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NYの視点:米2月雇用統計がFRBの利上げペースの鍵に、一部で労働市場ひっ迫緩和の兆しも大幅な利上げ回避できるか
2023/3/10 7:48
FISCO
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*07:48JST NYの視点:米2月雇用統計がFRBの利上げペースの鍵に、一部で労働市場ひっ迫緩和の兆しも大幅な利上げ回避できるか 米労働省が発表する2月雇用統計の市場エコノミスト平均予想で、非農業部門雇用者数は前月比22.5万人の伸びが見込まれている。失業率は3.4%と、歴史的にも低い水準を維持する公算で労働市場の強さが再表明され、FRBの追加利上げを正当化するとみられている。 雇用統計の先行指標のひとつ民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の2月分は+24.2万件と、1月から伸びが拡大。一方で、全米の製造業業況を示すISM製造業の2月雇用は49.1と、12月50.6から再び50を割り込み、活動の縮小となった。製造業の雇用は依然低迷しているが、ISM非製造業の雇用は54.0と、50.0から一段と伸びが拡大。21年12月来で最高となった。消費が底堅く米国経済の成長を支援していることを示唆した。 また、週次失業保険申請件数は1月中旬から7週連続で20万件を下回った。最新のJOLT求人件数も減少したが、予想を上回り労働市場が強さを維持している証拠となった。 ただ、一部では労働市場ひっ迫緩和の兆候も見られる。JOLT求人件数によると自主退職の割合が減少した一方で、解雇が増えた。建設関連求人は前月から24万件減と、過去最大の減少を記録しており、雇用統計に反映する可能性も指摘されている。 1月雇用統計は50万人増と予想外の大幅増加となつたが、暖冬の影響や調整が影響したことも考えられ、強い結果がひと月にとどまる可能性もある。今後の指標で労働市場の傾向を判断していくことになり、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースにも大きな影響を与える。 2月雇用統計でも非農業雇用者数が30万人を超えた場合は、3月連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(BP)の利上げ加速の予想がさらに強まる。また、20万人以下、または、前月比下方修正があれば、25BPの利上げの思惑が再燃する可能性がある。予想通りの結果は、CPIの結果待ちとなる。 ■2月雇用先行指標 ADP:+24.2万件(1月+11.9万件) ISM製造業雇用:49.1(50.6) ISM非製造業雇用:54.0(50.0) NY連銀景況指数雇用者数:-6.6(+2.8) 週平均就業時間:-12.1(-10.4) 6カ月予想 雇用者数:+1.5(+9.7) 週平均就業時間:+10.1(+4.5) フィラデルフィア連銀景況指数雇用:5.1(10.9) 週平均就業時間:-3.2(+4.0) 6カ月予想 雇用者数:+8.1(-1.9) 週平均就業時間:-2.1(-6.9) 週次失業保険申請件数 03/04/23| 211,000| 21,000| 197,000| n/a 02/25/23| 190,000| -2,000| 193,000| 1,718,000 02/18/23| 192,000| -3,000| 191,250| 1,649,000 02/11/23| 195,000| 0| 189,750| 1,660,000 02/04/23| 195,000| 12,000| 189,000| 1,691,000 01/28/23| 183,000| -3,000| 191,750| 1,680,000 01/21/23| 186,000| -6,000| 197,500| 1,650,000 01/14/23| 192,000| -14,000| 206,750| 1,666,000 01/07/23| 206,000| 0| 212,750| 1,655,000 コンファレンスボード消費者信頼感指数 現在の業況 雇用 十分:52.0(12月48.1、前年同月53.5) 不十分:37.5(40.8、34.5) 困難:10.5(11.1、12.0) 6カ月後 雇用: 増加:14.5(17.7、19.4) 減少:20.3(21.4、19.6) 不変:65.2(60.9、61.0) 所得 増加:13.4(17.4、14.7) 減少:11.6(13.4、13.0) 不変:75.0(69.2、72.3) ■市場予想 ・米・1月非農業部門雇用者数:予想:+22.5万人、1月:+51.7万人) ・米・1月失業率:予想:3.4%、3.4%) ・米・1月平均時給:前年比予想:+4.7%、1月:+4.4%) 《CS》
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