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狭いレンジでのこう着相場のなか、アフターコロナ意識の物色に【クロージング】

2021/6/9 16:23 FISCO
*16:23JST 狭いレンジでのこう着相場のなか、アフターコロナ意識の物色に【クロージング】 9日の日経平均は続落。102.76円安の28860.80円(出来高概算9億9000万株)で取引を終えた。米国では10日に発表される消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとの模様眺めムードは強く方向感に欠ける相場展開となった。また、週末のメジャーSQを控えていることから先物市場ではロールオーバー中心の売買となるなか、積極的に仕掛けてくる動きは見られなかった。日経平均は寄り付き後につけた28932.03円が高値、その5分後につけた28801.83円が安値となり、終日このレンジ内での推移が続いた。 東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄が1100を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、空運が3.26%と大きく上昇したほか、不動産、鉱業、医薬品など13業種が値上がり。一方、海運が3.33%と大幅に下落したのをはじめ、パルプ紙、証券・商品先物、機械など19業種が下落、変わらず1業種だった。指数インパクトの大きいところでは、エーザイ<4523>が連日のストップ高で日経平均を約54円支えたほか、ファナック<6954>、テルモ<4543>、ソフトバンクG<9984>が堅調。半面、東エレク<8035>、ダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>が軟調だった。 新規の手掛かり材料に乏しいなか、本日も個別材料株に資金がシフト。エーザイのほか、大日住薬<4506>と新規抗うつ・抗不安薬候補化合物を共同で研究開発する日ケミファ<4539>もストップ高まで買われるなど医薬品セクターに買いが波及する動き。また、米国務省が日本への渡航警戒レベルを「渡航中止」から「渡航を再検討」へと1段階引き下げたため、経済活動正常化への期待感から空運株などアフターコロナに関連するセクターや銘柄に値幅取り狙いの資金が向かった。一方、米金利低下を受けて銀行株が値を消すなど金融セクターは敬遠されたほか、強い基調が続いていた海運株は利食い先行から上げ一服に。 日経平均は75日線水準を上値に、25日線水準を下値としたレンジ内の動きが続いており、この水準を突破するには新たなきっかけ材料が必要。一方、米長期金利は低下傾向にあるものの、NY原油先物相場が1バレル=70ドル前後で推移しており、米国のインフレ懸念は拭えていない。このため、米CPIの結果を見極めたいとの思惑が強い。一方、国内で新型コロナワクチン接種が加速化していることから、アフターコロナに関連する物色が見られている点はポジティブと受け止める向きも。 《FA》
関連銘柄 10件
4506 東証プライム
609
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 242,321百万円
住友化学傘下の製薬会社。2005年に大日本製薬と住友製薬が合併して誕生。精神神経領域、がん領域が研究重点領域。非定型抗精神病薬「ラツーダ」等が主力製品。2型糖尿病治療剤「エクア」などの販売拡大図る。 記:2024/06/11
4523 東証プライム
4,650
11/22 15:30
+31(%)
時価総額 1,379,037百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」、不眠症治療剤「デエビゴ」などが主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アルツハイマー病治療剤「レケンビ」に積極的な成長投資実施。 記:2024/10/20
4539 東証スタンダード
1,511
11/22 14:14
-3(%)
時価総額 6,438百万円
医療用医薬品の製造、販売等を行う製薬会社。抗アレルギー剤などジェネリック医薬品が主力。新薬や臨床検査薬に加え、受託試験事業等も。アレルギースクリーニング機器・試薬「ドロップスクリーン」は順調に普及が進む。 記:2024/08/19
4543 東証プライム
3,073
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 4,580,912百万円
医療機器メーカー。北里柴三郎などが発起人となり1921年に設立。血管内治療関連デバイスなどの心臓血管部門が主力。電子体温計、血糖自己測定器等も手掛ける。コスト削減のほか、設備投資で生産能力の拡大図る。 記:2024/08/26
6367 東証プライム
18,295
11/22 15:30
-90(%)
時価総額 5,362,521百万円
空調・冷凍機事業が主力。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。差別化新商品の投入、増産投資等に取り組む。26.3期営業利益5000億円目標。 記:2024/06/07
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6954 東証プライム
4,114
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17