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MRO Research Memo(4):利便性向上と売上規模拡大に備えインフラ整備先行。茨城中央SCが4月稼働
2021/3/3 15:44
FISCO
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*15:44JST MRO Research Memo(4):利便性向上と売上規模拡大に備えインフラ整備先行。茨城中央SCが4月稼働 ■トピックス 1. 物流・ITインフラの先行整備:茨城中央SCが4月稼働、新システム本格稼働は上期中を予定 MonotaRO<
3064
>は売上規模が急拡大するなかで、物流センター構築プロジェクトやサプライチェーン高度化のためのITシステム構築プロジェクトを並行して推進し、次世代インフラ構築の準備をしている。2021年12月期の売上高増加分は34,961百万円(単体)であり、それに見合う物流センターの出荷や在庫の機能を向上させることが不可欠である。物流センターに関しては、笠間DCのバックヤード機能が主機能となる茨城中央SCの引き渡しが完了し、2021年4月稼働に向けて準備が進む。同SCは高需要商品の出荷機能もあり、売上高で約300億円相当分の出荷能力を備えている。関西での最新鋭DCとなる猪名川DCは、尼崎DCの約3.7倍に相当し、年間売上高規模で約1,800億円の出荷が可能になる予定だ。第1期(出荷能力9万行/日)稼働開始は2022年4月目途、第2期(出荷能力9万行/日追加)稼働開始は2023年第3四半期目途であり、順調に進捗している。売上高物流費率においては、2019年12月期が6.1%、2020年12月期が6.0%と6%前後を推移してきており、今後もこの水準を維持したい考えだ。新設される茨城中央SCでも、笠間DC同様に小型無人搬送ロボット「Racrew」やプロジェクションマッピングを活用したピッキング方式など最新鋭の仕組みを導入し、高い生産性を維持する。 同社は2019年初めから、サプライチェーン高度化のために商品情報管理及び受発注管理の新システムの導入プロジェクトを推進してきた。商品情報管理システムは「ワンストップショッピング拡大」が目的であり、同社のような多くの商品(現状1,800万点超)を効率的に扱う場合には不可欠になる。取扱商品増等の商品情報拡大対応へ向けマスターデータ基盤(商品、仕入先等)を構築・整理し商品情報の多様化・充実化を図り、将来的にサプライヤー向けポータルサイト開設やワークフロー整備を行う。また、受発注管理システムは「商品到着時間の短縮」が目的であり、同社のような複数の在庫拠点から配送する事業モデルに不可欠である。多様なルールに基づく最適な配送方法の選定を可能にし、物流オペレーション平準化、荷別れ抑制、物流ネットワークの更なる最適化、配送・物流関連コスト抑制を図る。両システムともに、試験運用は2020年12月期に開始済みであり、本格稼働は2021年12月期上期中の見込みである。 2. 海外事業の進捗:韓国事業は成長期、インドネシア及びインドでの立ち上げのため先行投資 海外連結子会社に関しては、各国で成長のフェーズが異なる。韓国(NAVIMRO)においては、2019年12月期に黒字化を果たし、2020年12月期には売上高51.4億円(現地通貨前年比で17.7%増)、営業利益1.0億円(同574.3%増)と順調に推移した。韓国国内経済が悪化したなか取扱商品点数拡大に取り組み、PB売上増により利益を拡大した。2021年12月期も顧客ベース、品揃え、在庫を拡大し、売上高で同23.4%増、営業利益で同59.4%増を目指す。インドネシア(MONOTARO INDONESIA)は、コロナ禍の影響がアジアで最も大きかった国の1つであり、取扱商品点数を拡大したものの、2020年12月期の売上高実績は計画の半分程度だった。2021年12月期は、売上高6.8億円(同84.2%増)、営業損失3.0億円を計画しており、業容拡大及び利益計上に向けた再スタートの年となる。インド(IB MONOTARO)は2021年1月に連結子会社として事業を開始した。国土が大きいため、安定した運営を行うためにベンダーの活用を積極的に行うビジネスモデルでのスタートとなった。2021年12月期の流通総額は7.0億円(売上高は4.2億円)、営業損失は1.9億円を見込んでいる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《EY》
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