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見送りムード強いが「掉尾の一振」へ期待感
2020/12/28 12:23
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[日経平均株価・TOPIX(表)] 日経平均;26771.03;+114.42TOPIX;1785.00;+6.59 [後場の投資戦略] 今年の相場も今日を含め、あと3日。来年の相場を占う意味で、今年の相場を少し振り返ってみる。今回は東証33分類の業種を使い、業種別の株価推移を見てみる。 まず、今年の年初来安値から先週末までの上昇率。最も上昇したのは「海運業」。上昇率は100.8%。安値から2倍になったということだ。コロナショックの後、中国中心に「モノ」が逸早く動いたことが反映されているのだろう。2位が「電気機器」。好業績株や半導体関連株などが牽引したと見られる。3位は「その他製品」。任天堂などが含まれる。4位は「機械」。これも中国の景気回復の恩恵が大きいのだろう。5位は「非鉄金属」。非鉄金属価格の上昇などが反映されていると思われる。6位は「サービス業」。今年はコロナ対応や新常態へ向けたサービスが一斉に開花した。 一方、年初来安値からの上昇が最も小さかったのは、「空運業」。「モノ」は動いたが「人」は動かず、同じ運輸でも「海」と「空」で明暗を分けた。2位が「石油・石炭製品」。クリーンエネルギー拡大機運の高まりも逆風になったようだ。3位が「電気・ガス業」。想定以上の原油価格上昇が背景かもしれない。4位が「陸運業」。「空」同様、人の移動制限が強い逆風だった。5位が「鉱業」。これも環境意識の高まりで敬遠されがちな業種となったようだ。 日々の動きからは趨勢が見えにくい業種別の株価だが、上記のように年間を通してみると、後講釈ではあるが「なるほど」という値動きをしている。この件、もう少し掘り下げると別の側面が見えてきそうな気もする。さらに分析し、次の機会に考えてみたい。 さて、後場の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。前場の取引時間中にトランプ米大統領が経済対策法案に署名したと報じられたが、直後の株価の反応は限定的。年末株高への期待は強いものの、後場に上値を追うには材料不足だろう。一方、新型コロナ変異種への警戒感は強いが、これも後場に安値を売る手掛かりにはなりにくい。「掉尾の一振、ありやなしや」の判断は、今晩の海外市場の動向を確認した後になりそうだ。(小山 眞一) 《AK》
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