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後場に注目すべき3つのポイント~新型肺炎拡大による世界的な株安が市場心理を悪化、急落後は押し目買いも

2020/2/25 12:49 FISCO
*12:49JST 後場に注目すべき3つのポイント~新型肺炎拡大による世界的な株安が市場心理を悪化、急落後は押し目買いも 25日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅続落、新型肺炎拡大による世界的な株安が市場心理を悪化、急落後は押し目買いも ・ドル・円は小じっかり、日本株の下げ幅縮小で ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■日経平均は大幅続落、新型肺炎拡大による世界的な株安が市場心理を悪化、急落後は押し目買いも 週明けの日経平均は大幅に続落。700.13円安の22686.61円(出来高概算9億400万株)で前場の取引を終えた。東京市場が休場だった24日の米国市場では、新型コロナウイルスによる感染被害が新たに韓国やイタリアでも観測され、世界経済減速への懸念から大幅下落となった。欧州株も含め全面安となり、投資家心理が悪化するなか、NYダウは1000ドルを超す下落となった。こうした流れを受けて、週明けの日経平均は朝方に一時1000円を超す大幅下落をみせた。ただ、その後は押し目買いが入る形で、前引けまで徐々に下げ幅を縮めていく展開となり、下げ幅700円程度までに収めた。リスクオフのムードを受けたドル円も一時は1ドル=110円台までの円高水準に突入したが、前場後半頃には一時1ドル=111円台までに戻し、その後は同水準を挟んだレベルでのもみ合いとなっている。 セクターでは、海運や金属、証券、鉱業などを筆頭に、東証33業種のすべてがマイナス推移。下落率が一番小さいガス業では1.9%程度の下落。東証1部の売買代金上位では、新型コロナウイルスの治療のためにインフルエンザの治療薬「アビガン」を患者に投与したことが判明した富士フイルム<4901>が5%を超える大幅な上昇を見せているほかは、ほぼ全面安商状。アドバンテスト<6857>やファーストリテ<9983>などが4%超の下落となっているほか、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、トヨタ<7203>、SUMCO<3436>、東エレク<8035>、三井住友<8316>、三菱UFJ<8306>などがマイナス推移。 前場の日経平均は、1000円を超す大幅な下落後、押し目買いの好機と捉える向きもあるようで、じりじりと下げ幅を縮小していった。テクニカル的には、当面は、下値のメドとしては週足の一目均衡表における基準線(22335.06円)が意識され、上値は心理的な節目である23000円となりそうだ。もし、今週中に早い段階で23000円を回復することができれば、その後は26週線が下値支持線となろう。ただ、一目均衡表では、日足ベースですでに三役逆転を形成しており、週足ベースでも転換線が下向きに転じている。そのほか、移動平均線でも、25日線と75日線によるデッドクロスがすでに形成されている。 市場のリスクセンチメントを表す日経VIは、本日、市場の警戒度合いを示唆するとされる節目の20ptを大幅に超える23pt台まで急上昇しており、一時は、2019年1月上旬以来の25pt台まで上昇する場面があった。相場の大幅変動の要因となっている新型肺炎についても、日本など中国以外の国では感染拡大ペースが加速しており、事態の急速な改善は期待されにくい。このため、しばらくは芳しい株価の動きは想定しにくいと考えられる。 ただ、印象としては総じて底堅い。上述したように、日経平均は寄付き直後に1000円を超す大幅な下落を見せた後は、前引けまで一本調子に下げ幅を縮小する展開。為替についても、為替ヘッジなし外債投資の増加やインバウンド停滞による円買い需要の減少など、実需による面もあるが、リスクオフの動きを大きく反映しているとはいえず、1ドル=111円ちょうどを挟んだ水準での推移となっている。アジア市場に目を向けてみても、新型肺炎の発祥地である中国の上海総合指数は、24日は0.3%程度の下落率に留まり、本日も今のところは1%程度の下落率。ここのところ、日経平均との連動性が高い香港・ハンセン指数も、24日は1%を超える下落となりながらも、2%まではいかず、本日は下落するどころか一時反発する場面も見せている。 このため、総じて、楽観視することは禁物だが、過度に悲観視する必要もないといえそうだ。2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の際には、感染者数の拡大ペースに鈍化が見られたタイミングからマーケットは回復を見せ始めていた。このため、当分は、関連のニュースフローに振らされることにはなるが、新たに感染拡大が観測された日本や韓国、イタリアといった各国において、感染拡大ペースに鈍化の兆しが見られたなどとする材料が出れば、日経平均も23000円台後半まで戻す展開が期待できよう。それまでは、幕間繋ぎ的な形での材料株物色が主体となりそうだ。それ以外では、先日述べたように、こうした全体相場への連れ安の際には、普段であれば高値圏で手を出せなかった業績好調銘柄への押し目買いの好機として臨んでいきたいところだ。 ■ドル・円は小じっかり、日本株の下げ幅縮小で 25日午前の東京市場でドル・円は小じっかり。早朝の取引で110円64銭を付けた後、時間外取引の米株式先物がプラスに転じ、日経平均株価は下げ幅を縮小。リスク回避的なドル売り・円買いは一服し、ドルは小幅に値を戻した。ただ、上海総合指数などは軟調地合いが続き、目先も不安定な値動きとなりそうだ。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円64銭から111円04銭、ユーロ・円は120円03銭から120円54銭、ユーロ・ドルは1.0845ドルから1.0863ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ソフトフロントホールディングス<2321>、アイスタディ<2345>など、8銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・麻生財務相 「今の段階で経済総合対策を考えているわけではない」 ・前田日銀理事 「為替相場を含め内外市場動向を注意深くみていく」 <国内> ・14:00 12月景気動向指数・先行改定値(速報値:91.6) <海外> ・16:00 独・10-12月期GDP改定値(前年比予想:+0.3%、速報値:+0.3%) 《HH》
関連銘柄 12件
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11/22 15:30
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時価総額 2,532百万円
コミュニケーション・プラットフォーム関連事業を展開。自然会話AIプラットフォーム「commubo」、クラウド電話サービス「telmee」等が主力製品。commuboなどストック型ビジネスの成長に注力。 記:2024/08/05
2345 東証スタンダード
443
11/22 15:30
+34(%)
時価総額 7,683百万円
ブロックチェーン開発支援等を行うブロックチェーンサービス事業、システムエンジニアリング事業が柱。Zaif、チューリンガムなどを傘下に持つ。Zaifの経営改革は順調。新規パイプライン開拓等に取り組む。 記:2024/10/06
3436 東証プライム
1,253
11/22 15:30
+4.5(%)
時価総額 438,769百万円
半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
3,265
11/22 15:30
+43(%)
時価総額 4,061,258百万円
富士フイルムを中核とする持株会社。メディカルシステムや電子材料、オフィスソリューション、デジカメを手掛ける。医用画像情報システムで世界トップシェア。配当性向30%目安。27.3期営業利益3600億円目標。 記:2024/07/08
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
11/22 15:30
+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
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+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17