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日銀の判断に関心が集まる
2020/3/2 8:36
FISCO
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*08:36JST 日銀の判断に関心が集まる 2日の日本株市場は、引き続き新型コロナウイルスの感染者拡大による世界経済の鈍化懸念を背景に、不安定な相場展開が続きそうである。2月28日の米国市場では、NYダウが357ドル安となった。ニュージーランドやナイジェリアでも新型コロナウイルスの感染者が発見されたことを受けて、一時1000ドルを超す下落局面もみられていた。 その後は、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が緊急の声明を発表し、「景気を下支えするために適切に行動する」と述べて、追加の利下げの可能性を示唆したことで下落幅を縮めている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円安の21015円だが、安いところでは20460円まで急落する局面もみられた。追加の利下げの可能性を示唆したことにより、円相場は1ドル107年70銭台と円高に振れて推移している。 先週は波乱の相場展開となったが、新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済の先行きは不確実性が大きくなっているという認識のもと、日銀の金融政策へ関心が集まりそうである。先週には財務省、金融庁、日銀の3者が財務省内で臨時会合を開いていたが、FRBと歩調を合わせる格好で追加緩和へ動くとなれば金融市場への安心感につながる可能性がありそうだ。 また、先週はリスクパリティ戦略の巨大な資金による機械的な株式の売却が話題となっていたが、先週末に発表された2月25日時点のヘッジファンドのVIX指数先物の差し引き建玉はピーク時から半減程度まで一気に減少している。その後の波乱展開を想定すれば、相当減少している可能性があり、リスクパリティ戦略に伴う機械的な株式の売却についてもピークアウトした可能性がある。 しばらくは波乱含みの相場展開が続くことになりそうだが、次第に落ち着きをみせてくることに期待したいところであろう。個人主体の需給は相当悪化したとみられるが、先週の急落によって一気に整理も進んだと考えられる。中長期的な視点による押し目拾いのタイミングを窺う流れも次第に意識されてこよう。 《AK》
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