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8日の中国本土市場概況:上海総合0.5%高で続伸、銀行と不動産に買い

2023/6/8 16:58 FISCO
*16:58JST 8日の中国本土市場概況:上海総合0.5%高で続伸、銀行と不動産に買い 8日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比15.83ポイント(0.49%)高の3213.59ポイントと続伸した。 貸出金利の引き下げが期待される流れ。中国の大手銀は8日、人民元建て預金金利を一斉に引き下げた。預金金利が引き下げられれば、銀行の資金調達コストは低下し、最終的には貸出金利の引き下げにもつながる可能がある。一部外電はこれより先、中国当局が大型商業銀行に対し、預金金利の引き下げを再び要請したもよう――と報じていた。海外の金利高や、人民元安進行などを不安視して指数は小安く推移する場面がみられたものの、後場途中から上昇の勢いを増している。(亜州リサーチ編集部) 銀行株が相場をけん引。中国銀行(601988/SH)が2.7%高、中国農業銀行(601288/SH)が2.5%高、招商銀行(600036/SH)が2.3%高、中国工商銀行(601398/SH)が1.6%高で引けた。 不動産株もしっかり。保利地産(600048/SH)が2.6%高、信達地産(600657/SH)が2.4%高、金地集団(600383/SH)と緑地HD(600606/SH)がそろって1.7%高と値を上げた。政策期待が持続。国務院研究発展センター傘下の中国経済時報は6日、中央・地方政府による不動産支援の動きが6月から加速する見通しなどと伝えた。政府系メディアが7日、「不動産支援策の効果が表れるには、ある程度の時間を要する」との論評記事を掲載したものの、特段の売り材料にはなっていない。 エネルギー株も高い。エン鉱能源(600188/SH)が2.6%、中国石油天然気(601857/SH)が2.1%、中国石油化工(600028/SH)が2.0%ずつ上昇した。素材株、運輸株、公益株、保険・証券株、インフラ建設関連株、食品・酒造株なども買われている。 半面、ITハイテク株はさえない。LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が6.1%、インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が5.7%、IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)が1.5%、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が1.0%ずつ上昇した。医薬品株、自動車株、軍事関連株も売られている。 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.82ポイント(0.30%)高の275.14ポイント、深センB株指数が5.57ポイント(0.50%)高の1123.37ポイントで終了した。 亜州リサーチ(株) 《CS》