マーケット
11/22 15:15
38,283.85
+257.68
44,296.51
+888.04
暗号資産
FISCO BTC Index
11/24 2:00:46
15,168,174
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

後場に注目すべき3つのポイント~「上値フシ」と「悪いとこ取り」の懸念

2021/5/18 12:15 FISCO
*12:15JST 後場に注目すべき3つのポイント~「上値フシ」と「悪いとこ取り」の懸念 18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅反発、「上値フシ」と「悪いとこ取り」の懸念 ・ドル・円は失速、円売り先行後はドル売りに ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は大幅反発、「上値フシ」と「悪いとこ取り」の懸念 日経平均は大幅反発。577.81円高の28402.64円(出来高概算6億2000万株)で前場の取引を終えている。 週明け17日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに反落し、54ドル安となった。インフレ加速への警戒感が根強く、長期金利の上昇とともにハイテク株などに売りが出た。「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)は一時21台半ばまで上昇。ただ、連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長が金融緩和縮小の協議は時期尚早との考えを再表明すると、引けにかけて下げ幅を縮めた。一方、日経平均は時間外取引でのNYダウ先物の動向を睨み、米株安を先取りしていたこともあって、本日は押し目買い優勢で106円高からスタート。その後も上げ幅を広げる展開となり、前引けにかけて一時28480.90円(656.07円高)まで上昇した。なお、朝方発表された1-3月期国内総生産(GDP)速報値は実質年率換算で5.1%減と市場予想を下回ったが、株式相場への影響は限られた。 個別では、三菱UFJ<8306>やブリヂス<5108>が決算を受けて買われ、リクルートHD<6098>は7%超の上昇となっている。その他売買代金上位もソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、ファーストリテ<9983>など全般堅調で、KDDI<9433>や第一生命HD<8750>の上げが目立つ。また、ティラド<7236>やノーリツ<5943>は決算が好感されて急伸し、東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、任天堂<7974>やNEC<6701>は軟調。決算発表銘柄では日清粉G<2002>の下げが目立つ。また、UMCエレ<6615>やユニデンHD<6815>が東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、非鉄金属、保険業、鉄鋼などが上昇率上位で、その他も全般堅調。電気・ガス業とパルプ・紙の2業種のみ下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の81%、対して値下がり銘柄は16%となっている。 前場の日経平均は一時600円を超える上昇となった。前日の米市場では売りが先行したものの、引けにかけて下げ渋り。時間外取引のNYダウ先物は上昇しており、アジア市場でも香港ハンセン指数などが堅調な出足のため、押し目買い意欲が高まったのだろう。売買代金上位は日経平均への寄与が大きい値がさ株、景気敏感系のバリュー(割安)株ともに買われている。特に市況関連株の上昇が目立つ印象で、インフレ観測は根強いようだ。ここまでの東証1部売買代金は1兆3000億円あまり。新興市場ではマザーズ指数が2%近く上昇しているが、ゴールデンウィークの連休前後からの下げが急ピッチだったため、ひとまず反発していることは安心材料と言える。 さて、前日の日経平均は寄り付き直後に高値28312.78円を付けると失速し、後場には一時400円を超える下落となった。3月安値水準となる28300円近辺は直近の急落局面で節目意識が働き、いったん下げ渋る動きが見られたため、戻り局面でもネックになるのではという指摘があった。本日はこの28300円水準をクリアしてきたとはいえ、引き続き28500円近辺までは自律反発に期待して押し目買いを入れた投資家の利益確定売りが出やすいかもしれない。 もう一点、先週末14日の当欄で日経平均の反発は「海外勢の先物買い戻し主導」という推察を述べたが、この日の先物手口を見ると野村證券の日経平均先物の買い越しが大きかった。一方、海外勢は大きく買い越しに傾いた感がなく、17日は先物全体の売買高自体がやや低調だった。ここ数日、日経レバETF<1570>純資産総額の増加と日経ダブルイン<1357>の資産減が顕著となっており、ネット証券売買代金ランキングではこれら商品が積極的に売買されていたことが窺える。急落の起点こそ海外勢の先物売りだったものの、足元の反発は個人投資家の押し目買いや売り持ち解消が主導している可能性がある。 個人投資家は「安値で買い、高値で売る」という逆張りの傾向が強い。それに日経レバETFの純資産総額は17日時点で3636億円とかなりの高水準に膨らみ、一方の日経ダブルインは2065億円という低水準になっている。マクロ系ファンドなど相場の方向感を決定づけるタイプの海外投資家が様子見を続ける限り、個人投資家の反対売買が上値の重しとなりそうだ。 個別株も物色の方向感がつかみにくくなるかもしれない。本日は全般押し目買いムードだが、前日はというと景気敏感色の強い市況関連株、それに値がさのグロース(成長)株がともに売られていた。中国では卸売物価が急騰しており、大連商品取引所や上海先物取引所が鉄鉱石・鉄鋼価格の上昇抑制に向けた措置をとると発表。商品市況はここまで上昇ピッチが急だったこともあり、目先調整を予想する向きが多い。市況関連株も以前と比べ積極的に買える状況ではなくなっただろう。 一方、17日の米10年物ブレークイーブン・インフレ率(期待インフレ率の指標)は2.54%(+0.04pt)と引き続き高水準。4月小売売上高の予想下振れなどで景気回復への期待はやや後退したが、政府・FRBの政策スタンスが変わらない限り「景気刺激効果は過剰」との懸念はくすぶるだろう。労働需給ギャップなどの構造要因が解消されるめどが立ったわけでもない。