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RIZAP-G Research Memo(4):コンビニジム「chocoZAP」が急成長(1)

2023/10/3 14:54 FISCO
*14:54JST RIZAP-G Research Memo(4):コンビニジム「chocoZAP」が急成長(1) ■chocoZAPの事業モデル 1.「chocoZAP」の概要 RIZAPグループ<2928>は2022年7月から「chocoZAP」ブランドによる店舗展開を開始しており、会員数は2023年8月に日本一の規模を達成し、スタートダッシュに成功した形である。「chocoZAP」は、誰もが簡単に、毎日の生活に運動習慣を定着させることができ、毎日最短5分の運動で健康効果を得ることができる、RIZAP発の運動初心者向け世界初の「コンビニジム」である。ボディメイク「RIZAP」の知見やノウハウを最大限に活用するのに加え、RIZAPにしか提供できない独自の「5分でも結果を出せる」メソッドを低価格で実現した。また、体組成計やヘルスウォッチ、AI(人工知能)を搭載した専用アプリ、無人店舗を実現する監視システムなど様々なデジタルツールを活用した事業モデルは注目に値する。 chocoZAP事業の対象顧客は、20代から60代男女であり、筋力トレーニング(以下、筋トレ)初心者である。具体的には、フィットネスジムを現在利用していない層、日頃の運動習慣がない層、運動不足や体のだるさを感じている層、今よりも痩せたいと思っている層などである。人口規模では運動初心者が約1億人、シニア(65才以上)が約3,600万人、女性(15~64歳)が約3,600万人であり、対象市場は大きい。一方で筋トレ上級者は主な対象ではない。同社では「1日5分のちょいトレ健康習慣プログラム」という利用方法を推奨しており、女性の買い物ついで、会社員の次のアポイントまでの時間や仕事終わり、といった様々なすき間時間の利用を想定する。 2. 市場動向 日本のフィットネス人口は約400万人であり、参加率は人口の3.3%である。一方、米国では参加率が21.2%に達しており、6倍以上の格差がある。その要因としては、難しい(ノウハウ・習慣化の難しさ)、通いづらい、やや高額などの点が挙げられ、結果として約半分の人が1年以内に退会する状況である。全国の施設数は約8,000軒弱であり、人口1万6千人に1軒にあたる。一般的なスポーツクラブの料金は5,000~10,000円/月であり、真剣にトレーニングに取り組まない限り払い続けるには若干高額となっている。フィットネスや筋トレは高齢者が健康寿命を延ばすうえでも効果が証明されており、注目されている。 同社のchocoZAP事業は、業界の未充足ニーズに着目し、老若男女(トレーニング初心者)を対象に、簡単にできて、便利で、安いフィットネス環境を提供するものである。トレーニング中上級者のしっかりトレーニングしたいという市場はレッドオーシャンと位置付けられるが、同社では「初心者のちょいトレ」というブルーオーシャンを見出したと言えるだろう。chocoZAPが急成長した過去1年間に、同業であるエニタイムフィットネスやカーブスが会員数を減らしていないことからも、新しい顧客が創出されていることが分かる。 3. サービス内容 chocoZAPのサービス内容には「簡単・便利」を徹底的に追求した際立った特徴がある。まず、着替えや靴の履き替えが不要であり、極端に言えば入館から5秒でトレーニングをスタートできる。また、24時間365日全店通い放題である。必要性の少ないサービスは徹底的に割愛する割り切りもあり、店舗にはスタッフが存在せず、入退館管理やマシン操作の解説などはすべてスマホから行う。ユーザーからの要望の声が少なかったため、シャワールームや鍵付きロッカーもない。RIZAPのノウハウを活用し、筋トレ初心者でも扱いやすい筋トレマシン、有酸素運動マシンを配置し、さらに主に女性を対象としたセルフエステ・セルフ脱毛の使い放題(要予約)も全店で取り入れた。2023年10月からはセルフネイルやセルフホワイトニングなど6種の新サービスの導入が開始され、運動以外のメニューが充実する(詳細は後述)。無人店舗のため安心安全が気になるところだが、監視カメラが1店舗に平均10台設置され、AIが「不審な行為」や「転倒」を検知し、通報や近隣スタッフが対応できる体制が整っている。 【chocoZAPのサービスの特徴】 ・着替え・履き替え不要(5秒でスタートできる) ・24時間365日全店通い放題 ・無人店舗(安心安全の監視体制)、シャワーなし ・スマホで入退会、入退館、動画解説、店舗混雑情報確認が可能 ・筋トレ初心者でも扱いやすい筋トレマシン、有酸素運動マシン ・セルフエステ・セルフ脱毛使い放題(要予約) ・ゴルフ練習し放題(一部店舗・要予約) ・体組成計・ヘルスウォッチ(スターターキット)と自動連携 ・セルフネイル、セルフホワイトニングなどの新サービスの導入開始(詳細は後述) chocoZAPの料金は一律3,278円/月(税込み。税抜き2,980円)であり、業界の相場を無視した低価格と言える。業界の相場は現在でも5,000~10,000円/月であり、その2分の1から3分の1の値段で、24時間通い放題で利用ができる。ボディメイクのRIZAPと比較すると100分の1の水準(※RIZAP16回分と比較)である。これを可能にしているのは、原則無人店舗、シャワールームなし、鍵付きロッカーなしなど、顧客に本当に必要なものに絞った設備やサービスであることは言うまでもない。ユーザーが使い終わったマシンに付いた汗を拭き、床のモップがけをしている人もいるという光景はchocoZAPならではであり、ユーザーの好意的な協力により成立している面もあると考察できる。圧倒的なコストパフォーマンスの良さは、急速な会員獲得や早期の単月黒字化につながっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《SO》
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時価総額 200,795百万円
パーソナルジム「RIZAP」を運営。子会社で雑貨、婦人服の販売等も。低価格ジム「chocoZAP」に先行投資。広告プラットフォーム事業を本格開始。chocoZAPの会費収入は増加。24.3期3Qは増収。 記:2024/03/30