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19日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で5日ぶり反落、米中会談を不安視

2021/3/19 18:00 FISCO
*18:00JST 19日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で5日ぶり反落、米中会談を不安視 19日の香港市場は、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比414.78ポイント(1.41%)安の28990.94ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が186.51ポイント(1.63%)安の11283.92ポイントと4日ぶりにそれぞれ反落した。売買代金は2061億6200万香港ドルに拡大している(18日は1745億6900万香港ドル)。 米中会談の成り行きが不安視される流れ。18日午後(日本時間19日午前)に始まった米中の外交トップ会談は、現地時間19日まで2日間の日程で開かれている。米メディアの報道によれば、米国のブリンケン国務長官と中国の外交トップ楊・共産党政治局員は、安全保障や経済圧力、人権問題などを巡り、冒頭から非難の応酬が1時間以上続いたという。米株安も重し。昨夜の米株市場では、米10年債利回りが再び急上昇し(約1年2カ月ぶりの高水準)、割高感が意識されたハイテクなど高PERのグロース(成長)株が大幅に下落した。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が6.3%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が6.1%安、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が5.6%安と下げが目立った。 セクター別では、石油関連が安い。上記したペトロチャイナのほか、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が5.6%、中海油田服務(2883/HK)が4.9%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.7%ずつ下落した。原油安を嫌気。昨夜のWTI原油先物は、前日比7.1%安と大幅続落した。欧州やアジアの一部などで新型コロナウイルス感染が再流行する中、原油需要の伸び悩みが指摘されている。 非鉄セクターも急落。五鉱資源(MMG:1208/HK)が5.4%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.8%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.6%安、金川集団国際資源(2362/HK)が3.5%安、江西銅業(358/HK)が3.0%安で引けた。 空運セクターもさえない。中国3大エアラインの中国国際航空(753/HK)が4.0%安、中国東方航空(670/HK)が3.9%安、中国南方航空(1055/HK)が3.2%安、香港キャリアの国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が3.4%安で取引を終えた。 半面、天然ガス銘柄の一角はしっかり。港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が8.3%、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が2.9%、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が2.2%ずつ上昇した。タウンガス・チャイナの通期業績は11%増益。市場予想を上回った。 他の個別株動向では、不動産デベロッパー香港大手の長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が7.2%高。同社は18日引け後、筆頭株主の李嘉誠ファミリーからインフラ資産を買収すると発表した。総額170億香港ドルを投じ、自社株買いを実施する方針も明らかにしている。 一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.69%安の3404.66ポイントで取引を終了した。銀行・保険株が全面安。消費関連株、エネルギー株、素材株、不動産株、ハイテク株、医薬品株、空運株なども売られた。 亜州リサーチ(株) 《FA》