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PCNET Research Memo(7):ニューノーマルにおいて、DX企業への変革を加速させる流れが追い風

2020/9/1 9:07 FISCO
*09:07JST PCNET Research Memo(7):ニューノーマルにおいて、DX企業への変革を加速させる流れが追い風 ■パシフィックネット<3021>の事業環境 経済産業省は産業界におけるDXを推進している。当初は2025年までの間に、複雑化・ブラックボックス化した既存システムについて、廃棄や塩漬けにするもの等を仕分けしながら、必要なものについて刷新しつつ、DXを実現することにより、2030年に実質GDP130兆円超の押上げを実現するといったシナリオであったが、コロナの拡大によって、よりデジタル化は加速している。市場の変化に対応して、ビジネスモデルを柔軟・迅速に変更する必要に迫られている。 オンライン会議システムや通信設備、会社から貸与している端末の通信容量の増加など、リモートワークに不可欠な設備を導入した企業が多く、コロナの影響を受けてリモートワークの導入を加速させた企業も拡大している。一方で、コロナの影響によってかえってDX推進が難しくなった企業も少なくないだろうが、コロナによって生じたニューノーマルにおいて、DX企業への変革を加速させる流れが広がりをみせてくると考えられるため、事業成長が加速する可能性があるだろう。 サブスクリプション形式でのサービス利用の割合がさらに増加 ITサブスクリプション事業におけるPCサブスクリプションについては、「Windows10」入れ替え需要は収束するであろうが、依然としてサポート対応切れのPCを活用している企業が多く、定期的な入れ替え需要は存在するだろう。また、リモートワーク対応のノートPCの受注は引き続き拡大するとみられる。加えて「所有から利用へ」の傾向が拡大することにより、サブスクリプション形式でのサービス利用の割合がさらに増加することが見込まれる。ITサービスにおいては、今般の緊急テレワーク対策時において、企業の情報システム部門の負荷が極めて大きかったことから、PCの調達・管理から運用保守やヘルプデスクまでをアウトソースしたいというニーズが高まっている。足元ではコロナ禍の影響から商談が遅延するとみているが、オンライン商談などを活用するほか、経済活動の再開によって下期にかけて受注は拡大すると想定しており、クラウドサービスについてもコロナ禍対策から受注が拡大すると想定している。 大規模な回収・データ消去案件が再開 ITAD事業についても、回収・データ消去、リユース・リサイクル販売において需要拡大が見込まれる。回収・データ消去については、緊急事態宣言による回収スケジュールの延期の影響が残るものの、ハードディスク転売事件を契機に高まったデータ消去需要は引き続き高水準であり、緊急事態宣言の再発出等が起こらなければ大規模な回収・データ消去案件が再開するだろう。リユース・リサイクル販売については、回収台数が増加することにより、販売台数が拡大するとみられる。同社では安定市場である高価値品の国内市場での販売を強化するため、仕入・製品化を戦略的に進める予定である。 「イヤホンガイド(R)」はコロナ禍における新たな需要が見込まれる コミュニケーション・デバイス事業については、海外旅行での需要の回復は当面見込みづらく、渡航自粛の長期化が予想されるなかでは、厳しい状況が続きそうである。しかしながら、JATA(日本旅行業協会)が公表した「旅行業における新型コロナウイルス対応ガイドラインについて(第1版)」において、「観光地では、団体メンバーが集まって「密」の状態を作らないよう、ガイドレシーバーを利用したガイディング(通訳ガイド)等を行う」と明記された。これを受けて既に取引のある大手旅行代理店、ツアー運営会社から「イヤホンガイド(R)」の付帯率を高める意向があり、取引のない地方の旅行代理店からの新規問合せも増加している。2017年12月に完全子会社化したケンネットが手掛けるワイヤレスガイド無線機「イヤホンガイド(R)」は、100メートルの距離まで届き、マスク越しや小声でも、相手に明瞭に音声が伝わる。90%以上の国内シェアを有しているため、ソーシャルディスタンス(社会的距離)が求められるコロナ禍における新たな需要が見込まれるだろう。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《ST》
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法人向けPC等のレンタルを行うITサブスクリプション事業が主力。使用済みPCの回収・データ消去・再販等も手掛ける。ITサブスクリプションは受注順調。資産稼働率は高い。サブスク資産への積極投資を図る。 記:2024/10/24