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藤商事 Research Memo(1):徹底した原価低減策により黒字転換を目指す

2022/6/17 15:21 FISCO
*15:21JST 藤商事 Research Memo(1):徹底した原価低減策により黒字転換を目指す ■要約 藤商事<6257>は、パチンコ・パチスロ遊技機の中堅メーカーで、新規性のある演出の企画開発力に定評がある。ジャンルとしては、「ホラー」系のほか、若年層向けに「萌え」「アニメ」、シニア向けに「時代劇」に注力している。無借金経営で手元キャッシュは190億円超と潤沢にあり、財務の健全性は高い。 1. 2022年3月期の業績概要 2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比9.9%増の29,606百万円と2期連続の増収となったものの、部材供給不足を背景とした一時的な部材価格高騰の影響による売上総利益率の低下と研究材料費の増加により、営業損失698百万円(前期は383百万円の営業利益)を計上した。パチンコ遊技機の販売台数は前期比12.8%増の79.6千台、売上高で同6.2%増の28,597百万円となった。シリーズ第2弾として投入した「Pとある科学の超電磁砲(レールガン)」が前作に続く2万台を超えるヒットタイトルとなり、稼働状況も好調に推移するなど主力タイトルとしての地位を確立した。また、パチスロ遊技機も2期ぶりに1機種を投入、3.1千台を販売するなど一定の成果を収めた。 2. 2023年3月期の業績見通し 2023年3月期の業績は売上高で前期比1.3%増の30,000百万円、営業利益で1,500百万円(前期は698百万円の営業損失)と黒字転換を見込む。パチンコ遊技機では「PストリートファイターV」を2022年6月に発売するほか、アニメ系で新規タイトルの投入を予定しており、販売台数は前期比10.8%減の71千台となる見通し。新規則機への入れ替え特需が剥落することや、部材不足の影響等を考慮した計画となっている。一方、パチスロ遊技機では複数のタイトルを投入予定で、販売台数は同4.5倍増の14千台を見込む。売上高は微増にとどまるが、部材価格高騰の影響が一巡するほか、材料費のリユース率を高めるなど徹底した原価低減に取り組むことで売上総利益率を改善し(前期44.3%→50.3%)、黒字転換を目指す。部材価格高騰の影響を最も受けた前第4四半期の売上総利益率は40.4%まで低下したが、高騰していた部材価格も沈静化してきたことから、当第1四半期以降は売上総利益率も上昇に転じる見込みとなっている。 3. 重点施策 同社は成長に向けた重点施策として、稼働力の高い新機種の開発・投入を継続していくことに加えて、次世代遊技機となるスマートパチンコ/スマートパチスロの開発を推進していく。スマートパチンコは玉が封入され循環式となっており、また、スマートパチンコ/スマートパチスロともに遊技に必要な物理的な玉やメダルは使用せず電子情報を元に遊技ができるため、玉やメダルに触れることがないので感染防止対策につながるといったメリットがある。また、ゲーム性の高い機種が開発できるよう業界内のレギュレーションも変更されたことから、低迷が続いた遊技機業界の活性化につながる可能性がある。導入時期はスマートパチスロ機が2022年11月以降、スマートパチンコ機が2023年以降を予定している。遊技機業界では1992年のプリペイドカード機導入以来の大変革となる。当時は市場の活性化につながっただけに、今回の次世代型遊技機の動向にも注目したい。 ■Key Points ・シリーズ第2弾の「Pとある科学の超電磁砲(レールガン)」が前作に引き続き2万台を超えるヒット機種に ・コロナ禍でホール軒数の減少傾向が続くも、スマートパチンコ/パチスロ機の導入による市場活性化に期待 ・2023年3月期は徹底した原価低減策の実行により黒字転換を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SI》
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パチンコ・パチスロ機の中堅メーカー。1958年創業。無借金経営。「とある」シリーズなどアニメジャンルが主力商品。パチスロ遊技機の新製品「スマスロ ゲゲゲの鬼太郎 覚醒」は24年8月上旬から導入予定。 記:2024/06/11