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ベルシス24 Research Memo(9):3つの重点施策の推進と共に、企業価値向上・社会的課題にも取り組む(2)

2023/5/30 13:09 FISCO
*13:09JST ベルシス24 Research Memo(9):3つの重点施策の推進と共に、企業価値向上・社会的課題にも取り組む(2) ■中期経営計画 (4) 人的資本戦略とサステナビリティへの取り組み ベルシステム24ホールディングス<6183>では、中期経営計画を推進するとともに、人的資本戦略やサステナビリティにも積極的に取り組む方針だ。人的資本戦略とは、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営の在り方である。また、サステナビリティとは、社会課題解決と企業成長を両立させて、持続可能な未来の実現を目指す取り組みである。 人的資本戦略としては、持続的に発展していくため、働く「人」と「環境」へ人的資本の積極投資を行い、“プロフェッショナル”が集う“働きがい”のある企業の実現を目指している。同社の事業は人のビジネスであることから、時間やお金をかけて社員を育成する方針だ。具体的な取り組みでは、キャリアマップによる成長促進として、20以上の職種設定、豊富なキャリアパス、戦略的な育成・配置などを実施する。また、最大活躍を支える人事制度の進化として、デジタル等人材確保に向けた報酬制度見直しや、契約社員の無期雇用化促進などに取り組む。さらに、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性を認め、受け入れて、生かすこと)と健康経営のさらなる推進に取り組むが、2023年3月には、NPO法人J-Winが主催し、内閣府や厚生労働省などが後援する「2023 J-Winダイバーシティ・アワード」における「アドバンス部門」において、1,000社を超える企業の中で大賞を受賞するなど、これまでも数々の成果を残している。 サステナビリティでは、ESG(Environment、Social、Governanceの頭文字)と事業成長を重要テーマとして、2025年の目標に向けて着実に取り組みを進める。具体的には、Environment(環境)分野では、気候変動への対応をテーマに、温室効果ガス排出量を2019年対比で30%削減を目指す。既に2023年4月には、自社センター2拠点及びデータセンターで再生可能エネルギーを導入した。Social(社会)分野では、人権の尊重をテーマに、子どもを中心とした格差解消支援の新たな取り組みをステークホルダーと立ち上げる。また、人材の確保と育成をテーマとして、研修投資を現状から10%増加させ売上対比0.33%に、役員の女性比率を10%以上、管理職の女性比率を20%以上にすることなどを目指す。Governance(管理体制)分野では、リスクマネジメントをテーマに、全社リスクマネジメントの推進による企業価値の向上、リスクマネジメント委員会及びCRO(最高リスク管理責任者)によるリスクの統括的管理などを目指す。さらに、事業成長では、ビジネスモデルの進化をテーマに、データ活用の高度化と、NEW BPO領域開拓を目標とする。 こうしたESGに対する同社の取り組みが評価され、2022年10月には「MSCI ESGレーティング」 において、従来の「BBB」評価から「A」評価に格上げされた。同レーティングは、MSCI Inc.社が全世界 8,500 社以上の企業を対象に、企業の環境、社会、ガバナンスに関する取り組みやリスク管理能力を分析し、最上位ランクのAAAから最下位ランクのCCCまでの7段階で評価するものである。 同社では、今後もESGへの取り組みに注力する方針である。こうした数々の取り組みは、退職抑止や採用力強化につながり、人手不足時の対応になるだけでなく、同社の社会的な評価や企業ブランドを高め、結果として同社のさらなる利益拡大につながると考えられる。近年、欧州や米国を中心に、ESGの観点から企業を分析して投資をするESG投資が増えており、わが国でも2020年には残高2.8兆米ドル、世界シェア8.1%に急拡大している。世界的なESG投資拡大の潮流のなか、日本でも成長余地が大きいと言えるであろう。その意味でも、積極的に社会的課題に取り組む同社が注目されよう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《SI》
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国内コンタクトセンター大手。カスタマーサポートやセールスサポート、BPO等のCRM事業が主力。伊藤忠商事が筆頭株主。通信系企業との取引比率が高い。配当性向50%目標。基礎業務のクライアント数は順調に拡大。 記:2024/07/02