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NYの視点:米パウエルFRB議長証言受け、市場年4回の利上げ織り込み始める
2018/2/28 8:24
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*08:24JST NYの視点:米パウエルFRB議長証言受け、市場年4回の利上げ織り込み始める 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は議長就任後初めての半期議会証言において、市場にあまり影響を与えないことが目標であったと見られている。それはある程度成功し、証言には大きなサプライズなく、イエレン前議長の金融政策軌道が続くことが確認された。 また、経済に関しては、「一段と強まった」と、楽観的な見通しを示した。インフレに関しても、「FRBの中期目標である2%に向けて上昇する自信が一段と強まった」と、3月の利上げ環境が整ったことを示唆。さらに、パウエル議長は指標が経済の強まりを表しているとし、自信の見通しで、経済が昨年12月以降強まったと指摘。今までのFRB議長は自信の見通しがドット上どこにあるかをあえて明確にしなかったことからすると、大きな転換。 債券市場でもイールドカーブの平坦化が景気後退を示唆していると警戒感が根強いが、「現在のイールドカーブに問題は見られない」とし、景気後退のリスクも現状で高くないと見ていることも楽観的と見られる。 同時に、3月FOMCの経済予測で、予断は持ちたくないとし、経済の状況次第であることを改めて強調。年3回の利上げ見通しが来月の会合で変更するかどうかの言及は避けた。12月時点のFRBスタッフによる2018年の利上げ予想は3回だった。議長は経済が12月から一段と強まったと見ていることを背景に、3回の利上げペースが引き上げられるとの見通しを市場は強めた。米国債券市場は本年4回の利上げを織り込み始めた。 また、注目となっていた株式相場の下落に関しては、最近の株安で、市場は全般的に秩序があったと指摘。一段と速やかな利上げを織り込む動きに、ドル買いが再び本格化する可能性がある。 ■パウエルFRB議長下院議会証言のポイント ●マーケット 「最近の株安、市場は全般的に秩序があった」 「ETFが特に、最近の株安の原因だったわけではない」 ●利上げペース 「米金融当局は出遅れていない」 「3月のFOMCの経済予測、予断は持ちたくない」 「年3回の利上げ見通しが来月の会合で変更するかどうかに言及せず」 「12月のFOMCの予測では2018年3回の利上げだったが、 経済指標は経済がそれ以降強まっていることを示唆。 また、インフレがFRBの目標である2%に向けて上昇するとの自信も強まった」 ●インフレ 「過熱を回避し、インフレを引き上げるバランス均衡必要」 「指標は経済が強まっていることを示唆」 「インフレ低下の要因は一時的なもの」 「インフレが目標に向けて上昇すると自信が一段と強まった」 「2%のインフレ目標、利下げ余地を設ける目的で設定」 ●経済 「指標は経済が強まっていることを示唆」 「見通しリスクバランスは概ね均衡」 「自身の経済判断12月から強まった」 「米国経済の多くの逆風は追い風に」 ●景気後退 「現在のところリスクは高くない」 ●イールドカーブ 「現在のイールドカーブに問題見られず」 《CS》
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