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コスモスイニシア Research Memo(1):中期経営計画2026を通じてコロナ禍から回復~再成長へ

2022/7/15 15:11 FISCO
*15:11JST コスモスイニシア Research Memo(1):中期経営計画2026を通じてコロナ禍から回復~再成長へ ■要約 1. マンションデベロッパーを基軸に広がる事業領域 コスモスイニシア<8844>は、首都圏や近畿圏を地盤とする中堅デベロッパーで、新築マンションや収益不動産の開発・販売などを行っている。1969年に(株)日本リクルートセンター(現リクルートホールディングス<6098>)の子会社として新築マンションの販売事業を開始、現在は大和ハウスグループ(大和ハウス工業<1925>)の一員として成長戦略を推進中である。同社グループは、新築マンション・一戸建やリノベーションマンションなどを販売するレジデンシャル事業、収益不動産等販売や不動産賃貸管理・運営などを行うソリューション事業、中長期滞在ニーズに対応する都市型アパートメントホテルの販売・運営を行う宿泊事業、オフィス内装工事や建築などを行う工事事業の4事業を展開している。レジデンシャル事業ではオーストラリアでマンション販売も行っている。 2. リノベーションマンションと収益不動産が順調に成長 レジデンシャル事業では、主力の新築マンション「イニシア」や、資源再生テーマにもつながる好調のリノベーションマンション「イニシア&リノベーション」などのブランドを展開している。10万戸超の供給実績を誇る新築マンションデベロッパーとして培った、新しい商品・サービスを生み出す企画力やアフターサービスなど「お客様」志向の強い事業展開に強みがある。ソリューション事業は、マンションデベロッパーのノウハウを生かしたワンストップソリューションやレンタルオフィス「MID POINT」など運営コンテツに特徴があり、収益不動産等販売では投資用マンション「コスモリード」や「コスモグラシア」、オフィスビル「リードシー」や「クロスシービル」の販売が順調に伸びている。宿泊事業や工事事業においてもデベロッパーとしての強みを生かしている。 3. 中期経営計画2026で2027年3月期営業利益100億円を目指す 同社は5ヶ年の新中期経営計画2026(2022年度~2026年度)を発表した。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)で未達に終わった前中期経営計画2021(2019年度~2021年度)からの業績回復〜再成長に向けて、「事業・財務基盤の強化」「新たな事業創造」「ESG経営の実践」という3つの重要テーマを実践する計画である。安定的な経営を支えてきた現在の事業ラインアップを継続強化するとともに、戦略的に拡大を進めているリノベーションマンション販売と収益不動産等販売をドライバーに成長に弾みをつける。宿泊事業については、仕掛中の施設の開業や稼働率向上に向けた運営、着実な施設販売を進めるとともに、インバウンドの回復・再拡大に備える。こうした戦略により、2027年3月期に営業利益100億円、営業利益率6%、自己資本比率30%の達成を目指す。 4. 2023年3月期はコロナ禍からの回復が顕著になってくる 2022年3月期の業績は、売上高107,349百万円(前期比0.1%増)、営業利益3,351百万円(同41.1%増)となった。リノベーションマンションと収益不動産の販売好調が利益をけん引した。コロナ禍は、宿泊事業で稼働が低迷するなど大きな影響があったが、その他の事業は概ね限定的だった。2023年3月期の業績見通しについて、同社は売上高125,000百万円(同16.4%増)、営業利益3,500百万円(同4.4%増)を見込んでいる。新築マンションやリノベーションマンション、収益不動産は一定の利益貢献が期待でき、工事事業やオーストラリアでの分譲住宅開発も利益貢献する予定である。なかでも、2023年3月期はまだ回復途上で費用先行となるが、宿泊事業が稼働の改善や新規開業など回復へ向けて踏み出す見込みとなった点は、非常にポジティブな印象である。 ■Key Points ・商品・サービスの企画力とサービス品質に強みのある中堅デベロッパー ・中期経営計画2026を策定、2027年3月期営業利益100億円を目指す ・2023年3月期末に向けコロナ禍の影響を受けた宿泊事業が回復トレンドへ (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《ST》
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