マーケット
5/2 15:15
38,236.07
-37.98
38,675.68
+450.02
暗号資産
FISCO BTC Index
5/5 13:42:15
9,700,722
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

為替週間見通し:ドル・円は底堅い動きか、日銀追加緩和の思惑強まる

2020/4/25 14:36 FISCO
*14:36JST 為替週間見通し:ドル・円は底堅い動きか、日銀追加緩和の思惑強まる 【先週の概況】 ■米国経済の一部再開への期待でドルは下げ渋る 先週のドル・円は下げ渋り。NY原油先物の暴落(5月限の清算値は史上初のマイナス値記録)を意識してリスク回避のドル売り・円買いが観測された。しかし、米国政府の中小企業追加救済策成立が確実となったことや、原油価格の反発を好感してリスク回避のドル売りは縮小した。米国の4月製造業PMI速報値は過去最低を記録したことや、新規失業保険申請件数は5週間の合計で約2650万件に達したが、「日本銀行は4月27日開催の金融政策決定会合で無制限の国債購入などの追加緩和について協議する」との一部報道を受けてリスク選好的なドル買い・円売りが優勢となり、ドル・円は一時108円04銭まで買われた。 4月24日のニューヨーク市場でドル・円は、主に107円台半ばで推移した。4月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が上方修正されたことや、フロリダ州、ミシシッピ州、アラバマ州、ジョージア州、サウスカロライナ州、テネシー州の6州は24日から経済活動を一部再開したことなどが材料視された。ドル・円は一時107円67銭まで買われており、107円49銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:107円28銭−108円04銭。 【今週・来週の見通し】 ■ドル・円は底堅い動きか、日銀追加緩和の思惑強まる 今週・来週(4月27日−5月8日週)のドル・円は底堅い値動きか。米国内の新型ウイルスによる感染被害は現在も広がっており、都市封鎖措置の影響などで雇用情勢は大幅に悪化している。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大を抑止のために導入された都市封鎖措置(ロックダウン)は段階的に解除される見通しとなっており、トランプ政権による大規模な経済支援策によって米国経済のさらなる悪化は回避されるとの見方が広がっていることから、リスク回避的なドル売りは縮小するとみられる。日本銀行は4月27日開催の金融政策決定会合で、企業の資金繰りを支援するため国債や社債、コマーシャルペーパー(CP)の買い入れ拡大について議論する可能性があることも、ドル買い材料になるとみられている。 米長期金利は伸び悩んでいるものの、欧州、日本の長期金利は弱含みとなっていることや、新興国市場から米国への資金還流が観測されていることは、ドル相場に対する支援材料になるとみられる。日本はゴールデンウィーク期間に入り、為替取引は低調になる見通し。安倍政権は連休中に緊急事態宣言の解除か延長かを判断するとみられるが、一律に延長された場合は日本経済の一段の悪化を警戒してドル買い・円売りが優勢となる可能性がある。新たな円買い材料が提供されない場合、ドル・円相場が円高方向に大きく振れる可能性は低いとみられる。 【米連邦公開市場委員会(FOMC)】(4月28-29日開催予定) 今回のFOMC会合では、緩和方針の堅持が決定される見通し。資産買入れの対象を拡大することについて議論された場合、株安を食い止める要因となろう。 【米・1-3月期国内総生産(GDP)速報値】(4月29日発表予定) 4月29日発表の米1-3月期国内総生産(GDP)速報値は、新型コロナウイルスの影響でどの程度まで減速するか注目される。パウエルFRB議長が言及した景気後退(リセッション)入りは確実視されており、市場予想を下回った場合、株価の下押し要因となる可能性がある。 《FA》