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米国株式市場見通し:金融緩和縮小への警戒和らぐ

2021/6/5 14:40 FISCO
*14:40JST 米国株式市場見通し:金融緩和縮小への警戒和らぐ 新型コロナワクチンの普及による経済活動正常化への期待で景気循環株が引き続き、相場の上昇をけん引しそうだ。また、長期金利の上昇も一服しており、ハイテク株の買戻しも期待できそうだ。5月雇用統計で非農業部門雇用者数は予想を下回ったものの55.9万人の増加、失業率も改善し、雇用は着実に回復していることが確認されたが、連邦準備制度理事会(FRB)が緩和の縮小を急ぐほどではないと受け止められた。15~16日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で大規模金融緩和の縮小に向けた議論に着手するかどうかが注目だが、労働市場の著しい回復が確認できるまでは、金融政策を次のステップに進める具体的な議論は進展しないとみられ、当面、大規模緩和が維持されるとの安心感が買いを支えそうだ。 また、バイデン大統領は、インフラ投資計画をめぐる野党・共和党との協議で、法人増税を撤回し、最低税率15%の導入を提案したと報じられた。見込まれていた28%の増税を下回る税率で合意できれば、相場の支援材料にもなる。協議の行方にも注目だ。 経済指標では、4月消費者信用残高、5月NFIB中小企業楽観指数(7日)、4月貿易収支、4月JOLT求人(8日)、4月卸売在庫(9日)、5月消費者物価指数(CPI)、新規失業保険申請件数(10日)、6月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。 FRBがインフレ指標として注視している変動の激しい食品や燃料を除いたコアのCPIは前年比で3.4%の上昇と3.0%の上昇となった4月より加速すると予想されているが、インフレの加速は「一時的」とのFRBのスタンスに変化は見られないだろう。新規失業保険申請件数は、パンデミック以降初めて40万件を下回った。経済活動の正常化は雇用の伸びを後押しし、改善が続くだろう。 企業決算では、衣料品とファッション雑貨のネット通販を手掛けるスティッチ・フィックス(7日)やゲーム販売のゲームストップ(8日)、食品会社のキャンベルスープ、ジャックダニエルなどを製造するアルコール飲料のブラウン・フォーマン(9日)、オンラインペット用品販売のチューイ(10日)などが決算発表を予定している。スティッチ・フィックスは、巣ごもり消費の恩恵を受けて業績を拡大してきたが、前回決算では売上高及び見通しが市場予想を下回った。CEOは新規顧客数の伸びなどから、事業基盤は強固だと強気な姿勢を見せており、売上高、見通しに改善が見られるのか、注目だ。 アップルは、毎年開催している開発者向けイベント、世界開発者会議(WWDC)を7~10日に開催する。新型コロナウイルスの影響で、昨年同様オンラインでの開催となり、すべての開発者が無料で参加できる。アップルはWWDCで例年、新しいOSを発表しているが、時折新ハードウエア製品も発表する。動画配信端末とAIスピーカーを一体化したような製品やAR用のヘッドセットなど、新製品の開発報道が相次ぐアップルが何を発表するのか、注目だ。 (Horiko Capital Management LLC) 《FA》