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マイクロアド Research Memo(1):2022年9月期第3四半期は増収増益

2022/10/12 17:01 FISCO
*17:01JST マイクロアド Research Memo(1):2022年9月期第3四半期は増収増益 ■要約 マイクロアド<9553>はデータとテクノロジーの力を活用し、顧客が抱えるマーケティング課題の解決に貢献している企業である。具体的には同社のデータプラットフォーム「UNIVERSE」を通じて外部企業とメディアが保有する大量のデータをリアルタイムで分析している。データから多種多様な特性を持つ消費者の購買行動を分析したうえで、データから導出した知見を広告主向けプロダクト「UNIVERSE Ads」を通じて顧客企業に提供している。また、Webメディアにおける総合的な収益化支援を目的としたプロダクト「MicroAd COMPASS」、デジタルサイネージによる広告配信やコンテンツ配信の一元管理を可能にする「MONOLITHS」なども提供している。海外子会社においてはデジタルマーケティングの総合的なコンサルティングサービスも手掛けている。 1.2022年9月期第3四半期の業績概要 2022年9月期第3四半期の連結業績は、売上高が前年同期比1.8%増の9,097百万円、営業利益が同193.7%増の561百万円、経常利益が同182.1%増の488百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同136.4%増の208百万円だった。売上高に関してはビジネスモデル上の特徴から収穫逓増であり利益率の高い「データプロダクト」に注力するなかで、「UNIVERSE」を始めとするデータソリューションサービスとデジタルサイネージサービスが好調に推移したことが業績を押し上げた。また、利益率の高いデータプロダクトが好調だったことを受け、各利益も大幅に伸長した。利益の急伸に関しては、2021年9月期まで実施していたシステムへの先行投資が完了したことも寄与した。今後もトップラインの拡大に加えて、高収益体質への転換が予想される。先行投資が収穫期へと入ることに加えて、利益率の高いデータプロダクトに注力していく方針を示しているためだ。 なお、同社は2022年6月に東京証券取引所グロース市場に上場している。このため、2021年9月期第3四半期の四半期報告書は作成しておらず、前期との比較は参考値である。 2. 2022年9月期の業績見通し 2022年9月期の連結業績は、売上高で前期比3.3%増の12,059百万円、営業利益で同233.9%増の621百万円、経常利益で同258.2%増の548百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で220百万円を見込んでいる。2022年9月期第2四半期の業績が好調だったことを受けて、通期の予想を修正している。2022年6月に発表した通期の業績予想と比較すると売上高がマイナス1.4%、営業利益がプラス10.1%、経常利益がプラス7.5%、親会社株主に帰属する当期純利益がプラス69.2%修正された。売上高のみ当初の予想をわずかながら下回るものの、利益率の高いデータプロダクトが好調に推移していることを受けて売上総利益以下の各利益は大きく上方修正した。特に親会社株主に帰属する当期純利益は、特損と税金が当初想定よりも低く収まることを想定し、当初計画比プラス69.2%と大幅に上方修正した。また、各プロダクトの外部環境が引き続き好調に推移すること、内部事業体制の変革が業績に寄与することも業績拡大の要因として想定している。通期の業績予想に関して弊社は、達成の可能性は高いと考える。修正後の業績予想と2022年9月期第3四半期の業績を比較すると売上高の進捗率で75.4%、営業利益で90.3%、経常利益で89.1%、親会社株主に帰属する当期純利益で94.5%と各業績指標とも順調な進捗を見せているためだ。 3. 中長期の成長戦略の概要 中長期の成長戦略として同社は2022年6月、事業計画及び成長可能性に関する事項を発表している。利益率の高いデータプロダクトビジネスに集中的にリソース配分を実施することを大きな方針として掲げている。具体的には、「UNIVERSEによる業界業種に特化したプロダクトのアカウント拡大」「UNIVERSEを基軸とした新しいデータプロダクトの展開」の基本戦略のもと、業績のさらなる拡大と企業価値の向上を実現していく構えだ。 新しいデータプロダクトの開発に関しては、着実に実績をあげている。2022年6月には、(株)mitorizが保有する国内1,000企業に及ぶ流通店舗のレシートデータと同社が保有するビッグデータを連携することによって、購買予測分析サービスの提供を開始した。また、2022年8月には、機関投資家や金融機関向けに投資判断に活用することが可能なオルタナティブデータの提供を開始している状況だ。 中長期の成長戦略のもと、利益率の高いプロダクトに注力すること、同社の強みを活かせる新プロダクトを開発していくことによって、業績の拡大と収益性の向上が期待されるところである。 ■Key Points ・2022年9月期第3四半期の営業利益は193.7%増と急伸 ・2023年9月期各利益予想を上方修正 ・新中計のもとで業績の拡大と企業価値の向上を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎) 《TY》
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業種特化型マーケティングツールやメディア向け広告コンサルが柱。電子看板向け広告配信サービスも。広告需要が回復し堅調。インバウンド向けコンサル拡大。行動データ分析に強いアンカバー・トゥルース社を子会社化。 記:2024/08/27