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井関農 Research Memo(6):2022年12月期は増収及び営業増益を見込む

2022/9/29 17:16 FISCO
*17:16JST 井関農 Research Memo(6):2022年12月期は増収及び営業増益を見込む ■今後の見通し 1. 2022年12月期の業績見通し 井関農機<6310>の2022年12月期の連結業績は、売上高で前期比5.3%増の166,500百万円、営業利益で同13.3%増の4,700百万円、経常利益で同1.9%減の4,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同3.0%減の3,100百万円と増収及び営業増益、経常利益以下は前期並みを見込んでいる。2022年12月期第2四半期において海外市場が好調だったことを受け、売上高に占める国内・海外の割合を見直しているものの、通期の予想は据え置いた。国内売上高は、期初予想を6,200百万円下方修正し112,800百万円、海外売上高は、6,200百万円上方修正し53,700百万円を見込んでいる。 2. 国内事業 国内事業は、米価の下落と販売価格の改定の影響から減収を見込んでいるが、新中期経営計画を着実に実行し、農地の大規模化に合わせてトラクタの「TJ」シリーズ、コンバインの「HJ」シリーズ、田植機の「さなえPRJ8」など大型農機の販売に注力すること、各整備拠点でのサービス・サポート対応の強化によって部品・修理収入をしっかりと確保する計画である。 国内の販売面ではI-Magazineを使用した営業活動の効率化が期待される。I-Magazineはクラウド型営業モバイルツールで、製品動画を見せながらの営業、他部署(主に技術に詳しい「夢ある農業総合研究所」などの職員)の人員と一緒になった営業が可能になるほか、在庫管理、営業職の行動管理などが可能になる。2022年12月期中に全国の販売会社に配布をし、営業活動の効率化を実現する考えだ。 また、部品・修理収入の確保に関しては、ブロック戦略を導入することによって大型整備拠点を中心とした販売・整備体制の確立を進める計画だ。適正収穫時期に農機が故障し作業ができなくなってしまうと損失が大きくなることから、企業のサポート・メンテナンス体制も農機購入の際の重要な判断指標になるという。大型整備拠点を中心に収穫時期が終わった後の格納点検・整備をしっかりと行い、故障を事前に防ぐことで顧客の信頼及びリピーターを獲得する考えだ。 3. 海外事業 同社の海外事業は、上期の好調が継続することと受注残が業績に寄与することを見込んでいる。北米と欧州はライフスタイルの変化を捉え、しっかりと業績に取り込む計画だ。また、ISEKIドイツ社を連結子会社としたことによる販売体制の強化も業績の拡大に寄与することが予想される。アジアではタイで連結子会社化したISTを中心に畑作に対応したトラクタを投入し、市場のニーズをしっかりと捉える方針だ。これにより、海外売上高は同社初の500億円を突破することを見込んでいる。 2022年12月期の業績予想は、達成の可能性が高いと弊社は考える。国内市場は軟調な推移が予想されるものの、海外市場においては受注残が積み上がっており、これが業績の拡大に寄与するためだ。また、利益についても改善が期待される。2022年6月から実施している原材料価格の高騰を受けた価格の改定が下期に効果を現し始めるためだ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎) 《SI》
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老舗農業機械メーカー。1926年に愛媛県松山市で創業。トラクタ、耕うん機等の整地用機械が主力。田植機、コンバイン、芝刈機などの製造・販売も。国内では畑作市場などへ経営資源集中。海外は事業拡大の加速図る。 記:2024/08/09