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日ピストン Research Memo(5):2022年3月期第2四半期累計業績は2ケタ増収・各利益は黒字転換
2021/12/17 15:05
FISCO
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*15:05JST 日ピストン Research Memo(5):2022年3月期第2四半期累計業績は2ケタ増収・各利益は黒字転換 ■業績動向 1. 2022年3月期第2四半期累計業績の概要 日本ピストンリング<
6461
>の2022年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比29.9%増の25,497百万円、営業利益が1,731百万円(前年同期は1,487百万円の損失)、経常利益が1,858百万円(同1,249百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,277百万円(同1,944百万円の損失)となった。また、平均為替レートは1ドル107.82円(同108.23円)、1ユーロ129.89円(同119.31円)であった。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2022年3月期第1四半期の期首から適用しているが、業績に与える影響はないとしている。 同社が関連する自動車業界においては、コロナ禍の影響で急減した前年同期からは需要が回復基調にあり、世界の自動車生産台数は増加したものの、足元では車載半導体不足や部品供給停滞による生産調整を余儀なくされた。このような状況のなかで同社は、市場動向に合わせた需要の取り込みを進めたこと等により、2ケタ増収となった。 利益面では、増産効果に加え、原価低減や固定費削減を継続して推進したこと等により、各利益は黒字転換した。売上総利益は前年同期比125.5%増加し、売上総利益率は24.1%と同10.2ポイント増加した。また、販管費は同4.7%増加にとどまり、販管費比率は17.3%と同4.2ポイント改善した。なお、経常利益の増減分析としては、増益要因が増産効果で23.3億円、原価低減効果で3.9億円、労務費減少で2.2億円、為替影響(主に対ユーロの円安効果)で1.9億円、経費・その他等の減少で1.6億円、減益要因が原材料価格上昇で0.7億円、営業外収支減少で1.1億円としている。原材料価格上昇については、製品価格への転嫁を進めているものの、半期程度遅れての回収となるため減益要因となった。また、営業外収支の減少については、前年度に新型コロナウイルス対策として支給された雇用調整助成金が減少したこと等によるものである。 なお、四半期別業績推移については、売上高が第1四半期13,010百万円、第2四半期12,487百万円、営業利益が第1四半期1,071百万円、第2四半期が660百万円となった。このうち自動車関連製品事業は、売上高が第1四半期11,264百万円、第2四半期10,584百万円、営業利益が第1四半期983百万円、第2四半期544百万円であった。これは、車載半導体不足や部品供給停滞による生産調整の影響を第2四半期に受けたことによるが、一時的なものと弊社では見ている。 セグメント別業績は、以下のとおり。 (1) 自動車関連製品事業 自動車関連製品事業は、車載半導体不足に伴う自動車メーカーの稼動停止影響を受けたが、世界の自動車生産台数が増加したこと等により、売上高は前年同期比31.1%増の21,848百万円、営業利益は1,527百万円(前年同期は1,269百万円の損失)となった。なお、地域別売上高構成比は日本が36.6%、アジアが29.7%、ヨーロッパが11.6%、北米が12.6%、その他の地域が9.5%であった。 (2) 舶用・その他の製品事業 舶用・その他の製品事業の売上高は、産業機器向け製品の需要拡大等により、前年同期比25.3%増の1,269百万円、営業利益は386百万円(前年同期は14百万円の損失)となった。 (3) その他 商品等の販売事業を含むその他の売上高は前年同期比22.0%増の2,379百万円、営業利益は同780%増の88百万円となった。 2. 財務状況 2022年3月期第2四半期末の資産合計は前期末比3,396百万円増加して65,205百万円となった。これは主に、現金及び預金、棚卸資産、投資有価証券などが増加した一方で、無形固定資産などが減少したことによる。このうち棚卸資産については、サプライチェーン全体を意識し、戦略的な適正化に継続的に取り組んでいる。負債合計は同251百万円増加して31,792百万円となった。これは主に、支払手形及び買掛金、電子記録債務などが増加した一方で、有利子負債などが減少したことによる。純資産合計は同3,145百万円増加して33,412百万円となった。これは主に、為替換算調整勘定、利益剰余金、その他有価証券評価差額金などが増加したことによる。 この結果、自己資本比率は前期末比2.2ポイント改善して48.6%となった。有利子負債が減少していることもあり、特に大きな懸念は見当たらない。財務の健全性は維持されていると言えるだろう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《NB》
関連銘柄 1件
6461 東証プライム
日本ピストンリング
1,900
9/27 15:00
+18(0.96%)
時価総額 15,911百万円
自動車メーカー向けピストンリング、バルブシート、シリンダ、カムシャフト等を製造。金属粉末射出成形品など非自動車領域も。産業機器向け製品は伸び悩むが、自動車関連製品事業は収益伸長。24.3期1Qは2桁増益。 記:2023/09/16
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