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【中国の視点】株式市場の上昇ペースは予想以上、中国当局が制御不能との見方も
2015/6/3 8:11
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*08:15JST 【中国の視点】株式市場の上昇ペースは予想以上、中国当局が制御不能との見方も 中国の上海総合指数は昨年7月の2000pt前後から5000pt近くまで上昇している。今年に入ってから上昇ペースは予想以上に加速。中国当局が株式市場をコントロールできなくなっているとの見方が浮上している。 中国政府は成長モデルを転換させる一環として国内消費の拡大や、株式市場を含めた資本市場の発展を促進する方針を打ち出している。今回の本土市場の急上昇について、中国政府が意図的に押し上げているとの見方が優勢になっている。 ただ、上海総合指数は5月28日に4986ptまで上昇し、5000ptの大台に接近。これは今年年末までに5000pt前後まで上昇させるという緩やかな上昇ペースを望んでいた当局の意向に沿わなかった。これに対して当局が株式市場の過熱感に対する注意喚起を行ったほか、信用取引規制の強化などを実施。にもかかわらず、個人投資家などの資金流入は継続している。 中国の株式市場におけるバブルの存在について、専門家の間で意見が分かれている。上海総合指数の構成銘柄の平均PERは約23倍となり、米S&P500種の平均PERをやや上回る程度。また、中国の株式市場の流動資金は国内総生産(GDP)の40%にとどまり、先進国の100%以上を大幅に下回っており、中国市場にバブルが存在していないとの指摘が出ている。 一方、ウエートの高い銀行銘柄が上海総合指数の上昇率を大幅にアンダーパフォームしているほか、信用取引の残高は直近1年で6倍に膨らんでいる。信用取引の残高は株式市場の時価総額の6-9%に相当し、先進国の平均の5倍になっているため、バブルが存在しているとの見方が出ている。 とはいえ、ここまで上昇してきた中国の株式市場が急落した場合、中国経済に与えるダメージは2007年の株式市場のバブル崩壊以上になるため、株式相場が若干調整されても急落する可能性が低いとの見方が優勢になっている。 《ZN》
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