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ランドコンピュ Research Memo(3):パッケージベースSI・サービスが計画以上の成長(1)

2024/1/12 15:13 FISCO
*15:13JST ランドコンピュ Research Memo(3):パッケージベースSI・サービスが計画以上の成長(1) ■ランドコンピュータ<3924>の事業概要 1.システムインテグレーション・サービス システムインテグレーション・サービスは、2024年3月期第2四半期における売上高構成比が56.6%の主力事業である。同サービスの業種別内訳は、金融向けが43.8%(うち銀行26.4%、クレジットカード14.2、金融その他が3.2%)、産業・流通が42.3%、公共が6.5%、医療が7.4%となった。 金融分野、産業・流通分野、公共分野、医療分野等の幅広い分野において、顧客であるエンドユーザや国内メーカー、大手システムインテグレータからの受託開発を中心に行う。企画立案、システム構築、システム運用の工程をすべて手がけており、トータルサービスを提供できる体制を整えている。銀行は、省力・省人化のためIT投資を進めており、中長期的に高水準な需要が期待される。また、ネットバンクや流通系の金融子会社の案件も多い。 金融機関はITサービス業界にとって最大の顧客となる。富士通や日立製作所<6501>などがプライムコントラクタとなり、同社は協力会社の位置付けとなる。富士通を筆頭に、日立製作所や(株)日立ソリューションズを中心とする日立グループ、NTTデータグループ<9613>、日鉄ソリューションズ<2327>などの大手システムインテグレータと長年にわたり良好な取引関係を維持している。最大の顧客基盤であるメーカー系SIerとの取引では、一括請負の拡大と品質の追求を事業戦略とする。 富士通グループとは設立直後の取引関係から親密で、富士通のコアパートナーとなっている。2023年3月期の富士通への売上高依存度は27.0%であった。富士通の2022年度PQI(パートナー品質改善活動)のスキルレベル認定において、1stステップ(品質記録)、2ndステップ(品質評価)及び3rdステップ(品質計画)の全3ステップにてスキルレベル「ゴールド」認定を7年連続で取得した。2021年度に多数の技術者の育成に尽力した企業を表彰した「Fujitsu Software Master Award 2022」で、同社は高度技術者の育成により「Top Technology Company賞」の第1位を受賞した。富士通はDXビジネスを推進しており、同社も積極的にDX人材の育成に取り組んでいる。 直ユーザ取引は、システムインテグレーション・サービスの中でも高成長分野と位置付けている。顧客基盤を生かしたリピートオーダーの獲得とパッケージベースSI・サービスを武器に新規顧客開拓を行う。ノウハウを保有する分野と新規戦略分野に注力し、生産性の高い開発を推進している。主要取引先は三菱総研DCS(株)、三井住友トラスト・システム&サービス(株)、出光興産<5019>、(株)オプテージ、野村ホールディングス<8604>などとなる。同社の技術力と金融、流通などの業務知識、品質面での実績が顧客から評価されている。 2. インフラソリューション・サービス インフラソリューション・サービスは、顧客のITシステム基盤となるサーバ等ハードウェアの導入やネットワークの構築、データベース、アプリケーション基盤等のシステムインフラを構築するとともに、その後の運用や保守までの一連のサービスをカバーしている。直近ではクラウドビジネス室を新設し、クラウド関連に注力している。一般企業、大学等の教育機関、病院、官公庁など様々な顧客のITシステムインフラ環境を調査・分析したうえで、顧客のニーズに適したインフラソリューション・サービスを提供する。具体的には、ネットワーク構築等のインフラソリューション・サービスに加えて、システムインテグレーション・サービスを組み合わせたトータルサービスをワンストップで提供する。 3. パッケージベースSI・サービス 成長分野の柱としてシステム・パッケージベンダとアライアンスを組み、場合によってはパッケージの提供を受け、顧客へソフトウェアパッケージ製品(Salesforce、SAP、SuperStream、COMPANY等)の導入支援、カスタマイズ、アドオン開発、保守、運用までを行い、トータルサービスを提供する。2024年3月期第2四半期のパッケージベースSI・サービスの売上高は2,160百万円となった。業種別売上高構成比はSalesforceが39.8%、SAPが18.4%、会計パッケージが26.9%、人事給与パッケージが9.6%、その他が5.2%であった。 (1) Salesforce − クラウド型SFA・CRM用アプリケーション 米国のセールスフォース・ドットコム<CRM>は、クラウド型のビジネスアプリケーションとなる営業支援(SFA)や顧客管理(CRM)などの機能を中核に、複数の機能を組み合わせて使えるプラットフォームを提供している。導入企業が世界で15万社以上と同分野で世界最大である。2000年に日本法人を設立した。同社は、2010年4月よりSalesforce関連のビジネスを開始し、2016年11月にはセールスフォース・ドットコムと販売パートナー契約を締結した。そして、2023年6月にSalesforce NavigatorプログラムのExperience Cloud領域において、最高位であるExpertを取得した。Salesforce Navigatorプログラムとは、SalesforceによりSalesforceパートナーの製品・業界・サービスにおける専門能力を知識・経験・品質の3つの側面から評価し、3つの段階的なレベルで認定するもので、Expertは指定分野において最も経験豊富で高い技術を保有するパートナーであることを示すものである。 現在は、Salesforce認定コンサルティングパートナー(Gold)、アプリケーションパートナーとなっている。これまで約500社、2,000件を超えるプロジェクト実績がある。多業種・多業務に及ぶ業務知見と、幅広い製品知識で最適なソリューションを提案する。業種としては、損保、保険代理店、大学、専門学校、塾・予備校、製造業(食品、機器、部品、ソフトウェア等)、飲食、卸売業、小売業、専門商社、アパレル、印刷・出版業、不動産、人材派遣、インターネットサービス、法律事務所、施設運営などの実績がある。「Salesforceビジネス推進室」によりSalesforceクラウドを事業部のみならず全社展開を開始したことから、同ビジネスの持続的成長につながっている。金融機関向けでは、情報系システムで採用されている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) 《SI》
関連銘柄 6件
2327 東証プライム
5,140
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+40(0.78%)
時価総額 470,315百万円
SI大手。売上の2割が親会社の日本製鉄向け。生成AI/ChatGPT活用支援サービスの提供も。仮想デスクトップサービス等の拡販図る。デジタルワークプレースソリューション等は堅調。24.3期3Qは増収増益。 記:2024/03/04
3924 東証プライム
768
4/26 15:00
-16(-2.04%)
時価総額 13,799百万円
独立系のSI。金融向けに強み。富士通グループが主顧客。24.3期3Q累計は銀行や通信回線業者向けの受託開発が堅調。パッケージソフトの導入支援やアドオン開発も拡大して大幅増収増益に。配当性向は5割以上目安。 記:2024/04/15
5019 東証プライム
1,048
4/26 15:00
+25.5(2.49%)
時価総額 1,560,812百万円
石油元売りで国内2位。19年に昭和シェル石油と統合。石化製品や資源・再エネ開発なども。24.3期3Q累計は在庫評価影響の縮小や電力用石炭の市況軟化で足踏み。マレーシアで独自エンプラ製造装置の商業運転開始。 記:2024/03/09
6501 東証プライム
13,475
4/26 15:00
+240(1.81%)
時価総額 13,051,508百万円
総合電機大手。ITサービスやエネルギーソリューション、鉄道システム、家電・空調システム等を手掛ける。鉄道システムは大口案件の進展で増収。水・環境部門は空調システム事業が拡大。24.3期3Qは2桁最終増益。 記:2024/02/10
8604 東証プライム
914.2
4/26 15:00
+14(1.56%)
時価総額 2,956,123百万円
総合証券で国内最大。傘下に資産運用会社や信託銀行など。配当性向は40%以上目安。ホールセール部門は増収。インベストメント・バンキング等が貢献。営業部門は相場環境が追い風。24.3期3Qは2桁増収増益。 記:2024/02/10
9613 東証プライム
2,432.5
4/26 15:00
-4(-0.16%)
時価総額 3,411,581百万円
NTT傘下のSI大手。金融分野や公共・社会基盤分野向けに強み。24.3期3Q累計は親会社との海外通信事業統合会社がフル連結化。公共、金融案件の獲得も順調。営業外の金融費用増。通期営業最高益・増配を見込む。 記:2024/03/07