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ギグワークス Research Memo(1):2021年10月期は6年連続の増収増益を予想

2021/8/5 15:21 FISCO
*15:21JST ギグワークス Research Memo(1):2021年10月期は6年連続の増収増益を予想 ■要約 ギグワークス<2375>は、10万人を超える登録ギグワーカーの空いた時間やスキルに合わせて、IT関連の機器サポートやコンタクトセンターなどの多様な業務をマッチングする注目のビジネスモデルで成長する企業である。パソコン初期設定やアンテナ基地局設置、リコール対応、世論調査など約1,000社の依頼企業からの単発短期業務を即時対応できるのが同社の強みとなっている。2019年8月にスリープログループ株式会社からギグワークス株式会社に商号変更し、次代に向けてギアチェンジをした。同社の最大の経営資源はヒトであり、女性の活躍や健康経営において先進的であり内外からの評価も高い。東証2部に昇格した2015年からはM&Aを積極化。5社を連結子会社化し、事業規模を急速に拡大している。現在は、東証1部(プライム市場)への昇格を目指している。 1. ビジネスモデル 同社のビジネスモデルは、“IT関連の仕事を中心としたマッチングプラットフォーム”に特徴がある。依頼を受ける仕事は多岐にわたり、毎月1,000社以上から仕事を受ける。同社は“パソコン家庭教師”から出発した経緯もありIT関連(設置、トラブル対応、システム開発など)を得意とするが、現在ではIT関連以外(販売、コールセンター、調査など)も増えた。IT関連での事例としては、パソコンやタブレットのキッティング、アンテナ基地局設置、バス停工事(IoT対応)などがある。大手通信会社や大手SI会社、外資系PC会社など大企業からの依頼が多く、継続的なパイプを持つのが同社の強みである。直近では、2020年にギグワーカー(働き手)とクライアント企業(発注者)の間で、仕事の受発注を直接成立可能とするプラットフォーム「GiG Works Basic」の提供を開始している。 2. 業績動向 2021年10月期第2四半期の連結業績は、売上高が前期比28.0%増の11,758百万円、営業利益が同88.9%増の840百万円、経常利益が同92.2%増の859百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同53.3%増の413百万円となった。売上高、各利益ともに上期の過去最高を更新した。全社の好調な業績をけん引したのはオンデマンドエコノミー事業である。2020年10月期第4四半期に受注した大型案件が予定通り今春にて完了し、2021年10月期上期の業績に寄与した。また、政府が推進する働き方改革や感染症の拡大に伴うテレワークへの取り組みなどを背景に、ヘルプデスクやサービスデスク関連のニーズは、引き続き高い水準を維持した。 2021年10月期の連結業績は、売上高は前期比21.4%増の24,000百万円、営業利益は同19.7%増の1,200百万円、経常利益は同19.4%増の1,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同6.5%増の700百万円と、6期連続の増収増益を期初に予想しており、上期を終えてこの予想を据え置いた。売上高の通期予想に対する第2四半期進捗率は49.0%(前期は46.4%)であり、足元は順調に推移している。営業利益に関しては、営業利益率で5.0%(前期は5.1%)と前期並みの収益性を予測する。営業利益の通期予想に対する第2四半期進捗率は70.0%(前期は44.4%)であり、大きく前期を上回る。 3. 成長戦略・トピック 同社の連結子会社でシェアオフィスを展開する(株)アセットデザインは、法人向け多拠点サテライト「スマートオフィス」プランのサービスを2020年12月に開始した。直営で運営するシェアオフィス計65拠点(都内主要エリが中心)に加え、全国のホテルやカラオケ店約660拠点による日本最大級のスマートオフィス網が、サブスクリプション(定額制)で利用できるという価格競争力のあるプランである。テレワークが加速度的に浸透し、働き方が多様化したことを受けて、より柔軟で多様な働き方に適した「分散型」にシフトしている背景から、在宅ワークのみならず、サテライトオフィスの需要が拡大していることに対応した。このほか、美容師などの専門家を支援する目的で、オンライン配信によるプロ向けアカデミー「nex ACADEMY」を2021年6月に開講した。スキルを高めたい美容学生や美容師の受講生を対象に専門家がオンラインセミナーを開くというスキームで、講師役の専門家は収入源を多様化できるメリットがある。将来的には、美容分野のみならず、他の分野にも横展開し、専門スキルを磨き続ける働き手を支援する機能を充実させたい考えだ。 4. 株主還元策 同社は、重点分野への積極的な投資等により確固たる競争力を早期に築くことを重要な課題と認識しつつ、同時に株主に対する利益還元についても重要な経営の課題として認識している。2021年10月期も連続増配の予想であり、配当金年8円、配当性向23.1%の予想である。過去4年間の実績では、継続的な増益とともに、配当性向が7.2ポイント(15.3%→22.5%)向上しており、これらの両面から高い増配ペースが期待できる。なお、同社は株式の流動性の向上を目的に、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っている(効力発生日は2021年4月1日)。 ■Key Points ・スキルシェアリング市場は働き方改革の追い風もあり急成長中 ・「スマートオフィス」はシェアオフィス65拠点、ホテル・カラオケ店約660店に拡大 ・美容師などの専門家を支援する、オンライン配信によるプロ向けアカデミー「nex ACADEMY」を2021年6月に開講 ・2021年10月期第2四半期は過去最高の売上高・各利益を更新 ・2021年10月期は、6年連続の増収増益を予想。営業利益の第2四半期進捗率は70%に到達 ・2021年10月期は配当金年8円(前期比0.67円増配)、配当性向23.1%予想。株式分割(2021年4月)により流動性が向上 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《ST》
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コールセンター等のBPO業務を人材確保、業務構築、品質管理まで一括で提供するオンデマンドエコノミー事業が主力。デジタルマーケティング事業等も。シェアリングエコノミー事業では既存店の稼働率向上を優先。 記:2024/10/11