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原油価格急落の理由~もっと知りたい商品先物取引
2019/8/28 9:55
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*09:55JST 原油価格急落の理由~もっと知りたい商品先物取引 みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。今回のコラムでは原油価格が下落している要因についてお伝えしてまいります。 ■原油価格は下落トレンドに 原油価格は下落トレンドとなっています。東京商品取引所(TOCOM)の先物市場にて原油価格(プラッツドバイ原油、2020年1月限)は、7月12日につけた高値42,540円を天井として下落を続け、足元の8月15日に36,140円で引けています。なお、この足元の価格水準は2019年1月上旬以来、7か月ぶりの安値圏となっています。その翌週には37,000円近辺まで戻す場面が見られたものの、26日以降は再び下げ足を早めて36,000円を割り込む状況です。 ■下方修正される世界の原油消費 この下落の背景には、どういった要因があるのでしょうか。まずIEA(国際エネルギー機関)が8月9日に公表した7月月報です。この月報において、2019年と2020年の原油需要拡大幅の予測が下方修正されました。具体的な数字としては前年からの伸びを、2019年においては日量120万バレルから110万バレルに、2020年は日量135万バレルから130万バレルに、それぞれ前月時点の予測と比べて下方修正をしました。 ■原油消費量の下方修正、背景は米中貿易戦争 この原油消費量の下方修正の背景には景気減速懸念があります。この主な要因となっているのが激化する米中貿易戦争です。この影響について、内閣府は26日公表した報告書「世界経済の潮流」にて検証しました。これによると、米国による追加関税品目のうち、中国からの輸入製品が占める割合は発動済みの第3弾で2割、検討中の第4弾でほぼ全てに達します。このように貿易摩擦が激化すれば世界経済を下押しするとの懸念も示しました。 ■IMFは世界経済の見通しを下方修正 また、こういった景気減速への懸念から、国際通貨基金(IMF)は7月23日に2019年と2020年の世界経済見通しを下方修正しました。景気が減速すれば、原油消費量も減りやすくなります。 ■市場全体が景気減速を警戒するモードに入っている 下落トレンドの中にあるのは原油だけではありません。世界の金融市場でリスク資産を手放す動きが強くなっており、特に新興国を中心に株式が下落しています。逆に、前回のコラムでもご説明をしたように、金など安全資産といわれる商品に資金が向かう動きが見られています。 フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ 《HT》
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