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エヌ・シー・エヌ Research Memo(4):成長エンジンとなる木造分野での「BIM」導入に注力(2)

2022/8/5 15:24 FISCO
*15:24JST エヌ・シー・エヌ Research Memo(4):成長エンジンとなる木造分野での「BIM」導入に注力(2) ■エヌ・シー・エヌ<7057>の事業概要 2. その他の事業 木造耐震設計事業を主軸としながら「日本に資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくる」という目標を実現するため、省エネルギー計算や長期優良住宅認定の代行サービス等、住宅の資産価値向上に向けた様々なサービスを手掛けている。 (1) 省エネルギー計算サービス 省エネルギー計算サービス、長期優良住宅認定代行サービス等を提供している。省エネルギー計算サービスは、2013年に導入された「改正省エネルギー基準」により、一次エネルギーの消費量が評価基準に加わったことや、2020年以降に改正建築物省エネ法が施行されることを見越して2010年からサービスを開始している(2021年4月より、改正建築物省エネ法のうち、建築主に対する省エネ基準適合の有無について説明が義務付けられた)。 同社では、SE構法による住宅だけでなく、他の工法による住宅に対してもサービス提供を行い、ゼロエネルギー住宅の普及に向けて取り組んでいる。低燃費な住宅を創るために消費するエネルギーを抑える手法は多岐にわたり、その1つ1つがきちんと機能しているのか、実際に家を建てる前に確認する方法が「省エネルギー計算」となる。同社では、国が定めた計算手法により断熱性能、日射遮蔽性能、消費するエネルギー量をそれぞれ求めた計算結果のほか、顧客向けの解説を付け加えた「省エネルギー性能報告書」を発行している。 (2) 住宅ローン事業(SE住宅ローンサービス) 連結子会社であるSE住宅ローンサービスにおいて、クレディセゾンのフラット35の代理店として登録施工店に発注する住宅取得者を資金面でバックアップする仕組みを整えている。 フラット35は耐震性や省エネルギー性能が高い良質な住宅に対して当初金利を引下げるものであり、エヌ・シー・エヌの良質な住宅へのサポートと併せてお得で安心できる住宅ローンを提供するものである。 (3) BIM事業 BIMとは、コンピュータ上に作成した主に3次元の形状情報に加え、室等の名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げなど、建築物の属性情報を併せ持つ建築物情報モデルを構築するシステムをいう。連結子会社であるMAKE HOUSEにおいて、木造住宅の設計から生産に至るまでのデータの一元化を実現し、資産価値の高い住宅をより安く市場に提供するため、BIMソリューションの開発及び販売を行っている。なお、2022年6月にペーパレススタジオジャパンが保有するMAKE HOUSEの株式49%を同社が取得することで完全子会社化した。 MAKE HOUSEによる主なサービスは、BIMによる業務の効率化や建築のIT化を推進するコンサルティング事業である。建築事業者へのBIMコンサルティングに加え、実プロジェクトを直接サポートするサービスとなるBIMプロジェクト受託事業を行っている。他にも、VR(仮想現実)やMR(複合現実)の技術を駆使したコンテンツの制作からプレゼンテーション環境の構築などの各種シミュレーション、BIMの自動化と高速化のための各種ツール開発などを展開している。BIMについては国内ゼネコンにおける導入率が約8割まで上昇(2018年時点)してきているものの、木造分野においては導入率が低くデータは不在であり、世界各国でBIM導入義務化への取り組みが推進されているなかで、日本は相当出遅れている状況である。政府はDX推進の中でBIMの原則導入による3次元データの活用を促進している。2D設計では設計者が想像するしかなく干渉部位を見つけることが困難であるが、BIMによって可視化された干渉チェック作業の効率化や、周辺環境を含めた施工計画の作成、3Dモデルからの数量や工事費の自動化が可能となることから、受発注者双方の働き方に変革を起こす。木造建築物のBIM事業において強みを持つ同社において、今後の成長エンジンとなる事業と弊社では考えている。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《SI》
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時価総額 2,938百万円
独自の木造建築用耐震設計システムをを工務店などに提供。建築部材販売や省エネ計算も。24.3期3Q累計は柱の住宅向けが足踏み。注力中の非住宅向けが好調も補えず。中計では26.3期に営業益6.5億円を目指す。 記:2024/04/10