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プロパスト Research Memo(1):コンセプトとデザインで新しい住環境を提案、業績は堅調

2021/2/2 15:41 FISCO
*15:41JST プロパスト Research Memo(1):コンセプトとデザインで新しい住環境を提案、業績は堅調 ■要約 1. 分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業を展開 プロパスト<3236>は、JASDAQスタンダード市場に上場する総合不動産ディベロッパーで、分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業の3つの事業を展開する。同社は、都心の立地の良い場所に特化した不動産業を展開しており、扱う物件は、都市生活を満喫できるような高いデザイン性が大きな特長である。他のディベロッパーとは異なり、物件名はそれぞれのコンセプトをもとに名付けている。競争の激しい首都圏のマンション市場をターゲットにしながら、同社では情報整理とスピーディな判断による「仕入力」、地域のポテンシャルを最大限に引き出し、地域特性や周辺環境と調和したコンセプトの空間を創造する「企画力」や「デザイン力」などの強みを発揮して、成長を続けている。 2. 2021年5月期第2四半期は、大幅な増益決算 2021年5月期第2四半期累計の売上高は13,214百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益1,715百万円(同34.3%増)、経常利益1,526百万円(同45.1%増)、四半期純利益1,067百万円(同41.8%増)と増収増益決算で、特に利益は大幅な増益を記録した。売上高は通期業績予想の7割強に達し、利益は既に通期予想を上回るほどの好決算であった。セグメント別では、分譲開発事業は、売上高465百万円(同73.7%減)、営業利益28百万円(同67.3%減)と、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に伴う販売開始時期の遅れや集客業務への制限等が響いた。賃貸開発事業は、13プロジェクトを売却し、売上高10,371百万円(同45.4%増)、営業利益1,932百万円(同49.2%増)と、引き続き会社全体の好業績をけん引した。バリューアップ事業は、6棟の収益ビルを売却し、売上高2,377百万円(同34.4%減)、営業利益268百万円(同33.1%減)であった。保有物件の売却に伴い資産が減少する一方、利益剰余金の増加や11月に実施した第三者割当増資により純資産が増加したことで、自己資本比率は30.4%と、2013年5月期の9.5%から大幅に上昇し、同社の安全性は大きく改善している。 3. 2021年5月期は、慎重な業績予想を維持 2021年5月期の業績予想は、期初の慎重な予想を維持し売上高18,425百万円(前期比22.2%減)、営業利益1,555百万円(同1.2%増)、経常利益802百万円(同26.7%減)、当期純利益562百万円(同36.9%減)を計画している。賃貸開発事業は前期同様の好調継続を見込むものの、分譲開発事業とバリューアップ事業についてはやや弱めに見ている。同社では例年、期初は慎重な予想を立てているが、2021年5月期はコロナ禍が経済に与える悪影響も勘案して慎重に予想していることから、最終的には予想を上回り着地する可能性が高い。配当については、引き続き財務体質の強化を優先し2020年5月期と同じく1株当たり2.0円を予定する。2020年7月に自己株式の取得を実施し、今後も継続する意向である。 4. 2022年5月期以降も、堅調な業績を継続する見通し 同社のマーケットである首都圏のマンション市場では、最近では新築マンションの1戸当たり平均価格は高値圏では横ばいで、販売戸数が減少傾向にあり、コロナ禍に伴う郊外への居住増加や東京オリンピック・パラリンピック後の建設需要の落ち込みの影響も懸念されるなど、今後の事業環境は必ずしも楽観できない。ただ、長期的には都心の好立地マンションへのニーズは根強いと見られる。同社の強みである物件の仕入力に、定評のある企画力・デザイン力が加わり、3事業が補完し合うことで、2022年5月期以降も堅調な業績を継続すると弊社では考える。 ■Key Points ・総合不動産ディベロッパー。分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業が3本柱。都心の立地の良い場所に特化した不動産業を展開しており、都市生活を満喫できるような高いデザイン性が大きな特長 ・2021年5月期第2四半期累計業績は大幅な増益決算で、既に通期業績予想を超過。特に賃貸開発事業が引き続き好調で、全体の増収増益をけん引。利益剰余金の増加や第三者割当増資により、自己資本比率は30%台に上昇 ・2021年5月期の業績については、期初予想を変えず、コロナ禍の経済への悪影響も勘案し、減収減益を予想。ただ、例年期初予想は慎重であり、予想を上回る着地となる可能性大。財務体質の強化を優先し、前期並みの配当を予想、自己株式取得も継続 ・今後の事業環境は楽観できないが、都心の好立地マンションへのニーズは根強い。同社の強みである物件の仕入力に、定評のある企画力・デザイン力が加わり、3事業が補完し合うことで、2022年5月期以降も堅調な業績を継続する見通し (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《EY》
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分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業を展開する総合不動産ディベロッパー。首都圏マンション市場で事業展開。企画力、デザイン力が強み。駅近など利便性の高いレジデンス用物件を中心に仕入れを行う。 記:2024/10/25