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Bエンジニア Research Memo(4):稼働人員の85%がフリーランス、クラウドソーシング普及の波に乗る

2021/6/4 15:44 FISCO
*15:44JST Bエンジニア Research Memo(4):稼働人員の85%がフリーランス、クラウドソーシング普及の波に乗る ■今後の見通し 1. 2021年8月期の業績見通し Branding Engineer<7352>は2021年8月期通期の連結業績予想として、売上高が3,576百万円(前期比15.0%増)、営業利益が68百万円(同33.1%減)、経常利益が70百万円(同40.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が48百万円(同40.2%減)と、減益ながら2013年の創業以来8期連続の増収を見込んでいる。 同社は前述のとおり、2021年8月期第2四半期に積極的な投資を実行した。第2四半期の人件費は132百万円と前年同期比10.9%増、広告費は51百万円と同64.2%増、採用広告費は13百万円と同31.4%増となった。同社の「エンジニアプラットフォームサービス」において、トップラインを伸ばすためにはエンジニア数、エンジニア単価、顧客企業数の3要素を増加させることが有効である。うち、エンジニア数の増加には広告費が重要であり、エンジニア単価と顧客企業数の増加には人件費の引き上げが寄与する構図だ。第2四半期においてはエンジニア集客のための広告費や人材採用のための採用広告費が大幅に増加したが、売上の成長率もこの仕組みによって高くなり、投資資金は短期スパンで堅実に回収できている。とりわけ主要事業であるMidworks事業は広告費等の事業投資を重ねるほど売上を増大させやすいストック収益型のビジネスモデルであり、第3四半期以降も投資継続を背景に強いペースで売上を伸ばすと弊社は予想する。 Midworks事業と相関の強いIT市場において、企業のDXへの投資案件は増加基調にある。ITエンジニアに対する企業の採用意欲は依然として高く、この点においてもデジタルシフトを進める企業にITエンジニアを提供する同事業の引き合いは一層強まっていくと弊社は見る。現に投資効果は結果として現れており、2021年8月期第2四半期のエンジニア稼働数は前年同期比38.8%増、稼働企業数は同34.1%増と着実に伸長した。 2. クラウドソーシングの普及とキャリア循環型プラットフォームが成長材料 コロナ禍によって、企業のリモートワークやDXへの需要が急激に強まり、IT人材難はますます深刻化していくことが予想される。2019年に行われた経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、慢性的にIT人材が不足し、2030年には最大約79万人が不足すると言われている。このような環境のなかで、ITエンジニアの教育から企業とのマッチング、転職・独立支援までも手掛ける同社サービスの需要は一段と強まると弊社は見る。また、働き方改革の流れもあってフリーランスのエンジニアを目指す人口は急増しており、同社サービスに登録するエンジニア数も長期的に大きく成長し続けると見られる。同社が顧客企業にマッチング、または派遣できるエンジニアのおよそ85%はフリーランスである。政府主導で日本企業にクラウドソーシングが広まりつつあるなか、IT分野での同社のプレゼンスは今後も強まると弊社は見る。 同社は、サービスを提供していくなかでエンジニアに発生する「教育・創出→転職支援→独立支援→教育・創出→…」というニーズサイクルに応じる「キャリア循環型プラットフォーム」をサービス基盤としている。各フェーズにおいて生じる課題をワンストップで解決できるという点でエンジニア目線での利便性は高く、結果として登録エンジニア数は堅調に伸びており、今後も同社の成長を後押しする大きな強みとなる。 また、tech boost事業では基礎的な学習項目のほか、AIやIoT、ブロックチェーンといった最先端技術も学習することができる。第5世代移動通信システムや自動運転、フィンテックといった領域の技術革新を通じてこれら技術の重要度が増すなか、エンジニアのなかでも学習ニーズは強まり、結果として同社プラットフォームのさらなる拡大につながると弊社は見る。 「エンジニアプラットフォームサービス」はストック型の収益モデルであり、獲得した収益を広告費用に投資することでエンジニアを増やすことができ、新規案件をより獲得しやすくなる。現に2021年8月期第2四半期に積極的に広告費を投資した結果、2021年2月時点では2020年8月より月間エンジニア稼働数が35.4%増加し、売上増加に寄与している。 商流としては、企業のシステム開発や開発部門立ち上げの採用コンサルティングなどの要件定義を行うFCS事業が上流に位置し、実際にシステムを設計や開発、保守・設計をする人的リソースを回すMidworks事業が中流に、そしてITエンジニアを目指している人向けのプログラミング教育を提供するtech boost事業が下流に位置する。これら全てを基盤にし、企業にITリソースを提供する「エンジニアプラットフォームサービス」ではエンジニアニーズに沿ったサービスの開発のほか、顧客企業の各開発フェーズにおけるニーズ充足を提供する。今後は、現状カバーできていないテスト段階や戦略策定といった領域にも裾野を広げる計画だ。 3. インターネット広告市場の拡大でマーケティングプラットフォームサービスも見通し良好 同社はメディア事業を通じて、エンジニア向けメディアである「Mayonez」やビジネスパーソンのための知恵や知識などを発信する「Tap-biz」の企画開発・運用を行っている。そして、これら自社メディアの運営によって蓄積したノウハウをもとにWEBマーケティングコンサルティングなども提供している。前述のとおり、「エンジニアプラットフォームサービス」のエンジニア層・顧客層が厚くなることでWEBマーケティングの案件もそれに沿って受注しやすくなる。足元でエンジニアプラットフォームでの投資を活発に進めるなか、「マーケティングプラットフォームサービス」の成長ポテンシャルも併せて高まりつつある状況だ。 事業環境も良好である。毎年電通グループ<4324>が公表している「2020年 日本の広告費」によれば、インターネット広告市場は電通グループが推定を開始した1996年以来一貫して成長を続けており、2020年はコロナ禍の影響下にあって広告業界全体では前年比11.2%減と2011年から右肩上がりであった成長がストップしたものの、インターネット広告費は唯一前年比5.9%増で推移した。今後もニューノーマルな生活様式においてインターネット広告の重要性は高まっていくと予想できる。企業の広告宣伝媒体がテレビなどの従来のメディアからインターネット広告に移っていくなかで、WEBマーケティングコンサルティングとWEBマーケティングノウハウを提供する「マーケティングプラットフォームサービス」は、今後も強い引き合いが続くと弊社は考える。 4. ESGへの取り組みを推進、IT人材不足の解消に貢献 同社はITエンジニアと企業のマッチングを行っているため、社会的な問題であるIT人材不足の解消や社会のDXに貢献している。また、エンジニアに対してフリーランス化のサポートを行うことで、個人の新しい働き方の創出にも貢献している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希) 《EY》
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国内最大の広告代理店。世界145以上の国・地域で事業展開。メディア確保力、広告企画力などが強み。配当性向35%目標。内部投資で競争力、ケイパビリティの強化を図る。中国などでのコアビジネス再建に注力。 記:2024/07/08
7352 東証グロース
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時価総額 34,246百万円
フリーランスエンジニアと企業を繋ぐマッチングサービス「Midworks」が主力。マーケティングプラットフォームサービス等も手掛ける。エンジニアプラットフォームサービスでは新規案件の獲得などに注力。 記:2024/10/26