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フェローテク Research Memo(3):事業内容は多岐にわたる。主力は半導体等装置関連事業(1)

2023/6/22 13:03 FISCO
*13:03JST フェローテク Research Memo(3):事業内容は多岐にわたる。主力は半導体等装置関連事業(1) ■事業概要 1. 事業セグメント フェローテックホールディングス<6890>は多くの製品を自社開発・製造すると同時にM&Aによって多くの企業を子会社化してきたことから、事業内容は多岐にわたっている。現在の事業セグメントは半導体等装置関連(2023年3月期売上高比率62.7%)、電子デバイス(同25.2%)、その他(同12.1%)に分かれる。 2. 半導体等装置関連 このセグメントは、さらに真空シール・金属加工、石英製品、シリコンパーツ、セラミックス、CVD-SiC、EBガン・LED蒸着装置、ウエーハ加工、再生ウエーハ、装置部品洗浄、石英坩堝のサブセグメントに分かれる。 (1) 真空シール・金属加工(2023年3月期対総売上高比率13.3%) 磁性流体を利用して、真空雰囲気内への回転導入機としての役割を担う部品で、半導体・FPD・LED・太陽電池等の製造工程で利用されている。同社の核となる製品で、主に半導体ウエーハのエッチングや成膜工程、FPDのパネル搬送用ロボットの回転機構部などに導入され、密閉空間を外部から隔離しつつ加工に必要な動力を正確に伝えることを可能にしている。 (2) 石英製品(同13.7%)、シリコンパーツ(同8.3%) 石英製品は熱と化学変化に強い超高純度のシリカガラスからなり、ウエーハの成膜生成や拡散プロセスなどで使われるほか、搬送や洗浄工程で治具、消耗品として使われており、微細化・高純度化が進む半導体製造プロセスのなかで重要な役割を担っている。シリコンパーツ(ポート、インジェクター、フォーカスリング等)は、加工して主に半導体製造工程等で使われる。 (3) セラミックス(同12.9%) 同社が持つ素材技術、生産技術、精密加工技術を生かして様々なセラミックス製品を提供している。セラミックス製品は高強度・高純度・高耐熱性に優れたファインセラミックス(FC)製品と高度な機械加工が可能なマシナブルセラミックス(MC)製品に分けられる。前者は主に半導体製造装置用の部品として使われているが、特にドライエッチング方式(プラズマエッチャー)では不可欠な部品となっている。後者は様々な加工を施すことで各種部品や治具として利用されるが、特に半導体の検査工程での治具(ウエーハプロバー用)として需要が高まっている。また近年では、その精密加工特性を生かして高度な医療用機器での利用も進んでいる。 (4) CVD-SiC(同2.3%) 独自のCVD方式による炭化ケイ素(SiC)製品で、超高純度・高耐熱性・高対摩耗性・耐腐食性といった特性を備えている。半導体製造工程で用いられるウエーハボートやチューブ、シリコンウエーハの代替となるダミーウエーハなど、主に高温で使用される治具として幅広く活用されている。 (5) EBガン・LED蒸着装置(同3.8%) EB(Electron Beam)ガンとは電子銃のことで、高機能なEBガンと高圧電源を心臓部とした米国製Temescal装置(精密蒸着装置)によって基盤などに薄膜を形成する。同社は大学や研究所向けの小規模生産用タイプから、大規模生産用高スループットタイプまで幅広い製品群を揃えている。次世代通信などで利用が見込まれる化合物半導体での世界標準機として数多くの顧客に使用されており、現在ではLEDや通信チッププロセス等の導入が進んでいる。 (6) ウエーハ加工+再生ウエーハ(同0.8%) ウエーハ加工はシリコンウエーハ(集績回路の基盤材料)の製造である。また2022年3月期より、中国半導体国産化の加速による需要の急増を受けて、新たに再生ウエーハ事業を立ち上げた。再生ウエーハとは、設備の確認やテストで使用したダミーウエーハを研磨加工することで繰り返し使えるようにしたウエーハのことである。半導体の生産が高まると、それに伴い再生ウエーハの需要も高まる。 (7) 装置部品洗浄(同5.8%) 半導体製造装置用部品の洗浄作業を行う。 (8) 石英坩堝(同1.8%) 同社の石英坩堝は、半導体製造工程に不可欠な石英製品と同等の高純度の原料を使用し、単結晶シリコンの原料を充填する容器として使用されている。半導体用、太陽電池用などの単結晶シリコンを製造するメーカーが主な顧客である。今後は、太陽光発電向け大口径シリコン製造用の比率を高めることで売上高を伸ばす方針である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《SI》
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時価総額 116,617百万円
真空シール、石英製品、セラミックス製品等の製造・販売を行う半導体等装置関連事業が主力。サーモモジュール、パワー半導体用基板等の電子デバイス事業も。デジタル化・自動化の推進などで生産効率の向上を図る。 記:2024/10/06