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3日の香港市場概況:ハンセン0.7%安で5日ぶり反落、ネット株に売り

2021/9/3 18:00 FISCO
*18:00JST 3日の香港市場概況:ハンセン0.7%安で5日ぶり反落、ネット株に売り 3日の香港市場は、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比188.44ポイント(0.72%)安の25901.99ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が49.59ポイント(0.53%)安の9291.71ポイントと6日ぶりにそれぞれ反落した。売買代金は1720億9980万香港ドルとなっている(2日は1710億7460万香港ドル)。 売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数は前日まで急ピッチに4日続伸し、累計では3%近く上昇していた。ネット企業締め付けの余波も警戒される。格差是正を目指す中国共産党のスローガン「共同富裕」の実現に向け、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)や騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が巨額資金を拠出すると明らかにした。この動きは、各社に広がると予想されている。締め付け懸念の後退で長期的にはプラスとなるものの、目先では財務面のマイナスが指摘された。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国の経済対策に対する期待感が相場を下支えしている。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)と中国Eコマース最大手のアリババがそろって3.6%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.5%安と下げが目立った。取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)は2.2%安。習近平・国家主席が2日、北京市に新たな証券取引所を開設する方針を表明したことが不安視された。既存市場のプレゼンス低下が懸念されている。 ネット株に売りが広がり、ハンセン科技指数は1.1%安と5日ぶりに反落。関連銘柄では、上記したアリババや美団のほか、百度集団(バイドゥ:9888/HK)が2.8%安、テンセントが1.6%安と値を下げている。 中国自動車セクターもさえない。比亜迪(BYD:1211/HK)が3.0%安、長城汽車(2333/HK)が2.9%安、吉利汽車HD(175/HK)が2.5%安、広州汽車集団(2238/HK)が1.1%安、中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が0.9%安で引けた。 半面、石油関連セクターは高い。業界大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が3.2%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.3%、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が2.2%ずつ上昇した。原油高が追い風。昨夜のWTI原油先物は2.0%高と続伸し、一時は約1カ月ぶりの高値を付けている。 一方、本土市場は6日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.43%安の3581.73ポイントで取引を終了した。自動車が安い。素材株、インフラ関連株、軍事関連株、半導体株なども売られた。半面、小売や酒造の消費関連株は高い。農業関連株、医薬品株、公益株、運輸株、不動産株、金融株の一角も買われた。 亜州リサーチ(株) 《FA》