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スカラ Research Memo(1):DXを基盤とした社会課題解決型事業を成長の種とし、飛躍的な成長を目指す

2022/9/16 15:01 FISCO
*15:01JST スカラ Research Memo(1):DXを基盤とした社会課題解決型事業を成長の種とし、飛躍的な成長を目指す ■要約 スカラ<4845>は、IT/AI/IoT/DX事業を中心とするポートフォリオを通じて、価値創造と社会問題解決の実現を目指す持株会社で、M&A戦略による事業領域の拡大とシナジー創出に取り組んでいる。IT/AI/IoT/DX事業、カスタマーサポート事業、人材・教育事業、EC事業、保険事業、投資・インキュベーション事業を展開し、中期経営計画「COMMIT5000」で掲げた業績目標(2030年6月期に売上収益5,000億円)の達成に向けた取り組みを推進している。2022年4月の東京証券取引所(以下、東証)市場区分見直しに伴い、プライム市場へ移行した。 1. 2022年6月期の業績概要 2022年6月期における継続事業※の売上収益は前期比15.0%増の10,015百万円、営業損失は393百万円(前期は413百万円の利益)となった。売上収益については、EC事業が好調に推移したことに加え、期中に買収した子会社((株)エッグ、日本ペット少額短期保険(株))が寄与し、増収となった。一方、利益面では一部の連結子会社の事業計画を見直したこと等によるのれんの減損損失(424百万円)の計上や、投資・インキュベーション事業での先行費用並びにM&A関連費用の増加が減益要因となった。なお、一時的な費用を除いたNon-GAAP指標に基づく営業利益は同78.9%減の99百万円と黒字を確保している。 ※2020年11月に連結子会社だったソフトブレーン(株)の株式を売却したことに伴い、ソフトブレーンとその子会社を非継続事業に分類したほか、2022年6月に(株)スカラワークスの解散及び清算を決議したことにより、同社を非継続事業に分類した。このため、売上収益及び営業利益は非継続事業を除いた継続事業ベースで表示している。 2. 2023年6月期の業績見通し 2023年6月期は売上収益で前期比29.8%増の13,000百万円、営業利益で1,000百万円(前期は393百万円の損失)となる見通し。売上収益はエッグや日本ペット少額短期保険の業績が通年で寄与することに加えて、その他の既存事業についても増収を見込んでいる。利益面では、前期に計上した一時費用がなくなるほか、IT/AI/IoT/DX事業や人材・教育事業、EC事業が増益に貢献する予定だ。保険事業については赤字事業として連結を開始しているが、収益構造の見直しやシステム導入等による業務効率化により営業損失額を減少させ、2024年6月期の単月黒字化を目指している。 3. 中期経営計画の進捗状況 中期経営計画「COMMIT5000」では、価値創造経営支援事業、IT/AI/IoT関連事業、社会問題解決型事業を推進し、2030年6月期に売上収益5,000億円、営業利益500億円(2025年6月期に売上収益1,000億円、営業利益100億円)を目標に掲げている。特に、官民共創及びヘルスケア領域を注力分野と位置付け、2022年6月期は官民共創マッチングプラットフォーム「逆プロポ(逆公募プロポーザル)」※を通じた新規事業や共創案件の創出を実行し、成長モデルの構築に取り組んだ。2023年6月期はこうした取り組みの成果が業績面で顕在化しはじめることになる。今後は共創案件の新規受注に加えて、今まで取り組んできた共創案件を横展開することで成長を加速していく戦略を掲げている。これらが順調に進めば収益も高成長ステージに入ることが見込まれる。 ※「逆プロポ」とは、企業が「関心のある社会課題」を提示し、自治体が課題解決のための企画やアイデアを提案する共創サービスのことで、従来の公募プロポーザルや入札のベクトルを逆転させた仕組みとなる。 ■Key Points ・2022年6月期はEC事業が好調を持続するも、先行投資費用の増加や一時費用の計上により営業損失に ・2023年6月期はM&A効果もあり2ケタ増収、収益も高成長ステージに ・中期経営目標達成に向けた成長の種が芽生え、今後は育成しながら収益成長の加速を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YM》
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