独アリアンツの首席経済アドバイザーであるモハメド・エラリアン氏、著名投資家のスタン・ドラッケンミラー氏らが相次いでFRBの政策スタンスを批判したが、「債券王」として知られるジェフリー・ガンドラック氏もFRBの「インフレは一過性」という主張に疑問を呈している。 前日の市況関連株・値がさ株売りは、市場のムード次第で「悪いとこ取り」となり得ることを示している。腰の入った買いが入りづらいのもやむを得ないだろう。(小林大純) ■ドル・円は失速、円売り先行後はドル売りに 18日午前の東京市場でドル・円は失速し、109円前半でやや値を下げた。日本経済の回復期待の後退で日銀による長期的な緩和政策に思惑が広がり、日本株高を手がかりに円売りが先行。その後は米株式先物の強含みで、ドルはリスクオンの売りが優勢となった。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円11銭から109円28銭、ユーロ・円は132円69銭から132円83銭、ユーロ・ドルは1.2151ドルから1.2165ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ITbookホールディングス<1447>、東洋刃物<5964>の、2銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・1-3月期GDP速報値:前期比年率-5.1%(予想:-4.5%、10-12月期:+11.6%←+11.7%) 【要人発言】 ・豪準備銀行(議事要旨) 「利上げの条件は2024年まで満たされない見通し」 「必要に応じて債券購入を延長する可能性」 「7月に債券買入れ延長について決定する」 <国内> ・13:30 3月第3次産業活動指数(前月比予想:+0.8%、2月:+0.3%) <海外> ・15:00 英・1-3月ILO失業率(予想:4.9%、12-2月:4.9%) 《CS》
関連銘柄 17件
1447 東証グロース
315
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 7,701百万円
ITbookとサムシングHDの経営統合で2018年に誕生。地盤調査改良事業が柱。人材派遣やシステム開発事業、コンサルティング事業等も。地盤調査改良事業ではスクリューフリクションパイル工法の販促推進。 記:2024/09/01
2002 東証プライム
1,828
11/22 15:30
+1(%)
時価総額 556,366百万円
日清製粉、日清製粉ウェルナなどを傘下に持つ持株会社。1900年創業。国内小麦粉販売シェアトップ(重量ベース)。家庭用製品でも国内トップシェア商品多数。豪州製粉事業、インドイースト事業の業績回復施策を推進。 記:2024/07/29
5108 東証プライム
5,395
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 3,850,401百万円
世界的なタイヤメーカー。1931年創業。生産拠点数は国内外で100超。化工品事業、スポーツ・サイクル事業等も手掛ける。海外売上比率は7割超。乗用車用プレミアムタイヤの拡販などで販売ミックスの改善図る。 記:2024/08/10
5943 東証プライム
1,722
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 83,612百万円
住宅設備機器メーカー。ガス風呂釜や給湯機器、キッチン、床暖房、太陽熱エネルギーなどを展開。アフターサービス、施工なども。国内堅調。米、中国、豪で給湯器タンクレス市場で拡大。26年ROE6.0超目標。 記:2024/06/26
5964 東証スタンダード
2,250
8/19 14:55
+3(%)
時価総額 4,199百万円
工業用刃物の専業メーカー。23.3期1Qは鉄鋼用・製本用の刃物が低調も産業機械・部品が好調で増収確保。ただ鋼材価格高が利益を下押し。筆頭株主のフェローテックHDによるTOB成立。8月22日付で上場廃止に。 記:2022/08/15
9,824
11/22 15:30
+288(%)
時価総額 16,208,048百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
337
11/22 15:30
-4(%)
時価総額 9,530百万円
国内トップクラスの電子機器受託製造サービス会社。車載機器を軸に、産業機器、OA機器分野等で事業展開。豊田自動織機が筆頭株主。自動車の重要保安部品の開発などに強み。中計では27.3期売上高1500億円目標。 記:2024/07/02
6701 東証プライム
12,265
11/22 15:30
-5(%)
時価総額 3,346,505百万円
大手ITサービス会社。1899年設立。システム構築等のITサービス事業、ネットワークインフラ等の社会インフラ事業が柱。顔・虹彩などの生体認証に強み。クラウド、モダナイゼーション、生成AIなどの強化図る。 記:2024/08/10
4,090
11/28 15:00
±0(%)
時価総額 24,049百万円
無線通信・応用機器メーカー。監視カメラ、スキャナー、レーダー探知機、ドライブレコーダー、CB無線機などを展開。北米・中南米ではレーダー探知機、CB無線機などが堅調。為替差益計上。23.3期1Qは収益伸長。 記:2022/08/26
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7236 東証プライム
3,465
11/22 15:30
+30(%)
時価総額 22,841百万円
独立系の熱交換器メーカー。1936年創立。二輪車用、パワーショベル用などで世界トップシェア。ホンダ、コマツなどが主要取引先。DOE3.0%以上目標。インド、メキシコなど成長市場への投資などを計画。 記:2024/07/04
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,799
11/22 15:30
+20(%)
時価総額 3,918,095百万円
第一生命保険を中核とする持株会社。第一フロンティア生命保険、アイペット損害、ベネフィット・ワンなども傘下に持つ。既存進出国の資本効率改善などに取り組む。中期経営計画では27.3期ROE10%程度目標。 記:2024/08/30
9433 東証プライム
5,030
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 11,024,985百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17