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GセブンHD Research Memo(3):2023年3月期は光熱費の増加が響き減益となるも売上高は過去最高(1)

2023/6/5 13:43 FISCO
*13:43JST GセブンHD Research Memo(3):2023年3月期は光熱費の増加が響き減益となるも売上高は過去最高(1) ■業績動向 1. 2023年3月期の業績概要 G-7ホールディングス<7508>の2023年3月期の連結業績は、売上高で前期比5.0%増の176,922百万円、営業利益で同12.7%減の6,504百万円、経常利益で同13.5%減の6,813百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同27.2%減の3,824百万円となった。 主力の業務スーパー事業や車関連事業の拡大により売上高は連続で過去最高を更新したが、利益面では精肉事業やミニスーパー事業の収益悪化に加えて、電気料金の値上げによる水道道光熱費の負担増や新規出店コスト増によって車関連事業や業務スーパー事業も減益に転じ、全体でも8期ぶりの減益となった。 販管費の増減要因について見ると、店舗数の減少等による人員減※により人件費が前期比0.8%減と若干減少したものの、電力料金の値上がりにより水道光熱費がグループ全体で同49%増、金額ベースで約10億円の増加となり、減益要因の大半を占めた。また特別損失として、役員退職慰労金500百万円のほか、固定資産の減損損失765百万円を計上した。 ※2023年3月期末の連結従業員数(パート職員含む)は前期末比299名減の7,422名。 会社計画からの減額要因を見ると、売上高は精肉事業やミニスーパー事業の低迷が響いたほか、新規出店を抑制するとともに不採算店舗の整理を進めたこともあり、計画比で1.7%下回った。営業利益は精肉事業やミニスーパー事業の収益が悪化したことに加えて、水道光熱費の増加が減額要因となり、計画比で15.5%下回った。 2023年3月期の出退店動向について見ると、新規出店が27店舗、退店が30店舗となり期末店舗数は前期末比3店舗減の597店舗となった。期初計画では35店舗(M&A 5店舗含む)の出店を計画していたが、建築コストや物価の上昇など市場環境の変化を勘案して出店を抑えたことや、M&A案件も成約に至らなかったことが下振れ要因となった。一方、退店数が多くなったのは、「めぐみの郷」の中部圏・関東圏からの一時撤退を決定したことや、「リコス」についても、今後の収益化が難しいと判断した6店舗を整理したことが要因だ。なお、新業態として菓子専門店「シャトレーゼ」を1店舗、2023年3月に出店した。 (1) 車関連事業 車関連事業の売上高は前期比10.2%増の40,803百万円、経常利益は同19.5%減の2,220百万円となった。売上高は3期振りに過去最高を更新したものの、経常利益は2期ぶりに減益に転じた。 事業会社別の業績動向を見ると、主力のG-7・オート・サービスは売上高で前期比3.7%増、経常利益で同7.1%減となった。カテゴリー別の売上増減率を見ると、カーAVが12.7%減、アクセサリーが8.4%減、メンテナンスが3.9%減とそれぞれ減少した一方で、タイヤが7.4%増、アルミホイールが7.9%、オイルが7.1%増、バッテリーが3.6%増、サービスが5.0%増となったほか、新車の供給不足による中古車価格の上昇もあり車買取販売が23.6%増と好調に推移した。なお、オートバックスグループ全体の国内既存店売上高は前期比4.0%増となり、ほぼ同様の動きだったと言える。期末の「オートバックス」店舗数(国内)は、2022年11月にM&Aで1店舗(京都府)取得し、2023年2月に1店舗退店(兵庫県)したことで前期末比横ばいの69店舗となった。 また、アウトドア用品専門店の「FIELD SEVEN」は、2022年11月に1店舗(兵庫県)出店し5店舗となった。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)が続いたこともあり、収益化までには至っていないものの認知度の向上により売上高は着実に伸びている。そのほか、2023年3月に菓子専門店「シャトレーゼ」1店舗(兵庫県)を出店した。オープン1ヶ月で約20百万円を販売するなど順調な滑り出しとなったようだ。 G-7バイクワールドは前期比で増収となったものの、経常利益は減益となった。増収要因は新規出店効果によるもので、2022年3月期下期に出店した2店舗及び2022年9月に出店した1店舗(愛知県)が上乗せ要因となった。ただ、既存店の売上高は前期がバイク通勤者の急増により好調だった反動もあり4%弱の減少となった。利益面では新規出店に伴うコスト増や既存店の売上低迷、光熱費の負担増等が減益要因となった。国内の期末店舗数は前期末比1店舗増の15店舗となった。 海外事業のうち、マレーシアで展開している「オートバックス」「バイクワールド」事業については、営業時間が通常体制に戻ったことから増収に転じ、経常損失も縮小した。2022年8月に各1店舗を出店し、合計6店舗となっている。「オートバックス」は損失が続いているものの、「バイクワールド」は順調に売上が伸びて黒字化したようだ。また、自動車輸出販売を行うG-7.CrownTradingは、円安効果に加えて新車不足による中古車価格高騰も追い風となり大幅増収となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《AS》
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食料品店「業務スーパー」やカー用品店「オートバックス」の有力FC。精肉事業やミニスーパー事業「リコス」等も展開。車関連事業では円安効果で海外向け中古車販売が伸びる。26.3期売上高2500億円目標。 記:2024/06/04