マーケット
11/22 15:15
38,283.85
+257.68
43,870.35
+461.88
暗号資産
FISCO BTC Index
11/23 6:48:21
15,315,860
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

藤商事 Research Memo(1):スマスロの好調な販売により2024年3月期も収益拡大が続く見通し

2023/12/18 16:01 FISCO
*16:01JST 藤商事 Research Memo(1):スマスロの好調な販売により2024年3月期も収益拡大が続く見通し ■要約 藤商事<6257>は、パチンコ・パチスロ遊技機の中堅メーカーで、新規性のある演出の企画開発力に定評がある。ジャンルとしては、若年層向けに「萌え」「アニメ」のほか、「ホラー系」、シニア向けに「時代劇」に注力している。無借金経営で手元キャッシュは180億円超と潤沢にあり、財務の健全性は高い。 1. 2024年3月期第2四半期累計業績の概要 2024年3月期第2四半期累計(2023年4月~9月)の連結業績は、売上高で前年同期比6.6%増の18,293百万円、営業利益で同1.6%増の2,583百万円と増収増益となった。パチンコ遊技機の販売台数は同24.4%減の28.8千台と減少したものの、パチスロ遊技機で前期末に発売し、2023年4月よりホールに本格導入された同社初のスマートパチスロ「Lゴブリンスレイヤー」が好評で同234.7%増の16.9千台と大きく伸張したことが増収要因となった。営業利益は、スマート遊技機を中心に積極的な開発を進めたことで研究開発費が923百万円増加したものの、売上総利益の増加669百万円やその他経費の削減効果により増益を確保した。第2四半期累計の会社計画は非開示としているが、概ね計画どおりの進捗だったようだ。 2. 2024年3月期の業績見通し 2024年3月期の業績は売上高で前期比20.4%増の42,000百万円、営業利益で同29.0%増の5,000百万円と期初計画を据え置いた。販売台数はパチンコ遊技機で同8.3%増の72.5千台、パチスロ遊技機で同20.5%増の27.5千台を計画している。第2四半期までの進捗率はパチンコ遊技機が39.8%とやや低いものの、パチスロ遊技機が61.5%と好進捗となっている。下期は、パチンコ遊技機で「スマパチ ゲゲゲの鬼太郎 獅子奮迅SP」、「Pゲゲゲの鬼太郎 獅子奮迅」を11月に投入したほか、第4四半期には人気シリーズである「Pとある魔術の禁書目録2」のほか、主力タイトル1機種を投入する計画であり、これら機種の販売状況次第で計画を達成する可能性もある。一方、パチスロ遊技機では11月に「スマスロ とある魔術の禁書目録」を投入し、好調な滑り出しを見せている。また、12月には同社初の沖スロ※「パチスロ 琉神-30スイカバージョン」を地域限定で投入する計画だ。パチスロ遊技機については計画をやや超過する見通しのため、パチンコ遊技機が多少計画に届かなかったとしても、全体の業績計画は達成できるものと弊社では見ている。 ※沖縄で生まれたスロットで、一般的なスロットのコインの直径(パイ)が25ミリであるのに対し、30ミリであること、ボーナスの告知方法が完全先告知の機種が主体となっていることが大きな特徴で、沖縄県以外では東海圏で多く設置されている。 3. 成長戦略 2025年3月期以降の成長に向けて、同社では若者世代に人気のあるコンテンツの版権を積極的に取得しており、主力機種のラインナップを拡充し、市場シェアを拡大することで売上成長を目指す方針だ。レジャーの多様化に伴い遊技機市場は緩やかな縮小トレンドにあるものの、同社の業界シェアは5~9%台であり、シェア拡大によって成長する余地は大きい。また、収益性向上施策としては引き続き部材の共通化やリユース品の活用等による原価低減活動を推進するほか、ヒット機種を数多く開発していくことで研究開発費率の低減を図る。遊技機市場はスマート遊技機へシフトする過渡期に入っており、同社にとってはシェア獲得の好機とも言える。スマートパチスロでは、すでにヒット機種を生み出し、今後のシェア拡大が期待できる状況となっており、パチンコ遊技機でも同様にスマート遊技機でのヒット機種の創出が期待される。 4. 株主還元策について 同社は株主への利益還元の姿勢をより明確かつ充実させるため、配当金については50.0円を下限として、業績連動部分として連結配当性向30%以上を目標とした。これにより2024年3月期の1株当たり配当金は、前期比5.0円増配の55.0円(配当性向32.8%)とし、普通配当として11期ぶりの増配を予定している。 ■Key Points ・2024年3月期第2四半期累計業績はパチスロ機が好調で概ね会社計画どおりに進捗 ・ホール軒数の減少傾向が続くも、大手の寡占化が進み業界全体の売上ベースでは緩やかな回復傾向に ・下期も人気タイトルを投入し、2024年3月期は売上高、営業利益、経常利益で2ケタ成長を見込む ・稼働力の高い新機種を継続開発し、シェア拡大による成長を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HH》
関連銘柄 1件
6257 東証スタンダード
1,307
11/22 15:30
+28(2.19%)
時価総額 29,925百万円
パチンコ・パチスロ機の中堅メーカー。1958年創業。無借金経営。「とある」シリーズなどアニメジャンルが主力商品。パチスロ遊技機の新製品「スマスロ ゲゲゲの鬼太郎 覚醒」は24年8月上旬から導入予定。 記:2024/06/11