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後場に注目すべき3つのポイント~コロナは恐ろしいが資金の流れを読もう

2020/6/12 12:41 FISCO
*12:41JST 後場に注目すべき3つのポイント~コロナは恐ろしいが資金の流れを読もう 12日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続落、コロナは恐ろしいが資金の流れを読もう ・ドル・円は下げ渋り、日本株の下げ幅縮小で ・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は続落、コロナは恐ろしいが資金の流れを読もう 日経平均は続落。341.77円安の22131.14円(出来高概算11億3000万株)で前場の取引を終えている。 11日の米株式市場でNYダウは大幅に3日続落し、1861.82ドル安と過去4番目の下げ幅を記録した。テキサス州など比較的早期に経済活動を再開した地域で新型コロナウイルス感染による入院患者数が増加傾向にあり、感染第2波への警戒感が強まった。また、米連邦準備理事会(FRB)が景気の悲観的見通しを維持し、V字回復への期待が後退したとみられている。円相場は1ドル=106円台まで上昇。前日に652円安と大きく下落した日経平均だが、本日も米株安や円高を嫌気して390円安からスタートすると、朝方には一時21786.93円(685.98円安)まで下落し、取引時間中としては1日以来となる22000円を割り込む場面があった。なお、先物・オプション6月物の特別清算指数(SQ)は概算で22071.46円となっている。 個別では、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、トヨタ自<7203>など売買代金上位は全般軟調。東京市場でもコロナ再拡大を懸念する売りが出て、リクルートHD<6098>は4%近い下落。東エレク<8035>など半導体関連株の軟調ぶりも目立つが、一部外資系証券の投資判断引き下げが観測されている。また、決算発表のACCESS<4813>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、任天堂<7974>が小幅ながらプラスを確保し、ファーストリテ<9983>もプラス転換し日経平均を下支えしている。中外薬<4519>は3%超の上昇。また、通期業績予想を修正したラクスル<4384>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。 セクターでは、全33業種がマイナスとなり、非鉄金属、鉱業、倉庫・運輸関連業、海運業、証券などが下落率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の92%、対して値上がり銘柄は7%となっている。 前日の米市場でNYダウが過去4番目の下げ幅を記録し、本日の東京市場でも売りが先行。日経平均は前日からの急ピッチの調整で22000円を割り込む場面があったものの、その後は下げ渋る動きも見せている。日足チャートを見ると、21700円台に位置する200日移動平均線が下値を支えている格好だ。売買代金上位は全般軟調ながら、ファーストリテが強含みで日経平均を押し上げ。任天堂が高値圏をキープし、中外薬にいたっては取引時間中の最高値を更新してきており、期待の根強さを窺わせる。経済活動の再開状況に振らされやすいリクルートHDなども売り一巡後は下げ渋っているが、国内で「東京アラート」が解除されたことなどが影響しているかもしれない。ここまでの東証1部売買代金はメジャーSQで膨らみ2兆円弱となっている。 新興市場ではマザーズ指数が続落。朝方売りがかさんだものの、すかさず押し目買いが入り、1000pt近辺まで戻している。バイオ関連株やインターネット・IT関連株を中心に買いを集めており、個人投資家の新興株に対する期待はなお強いようだ。 アジア株式市場も総じて軟調。時間外取引のNYダウ先物が上昇に転じていることは支援材料となり、日経平均の22000円割れ局面での下値の堅さも意識されそうだが、記録的なNYダウ急落の後だけに今晩の米市場の動向を見極めたいとの思惑が出てくるだろう。後場の日経平均はマイナス圏でのもみ合いを想定しておきたい。 さて、株式相場の急ピッチの調整について「米国でのコロナ再拡大への懸念」との解説が付けられているものの、率直に言うとやや疑問ではある。段階的な経済活動の再開や人種問題を巡るデモなどで感染者数が再拡大しつつあることはこれまでも度々報じられてきた。もちろん懸念されることではあるが、これに市場が反応したというのは「今さら」との感が強い。それよりも、10日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて、短期的に「株式から債券への資金逆流」が発生したというのがタイミング的にも妥当のように思われる。一昨日の当欄で指摘したとおり、FOMCは投資資金の向かう先を見極めるうえで重要なものだった。 しかし、現時点ではこうした資金移動は長く続かず、日経平均は最大でも21000円台までの調整にとどまると予想する。根拠としては、(1)債券から株式へのシフトが明確に見られ始めたのは日経平均が21000円を超えたあたりからで、資金移動の影響による調整余地は限られる。(2)米長期金利は低下に転じ、従前の上昇分を帳消しにしつつある。低金利の長期化が予想される一方、更なる大幅な低下を予想する向きは少ない。(3)海外ファンドは過剰流動性を背景とした株価上昇に白旗を上げ、「二番底」シナリオを修正したばかり。結果的にFOMCでは強い金融緩和環境が長期化することが確認され、改めて売り持ち高の積み上げに動くとは考えにくい、(4)買い遅れていた投資家も多く、この調整は押し目買いの好機と映る、などが挙げられる。 但し、短期的には急騰したVIX(米株の変動性指数)の影響や、中長期的には為替の円高傾向の影響を注視する必要があり、「とりあえず買い進む」といった動きは取りにくくなるだろう。金利の再低下に伴いバリュー(割安)株のリバーサル(株価の反転上昇)に対する期待も後退。