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NYの視点:米6月CPIは予想以上に上昇、持続的な高インフレ示唆に警鐘も

2021/7/14 7:41 FISCO
*07:41JST NYの視点:米6月CPIは予想以上に上昇、持続的な高インフレ示唆に警鐘も 米国の6月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.9%となった。伸びは5月+0.6%から鈍化予想に反し拡大し、2008年6月以降13年ぶり最大を記録。前年比も+5.4%とやはり予想外に伸びが5月+5.0%から拡大し、2008年8月来で最大となった。連邦準備制度理事会(FRB)が最も注視している変動の激しい燃料や食料品を除いたコアCPIは前年比で+4.5%と、1991年7月以降30年ぶり最大の伸びを記録した。 全体指数を押し上げたのは、5月と同様に中古車や航空運賃、輸送コストなど、主にパンデミックの影響を大きく受けたセクター。中古車、トラック価格は前月比+10.5%。全体の上昇のほぼ3分の1を占める。12カ月間で中古の自動車、トラックの価格は45.2%上昇した。新車の価格も前月比+2.0%。食品や燃料価格の上昇も、それぞれ+0.8%、+1.5%と著しい。ガソリン価格は前月比+2.5%、前年比では+45.1%。食品は前年比で+2.4%。 結果は、「インフレは一過性な要因が引き上げている」というFRBの分析を裏付けた。同時に、持続的にインフレを押し上げるとされる賃貸や宿泊施設などを含むシャルター価格の強い上昇に警鐘をならすアナリストも見られ、今後も動向を睨む。中古車などの価格は短期的にピークを付け、来年にかけて価格が下落に転じ、コアインフレを目標以下に押し下げるとの指摘もある。一部FRB高官は、パンデミックによる供給への混乱が来年まで持ち越される可能性を指摘しており、インフレを巡る不透明感が当面くすぶる。金融政策のかじ取りも困難となる。 サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は13日、CNBCのインタビューに答え、現在の政策は正しいが、国債購入縮小を巡る協議を開始することは適切で、個人の見解として年末か2022年初旬にも国債購入の縮小の条件が整うだろうとした。長期インフレ期待が鍵になるとしており、万が一、物価の持続的な上昇の傾向が見られ、現在は抑制されている長期インフレ期待が上昇した場合は、FRBが対処に踏み切る可能性がある。 《NH》