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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米製造業景況感悪化なら利下げを意識

2019/7/1 17:25 FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米製造業景況感悪化なら利下げを意識 7月1日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想したい。焦点となっていた米中首脳会談での対立回避による安心感から円売り先行の見通し。ただ、今晩発表の6月ISM製造業景況指数が市場予想を下回った場合、7月利下げに思惑が広がり、ドルを下押ししそうだ。 6月29日に行われたトランプ米大統領と習近平・中国国家主席との首脳会談は、今後も通商協議を継続していくことで一致した。米国側は中国に対する第4弾となる制裁の発動を延期するなど、対立はひとまず収束した。特に、中国の通信機器大手ファーウェイに対する米政府の禁輸措置の見直しは両者の歩み寄りとみられ、市場に安心感を与えた。また、翌30日には、トランプ大統領が朝鮮半島の南北軍事境界線を越え、金正恩朝鮮労働党委員長と会談したことも非核化のプロセスと好感され、本日のアジア市場では円売りによりドルは一時108円半ばに浮揚した。 この後の海外市場でも一連の政治イベントを市場が評価すれば、リスク選好的な円売りが先行しそうだ。ただ、米中両国は今回の協議で最悪の事態を回避したが、今後も相互に制裁を発動し合うとの警戒感は払しょくされていない。また、本日発表された中国の6月財新製造業PMIの低調な内容も世界経済の腰折れに不安を残し、目先の円売りは限定的となりそうだ。一方、今晩23時発表の米6月ISM製造業景況指数は51.2と、5月の52.1を下回る見通し。想定通りなら連邦準備制度理事会(FRB)による今月末の利下げに思惑が広がりやすく、ドルを下押しする可能性もあろう。 【今日の欧米市場の予定】 ・17:00 ユーロ圏・6月製造業PMI改定値(予想:47.8、速報値:47.8) ・17:30 英・6月製造業PMI(予想:49.2、5月:49.4) ・17:30 英・5月住宅ローン承認件数(中銀)(予想:6.56万件、4月:6.63万件) ・18:00 ユーロ圏・5月失業率(予想:7.5%、4月:7.6%) ・22:45 米・6月製造業PMI改定値(速報値:50.1) ・23:00 米・6月ISM製造業景況指数(予想:51.2、5月:52.1) ・23:00 米・5月建設支出(前月比予想:0.0%、4月:0.0%) ・休場:カナダ(建国記念日) 《FA》