前日から強い値動きを見せている任天堂などが「過剰流動性×ニューノーマル(新常態)」下での中核銘柄として期待されそうだが、長くなってきたのでこのあたりの話は次回以降としたい。 ■ドル・円は下げ渋り、日本株の下げ幅縮小で 12日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。朝方のドル売り・円買いで106円50銭台に弱含んだが、日経平均株価の下げ幅縮小で円買いは弱まり、ドルは106円後半に戻している。一方、米株式先物は上昇に転じており、今晩の株高を期待したドル買いが観測される。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は106円59銭から106円89銭、ユーロ・円は120円36銭から120円75銭、ユーロ・ドルは1.1281ドルから1.1302ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ナノキャリア<4571>、すららネット<3998>など、8銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・ムニューシン米財務長官 「次の刺激策は最も被害が大きい産業に的を絞るべき」 「我々は第3四半期、第4四半期の回復を予想」 「第2波が発生しても再び経済を封鎖することは不可能」 ・トランプ米大統領 「2021年は最高の年になるだろう」 【経済指標】 米・5月生産者物価指数(PPI):前月比+0.4% (予想:+0.1%、4月:-1.3%) 米・5月生産者物価コア指数:前月比−0.1% (予想:-0.1%、4月:-0.3%) 米・5月生産者物価指数:前年比−0.8% (予想:-1.2%、4月:-1.2%) <国内> ・13:30 4月鉱工業生産確報(速報値:前月比-9.1%) <海外> ・15:00 英・4月鉱工業生産(前月比予想:-15.0%、3月:-4.2%) ・15:00 英・4月貿易収支(予想:-110.00億ポンド、3月:-125.08億ポンド) 《HH》
関連銘柄 12件
3998 東証グロース
475
6/28 15:00
±0(%)
時価総額 3,180百万円
学校向けICT教材「すらら」、公立小中学校向けサービス「すららドリル」の提供等を行う。海外向け算数・数学ICT教材等も手掛ける。ウィザスと業務提携。導入校数は2200校超。利用ID数は26万ID超。 記:2024/06/15
4384 東証プライム
950
6/28 15:00
-15(%)
時価総額 55,421百万円
印刷・集客支援のプラットフォーム「ラクスル」、テレビCM・動画広告のプラットフォーム「ノバセル」の運営等を行う。ラクスルの累計登録ユーザー数は252万人超。27.7期売上総利益300億円を目指す。 記:2024/05/10
4519 東証プライム
5,716
6/28 15:00
-83(%)
時価総額 9,597,496百万円
大手医療用医薬品メーカー。がん領域で国内トップシェア。がんや免疫疾患、神経疾患、血液疾患の領域を中心に医薬品を開発し、血友病治療薬「ヘムライブラ」に注力。新型コロナ治療薬が一巡し、23.12期は足踏み。 記:2024/02/29
4571 東証グロース
177
6/28 15:00
-5(%)
時価総額 12,417百万円
創薬ベンチャー。組織再生やワクチン、がんの領域で医薬品を開発。mRNA医薬品開発から製造、非臨床開発、導出まで行う。今期3Q累計は化粧品材料供給収入やライセンス収入等を計上。利益は改善傾向となった。 記:2024/04/15
4813 東証プライム
1,275
6/28 15:00
-59(%)
時価総額 50,532百万円
Whitebox向けネットワークOS等のネットワーク事業、IoT事業、ブラウザコンポーネントの提供等のWebプラットフォーム事業を手掛ける。NTTと資本業務提携。IoT事業は自社製品・サービスの育成図る。 記:2024/05/02
8,607
6/28 15:00
+57(%)
時価総額 14,597,128百万円
国内最大の人材関連サービス企業。米国発祥の求人情報検索サイト「Indeed」や不動産の「SUUMO」、求人・企業情報サイト「Glassdoor」を運営。マッチング&ソリューション好調で3Q累計は営業増益。 記:2024/02/22
6758 東証プライム
13,640
6/28 15:00
+110(%)
時価総額 17,201,158百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や半導体画像センサに強み。モバイル機器向けイメージセンサーは販売数量が伸びる。映画分野は劇場興行収入などが増加。金融ビジネス収入は大幅増。24.3期3Q累計は2桁増収。 記:2024/02/22
7203 東証プライム
3,290
6/28 15:00
+27(%)
時価総額 53,676,307百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7974 東証プライム
8,556
6/28 15:00
-42(%)
時価総額 11,111,592百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8035 東証プライム
34,900
6/28 15:00
+100(%)
時価総額 16,459,992百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
9983 東証プライム
40,560
6/28 15:00
+70(%)
時価総額 12,907,044百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業を成長の柱として位置付け。LifeWearの浸透や出店加速で北米、欧州は顧客層が拡大。 記:2024/05/10
9984 東証プライム
10,390
6/28 15:00
+255(%)
時価総額 17,901,492百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17