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>といったメガバンク株が米長期金利の反発を受けて買われ、その他売買代金上位もレーザーテック<6920>、ソフトバンクG<9984>、エーザイ<4523>など全般堅調となっている。業績予想の上方修正を発表した商船三井<9104>が急伸し、コンテナ船の共同出資会社が好調とあって郵船<9101>と川崎船<9107>も大幅高。また、ウェルネット<2428>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、中小型株の一角に利益確定売りや手仕舞い売りが出て、エムアップ<3661>やビーロット<3452>、NC−HD<6236>が東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、全33業種がプラスとなり、海運業、ゴム製品、倉庫・運輸関連業、不動産業、建設業などが上昇率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の96%、対して値下がり銘柄は2%となっている。 本日の日経平均はNYダウの大幅反発を好感し、800円超の上昇で前場を折り返した。日足チャートでは、28800円手前に位置する25日移動平均線水準をやや上回ってきた格好。個別・業種別にはコンテナ船の好調が伝わった海運を中心に景気敏感株の上げが目立つ。ただ、ファーストリテの堅調ぶりを見ると、日経平均先物の買い戻しも入っているのだろう。東証1部全体としては9割以上の銘柄が上昇、セクター別でも全33業種が上昇する全面高の展開となっている。 さて、筆者はかねて米経済の減速懸念などから日経平均の上値の重い展開を予想していたが、国内勢あるいは現物株投資家に強気の見方が多いだけに、前日の急落はさすがに想定以上だった。日経平均先物の取引は先週までやや低調だったが、前日一気に膨らむとともに、BofA証券やドイツ証券といった外資系証券が軒並み大きく売り越していた。前日の市況解説で見られたように、ヘッジファンドを中心とした海外短期筋の先物売りが日経平均の急落を主導したことがわかる。日銀は4月21日以来2カ月ぶりに通常の上場投資信託(ETF)買い入れを実施したが、相場を押し上げるまでには至らなかった。米国債や商品市場は先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、持ち高調整の動きからかなり混乱していたようなので、株式市場にも波及することを想定しておくべきだったと反省している。 さすがに前日の急落は行き過ぎと受け止められたか、あるいは豊富な緩和マネーのなせる業か、米国株・日本株ともひとまず大きく反発する格好となった。NYダウは先週末の下落分を早期に埋めてきて、強気派にとっては心強い動きだろう。ただ、見方を変えれば先週の下落分(1189ドル安)の半値戻し水準に過ぎない。株価が上昇すれば「経済成長への期待が~」などという説明が飛び出してくるが、実際のところはどうか。 前日の米国債市場では長期の年限の金利が上昇。景気減速を示すとされる利回り曲線(イールドカーブ)の平たん化(フラット化)がひとまず一服した。しかし、期待インフレ率の指標である米10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.25%(+0.01pt)と小幅な上昇にとどまった。インフレ高進・景気回復への期待が再び高まっているようには見受けられない。先週末の米国市場は株価指数先物・オプション等の精算日が重なる「クアドラプル・ウィッチング」だったため、週明けの反発は需給イベント通過によるものと考えることもできるだろう。 となると、景気敏感色の強い日本株が再び本格的に買われるかも慎重に見極めた方がよさそうだ。そもそも株価のボラティリティ(変動率)が急速に高まったのは気掛かり。今晩予定されるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言など、目先はFRB高官の発言が相次ぐこともあり、神経質な展開が続くとみておきたい。 (小林大純) ■ドル・円は小じっかり、正午にかけて上昇 22日午前の東京市場でドル・円は小じっかりとなり、110円前半から半ばにやや値を上げた。クロス円の調整売りでドル・円は下押しされる場面もあったが、米10年債利回りの持ち直しでドル買いに。一方、日経平均株価の急反発で、リスク選好の円売りも観測された。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円21銭から110円47銭、ユーロ・円は131円21銭から131円54銭、ユーロ・ドルは1.1900ドルから1.1920ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ウェルネット<2428>の、1銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がダイキン工業<6367> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・5月シカゴ連銀全米活動指数:0.29(予想:0.88、4月:-0.09←0.24) 【要人発言】 ・ウィリアムズ米NY連銀総裁 「経済活動の再開は予想以上に早く、力強い」 「米国の2021年GDPは7%成長を予想」 ・パウエルFRB議長、22日の議会証言草案 「インフレはFRBの目標値まで低下」 「最近のインフレの上昇は顕著」 <国内> 特になし <海外> ・15:00 英・5月公共部門純借入額(銀行部門除く)(予想:+260億ポンド) 《CS》
関連銘柄 16件
2428 東証スタンダード
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マルチ機能集金サービス「ekaiin.com」、マルチペイメントサービス、送金サービス、スマホ電子チケットアプリ「バスもり!」等を手掛ける。配当性向は50%以上目安。付加価値商材の売上シェアは上昇。 記:2024/08/27
3452 東証スタンダード
1,483
11/22 15:30
+15(%)
時価総額 29,707百万円
不動産投資開発事業が主力の総合不動産会社。不動産コンサルティング事業、不動産マネジメント事業も展開。富裕層がメイン顧客。高い専門性、ネットワーク等が強み。中計では26.12期経常利益55.8億円目標。 記:2024/08/23
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4523 東証プライム
4,650
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+31(%)
時価総額 1,379,037百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」、不眠症治療剤「デエビゴ」などが主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アルツハイマー病治療剤「レケンビ」に積極的な成長投資実施。 記:2024/10/20
6236 東証スタンダード
2,199
10/15 15:00
±0(%)
時価総額 10,305百万円
日本コンベヤを中核とする持株会社。ベルトコンベヤ、立体駐車装置の製作・販売等を行う。大型コンベヤに強み。太陽光発電所の分譲販売等も手掛ける。立体駐車装置事業では新規販売ルートの開拓等で受注拡大図る。 記:2024/10/09
6367 東証プライム
18,295
11/22 15:30
-90(%)
時価総額 5,362,521百万円
空調・冷凍機事業が主力。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。差別化新商品の投入、増産投資等に取り組む。26.3期営業利益5000億円目標。 記:2024/06/07
6758 東証プライム
2,948
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時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
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時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7203 東証プライム
2,664.5
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時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
11/22 15:30
+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17