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「反転上昇を見過ごせない」ムードが原動力

2020/4/14 12:23 FISCO
[日経平均株価・TOPIX(表)] 日経平均;19402.32;+358.92TOPIX;1419.39;+13.48 [後場の投資戦略]  本日の日経平均は米ハイテク株高を手掛かりに反発してスタートすると、上げ幅を大きく広げる展開となっている。トランプ氏が「我々は国の活動を再開する計画の策定完了に非常に近づいている」と述べたと伝わり、米株価指数先物が上昇。東京市場でも海外投資家による株価指数先物の買いが広がったようだ。売買代金上位の動向を見ると総じて堅調で、特に日経平均への寄与が大きい値がさ株や半導体関連株に加え、これまで株価軟調だった人材サービスなどの上げが目立つ。反面、前日に堅調だったディフェンシブ株や新型コロナ対策に絡んだ銘柄は売り優勢で、日替わり物色の感はある。ここまでの東証1部売買代金は1兆円弱とさほど回復していない。新興市場ではマザーズ指数が4%超の上昇となっている。  聖金曜日の祝日を挟み休止していた「海外株高に伴う海外勢の株価指数先物買い」が相場のけん引役と言えるだろう。米国では国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長がニューヨーク州などの感染地で状況が改善し始めているとの認識を示し、経済活動再開を巡る議論が活発化しつつある。今週から発表が本格化する1-3月期決算への警戒感は残るものの、先行きが明るくなれば「過去のデータ」と割り切って受け止められる可能性が出てくる。  また、新型コロナの影響下で利用拡大が続くアマゾン・ドット・コム、ネットフリックスといったインターネットサービスの株価が大きく上昇。これらハイテク株は低金利環境の長期化観測も追い風として働く。東京市場ではネットサービスの拡大に伴い需要増が期待される半導体関連株に買いが入っており、日経平均の押し上げ要因の1つとなっている。前引け時点で日経平均の上昇率は1.88%と、東証株価指数(TOPIX)の0.96%を大きく上回っており、日経平均型のグロース(成長)株優位が鮮明だ。なお、半導体需要の好調さは前日に株価急伸したローツェ<6323>などの期ずれ決算を見ても窺える。東京市場では今月下旬から1-3月期決算発表が本格化するが、半導体関連株は期待が先行する可能性がある。  世界保健機関(WHO)が新型コロナを巡る規制の早期解除に警鐘を鳴らすなか、主要中銀による空前の金融緩和を背景に、株式市場が先走っている印象は拭えない。また、東京市場の売買代金低迷を見ると、国内の新型コロナ感染拡大への警戒感も依然として強いと考えられる。それでも、世界的な株価の反転上昇を見過ごせないムードがこうした相場の原動力になっていると受け止めておく必要があるだろう。(小林大純) 《AK》
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世界シェアトップクラスの半導体ウエハ搬送装置メーカー。広島県福山市に本社。サムスングループなどが主要取引先。細胞培養装置等の製造・販売も。半導体・FPD関連装置事業では生産システムの強化等に取り組む。 記:2024/08/09