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iーplug Research Memo(2):一人ひとりがもつ“キャリア・ポテンシャル”を引き出す

2022/7/7 15:02 FISCO
*15:02JST iーplug Research Memo(2):一人ひとりがもつ“キャリア・ポテンシャル”を引き出す ■会社概要 1. 会社概要 i-plug<4177>は、「つながりで世界をワクワクさせる」というミッションの下、「生涯のキャリア・ポテンシャルを最大化するためのアクションをあらゆる人が実行できる、プラットフォームを実現する」をビジョンに掲げ、日本の労働市場が直面する急速な労働人口の減少という問題を企業と求職者のとのマッチングの観点からテクノロジーとプラットフォームビジネスで解決することを目指している。具体的には、就職活動中の学生と求人企業を対象に、企業が採用したいと思える学生に直接アプローチできる新卒ダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox」を提供している。また、子会社の(株)イー・ファルコンが適性検査サービス「eF-1G」を展開しているほか、2022年5月からは若手向け転職プラットフォーム「PaceBox」の運営も開始した。 2. 沿革 新卒求職者と求人企業のミスマッチを背景に、新卒で採用された学生の3割が3年以内に離職すると言われている。現 代表取締役CEOである中野智哉(なかのともや)氏は、このようなミスマッチを解消することを目的に、2012年4月、現 取締役CFOの田中伸明(たなかのぶあき)氏らとともに兵庫県伊丹市で同社を設立し、新卒紹介事業を開始した。しかし、新卒紹介事業に関する十分なナレッジを持ち合わせていなかったことや、十分な差別化もできていないことから苦戦し、20営業日で事業継続を断念。その後に、エントリー型の対局にあるダイレクトリクルーティング型の新卒採用サービスを中野氏が発案し、「OfferBox」としてサービスを開始した(2012年10月に学生登録開始、12月にオファー送信開始)。「OfferBox」は同社の成長ドライバーとなり、業容は順調に拡大している。2021年3月には東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場に上場し、2022年4月からの同市場再編に伴い、グロース市場へ移行した。 3. 事業環境 新卒採用の手法は、エントリー型、ダイレクトリクルーティング型(オファー型、スカウト型、逆求人型などとも呼ばれる)に大きく分けられる。このうちエントリー型は最も一般的な採用手法で、企業が就職ナビサイトに公開した求人情報を学生が閲覧し、当該求人に対して学生がエントリー、企業がエントリーしてきた学生の中から採用者を選ぶ。大量のエントリーを確保できるメリットがあるため、高度成長期などの大規模採用に向いていたが、内定候補の絞り込みにコストがかかるうえ、欲しい人材をピンポイントで採用することが難しい点で時代性に欠けるようになってきた。一方、ダイレクトリクルーティング型は、インターネットや検索機能などの浸透を背景に拡がった手法で、学生が登録したプロファイル(データベース)に企業がアクセスして採用候補者を選ぶスタイルである。このため、アプローチなど決定に至るまでの工数は多くなるが、企業が求める最適な人材をピンポイントで選ぶことができる。 一方、日本では労働人口の減少、健康寿命の延伸、社会保障制度の脆弱化など少子高齢化の影響がより鮮明となっており、そのため人材の獲得競争は今後一層激化していくことが予想されている。一方、高齢化のなかで人生100年時代のキャリア形成が必要となってきており、遠くない将来、ライフステージで職を選ぶようになってくることが考えられる。そのため、日本にとっても、企業にとっても、個人にとっても、職の「マッチング」の重要性が高まる時代となってきた。それにつれ、長期的に穏やかに拡大していると言われている新卒採用サービス市場だが、コロナ禍を経験するなかで大きな変化が現れている。コロナ禍以前は、大量の新卒予定者を一同に集めてから絞り込む従来からのエントリー型が多かったが、コロナ禍で多人数での面接やイベント・説明会の開催が難しくなった。このため採用のオンライン化が急速に進んだものの、オンラインだけで人物の見極めや感触を得ることは難しい。このため、最初から企業のニーズに沿って求職者を絞り込んだうえで1to1のコミュニケーションにより採用を決定する方式が大きく増えた。まさにエントリー型からダイレクトリクルーティング型へのスイッチが起こったのである。インターネットや検索技術などを駆使するダイレクトリクルーティングサービスは、人物本位に選ぶことのできる、極めて現代的で効果的な採用手法として認知されるようになった。コロナ禍のオンラインニーズのなかで成長したように見えるが、時代性と有効性を持ち合わせているため、今後も成長を続けるのは必然と言え、遠からず人材採用のニューノーマルとなっていくと予想される。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《YM》
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時価総額 4,160百万円
新卒オファー型就活サイト「OfferBox」の運営を行う。適性検査「eF-1G」サービス等も。累積登録企業数は1.8万社超。25年卒学生累積登録数は20万人超。OfferBoxは新規サービスの拡充図る。 記:2024/08/29