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今週のマーケット展望「日経平均予想は32000~33900円」マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(山崎みほ)

2023/12/11 10:27 FISCO
*10:27JST 今週のマーケット展望「日経平均予想は32000~33900円」マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(山崎みほ) 皆さま、こんにちは、フィスコマーケットレポーター山崎みほの「マネックス証券の気になるレポート」です。 今週は、日銀短観、米CPI、FOMCと大きな材料がたくさん出てきます。注目点をしっかりと抑えておきましょう! さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、12月11日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。 まず広木さんは、『今週は、日銀短観や米CPIなど材料目白押し』と前置きした上で、『しかし、今週最大の注目はFOMCである。今週の、というより今年最後で最大のイベントである』として、『今回のFOMCで利上げ見送りはほぼ確定、FRBの利上げは既に終了したとの見方が支配的であり、焦点は来年の利下げに移っている』と今回のFOMCのポイントを説明しています。 そして、『先週のストラテジーレポート(円相場と株価)でも書いたが、FOMCを受けた市場のリアクションを考えよう。二者択一である』として、2つのケースを挙げています。 まずは、『【ケース1】FOMCで大幅な利下げが示唆される』、そして、『【ケース2】FOMCではそれほど大きな利下げが示唆されない』との2つのケースです。 広木さんは、『【ケース1】の場合、市場はどう反応するか?すでに織り込み済みだから、大きくは反応しないと考えるのが普通だろう。【ケース2】はどうか?市場の期待が裏切られるのだからサプライズ的な反応になるだろう』といいます。 つづけて、『【ケース1】と【2】、バイアスを排除して50:50の確率だと仮定しよう。市場の反応として現れるのは期待値を考えれば、サプライズ的反応である。(【ケース1】はノーリアクションだから)。金利は上がり、ドルは買い戻され、米国株は下落 ‐ そうした反応に備えるべきである』と、見解を述べています。 そして、『上では【ケース1】と【2】の示現確率を50:50としたが、先週末発表の雇用統計が強い結果となったことで、【ケース1】の確率は低下しているだろう。雇用統計を受けてFEDWATCHの利下げ見込みは変化した。 雇用統計前は3月のFOMCでの利下げが55%、据え置きが36%だったが雇用統計後は利下げが43%、据え置きが53%と逆転している。それまでは3月から利下げが開始され年5回、累計1.25%の利下げが見込まれていた。 これで利下げ開始時期の予想も若干後ろ倒しになり、トータル5回という回数の確率も50%程度に低下している。これらを勘案すると、サプライズ的な反応となってもマイルドなものになるだろう』と、シナリオをたてています。 さらに、『今週のFOMCの予想を出しておこう』として、『FOMC参加者らの政策金利見通し(ドットチャート)が示す2024年の利下げ回数は9月時点の2回から3回に増える程度だと予想する。これは市場の期待に沿わないので失望というリアクションになるが、前述の通り、雇用統計の結果で過度な期待が修正されており、極端なボラティリティの上昇は抑えられるだろう』と見解を述べています。 結論として、『米連邦準備理事会(FRB)に対する過度な利下げ期待が後退し、ドル安が巻き戻される。急激な円高を受けて売られた日本株も反発するだろう』と、広木さんはみているようです。 また、『先週末の雇用統計を受けた米国株市場ではダウ平均とS&P500はともに、年初来高値を更新した』として、『今週、史上最高値に迫る場面もあるだろう。その場合、日経平均も年初来高値を更新する可能性もある』とも言及しています。 ただし、『気がかりなのは日本の政治リスクの高まりだ』と広木さんはいいます。 『自民党の清和政策研究会(安倍派)が政治資金パーティーの収入の一部を裏金化していた疑惑を巡り、松野博一官房長官に加え、高木毅・党国対委員長、西村康稔経済産業相、萩生田光一・党政調会長ら安倍派の6幹部が更迭される。来年度予算編成後の12月下旬以降に内閣改造・党役員人事に踏み切る案が浮上するなど、政治的な不透明感が急速に高まっている。これが株価の重荷になる懸念がある』とのことです。 最後に、日経平均の今週の予想レンジは『3万2000円~3万3900円』としました。 参考にしてみてくださいね。 山崎みほの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを山崎みほの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。 フィスコマーケットレポーター 山崎みほ 《CS》