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NYの視点:FRBはよりタカ派に傾斜か、パウエル議長は年内の利下げ予想も

2024/3/26 7:38 FISCO
*07:38JST NYの視点:FRBはよりタカ派に傾斜か、パウエル議長は年内の利下げ予想も 連邦準備制度理事会(FRB)は先週開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り政策金利を5会合連続で据え置きを決定したほか、注目されていた金利予測分布図(ドット・プロット)では金融当局者が依然平均で12月と同様、3回の利下げを予想していることが明らかになった。 最近のインフレや消費、住宅関連指標の強い結果を受けて年3回の利下げに懐疑的見方を持つFRB高官もいる。本年のFOMC投票権を持つ米アトランタ連銀のボスティック総裁は従来の年2回予想から年1回予想に修正した。利下げ時期も従来の予想より後ずれする可能性が高いとの考え。ボスティック総裁は経済データが引き続きポジティブサプライズが多く、経済が一段と柔軟となり、自分が想定していた以上に活性化していると言及。年内の利下げは、「ぎりぎりの判定」、とした。今後数週間にデータに注視していくとした。特にインフレデータが期待通りに進展しておらず、2月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.2%と依然2%を上回ることは問題だ、と指摘。パウエル議長は1月の強いインフレは季節的要因が影響しているとし、インフレは依然改善基調にあるとの見解を表明しているが、スティック総裁はインフレがFRBの期待通り、鈍化基調を続けることを確信していない。 クック理事も経済の一部の項目でのインフレ鈍化には時間がかかるため利下げに向けて慎重なアプローチをとらざるを得ないとの考えを示した。ディスインフレは予想通り平たんではなく、不均等だ、と指摘。同時に、「利下げを過剰に遅らせることは不必要に経済を損なう可能性がある」と加えた。 ハト派の米シカゴ連銀のグールズビー総裁は年内3回の利下げ予想は自分の見通しにも一致するとの見解を明らかにした。 今週発表が予定されているFRBが特に注視している2月のPCEコア価格指数も前年比で+2.8%と、1月と同水準の伸びが予想されており、インフレ鈍化の停滞が再度証明される可能性がある。 《CS》