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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米FRB議長の慎重姿勢はドル買い抑制

2021/6/4 17:25 FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米FRB議長の慎重姿勢はドル買い抑制 4日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。本日発表の米雇用統計が想定通りに改善すれば、正常化観測からドル選好地合いとなる見通し。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)議長は慎重姿勢を崩さず、一段のドル買いを抑制しそうだ。 前日発表された米国の新規失業保険申請件数は前回から減少したほか、ADP雇用統計は民間部門雇用者数が予想外に増加し、雇用情勢の改善を示した。また、ISM非製造業景況指数は好不況の境目である50を大きく上回り、FRBの緩和縮小観測を受けた長期金利の上昇でドル買い優勢に。ユーロ・ドルは1.2110ドル台に失速し、ドル・円は110円30銭台に浮上した。本日アジア市場で動きづらい地合いながら、ドル・円は売り後退で底堅く推移している。 この後の海外市場は米雇用統計の内容が焦点。市場予想は非農業部門雇用者数が+65.5万人(前月+26.6万人)、失業率は5.9%(同6.1%)、平均時給が前年比+1.6%(同+0.3%)といずれも改善の見通し。ほぼ想定に沿った内容となれば、FRBによる資産買入れの段階的縮小(テーパリング)期待で金利高に振れ、ドルは一段高となりそうだ。ただ、それに先立ち、パウエルFRB議長は討論会で慎重姿勢を示す可能性があり、ドル買いは終盤にかけて縮小するとみる。 【今日の欧米市場の予定】 ・17:30 英・5月建設業PMI(予想:62.0、4月:61.6) ・18:00 ユーロ圏・4月小売売上高(前月比予想:-1.5%、3月:+2.7%) ・20:00 パウエル米FRB議長BIS討論会参加(気候変動関連) ・21:30 米・5月非農業部門雇用者数(予想:+65.5万人、4月:+26.6万人) ・21:30 米・5月失業率(予想:5.9%、4月:6.1%) ・21:30 米・5月平均時給(前年比予想:+1.6%、4月:+0.3%) ・21:30 カナダ・5月失業率(予想:8.2%、4月:8.1%) ・23:00 米・4月製造業受注(前月比予想:-0.3%、3月:+1.1%) ・23:00 米・4月耐久財受注改定値(前月比予想:-1.3%、速報値:-1.3%) ・G7財務相会合(ロンドン、5日まで) 《FA》